皆さんは、期初予算を立てることがありますか?

サラリーマンとして営業に携わっている方なら、毎年期初の3ヶ月前くらいに翌年度の予算設定を求められることが多いでしょう。


私自身、サラリーマン時代はこの期初予算計画や中期(5年程度)の事業計画を立てることに、あまり前向きに取り組めていませんでした。「やらされている」と感じることが多かったからです。


しかし、企業支援をする立場になって改めて気づいたのは、これらの計画は「進むべき方向を明確にし、目標を達成するための道筋を自然に考えるための最強ツール」だということです。計画をしっかり立てることで、迷わずに行動できるようになります。


さて、事業計画の話はまた別の機会にするとして、今回は 「ブレインストーミング(ブレスト)」の効果的な進め方 についてお話しします。


ブレストは人間関係が色濃く出る


ブレインストーミングは、さまざまな場面で活用できる便利な手法です。特に 複数人で行う 方が効果的ですが、実はここに落とし穴があります。


ブレストの場では、普段の人間関係が そのまま反映 されてしまうのです。例えば、 声の大きい上司 がいる会議では、部下は萎縮してしまい、自由な発言ができなくなりがちです。結果として、意見が偏ったり、革新的なアイデアが生まれにくくなったりします。

これは、どの企業でも普通に起こりうる現象です。では、どうすれば 活発で建設的なブレスト を行えるのでしょうか?


効果的なブレストを行うための6つのルール


ブレストを有意義なものにするためには、 最初にルールを決めておくこと が重要です。以下の6つのルールを試してみてください。


1. 絶対に相手の意見を否定しない


 アイデアは自由な発想から生まれます。「それは無理だ」「そんなの現実的じゃない」と否定されると、発言しにくくなり、アイデアの広がりがなくなってしまいます。


2. 上司は一番最後に発言する


 上司が最初に発言すると、無意識に「上司の意見に沿った発言をしよう」と部下が考えてしまいます。 上司は最後に発言し、全員の意見を聞く姿勢を示しましょう。


3. 会議の進行役は上司以外が務める


 上司が進行すると、どうしても会議の流れが「上司に都合のいい方向」に偏りがちです。中立的な立場の人が進行役を務めることで、バランスの取れた意見が出やすくなります。


4. 話すテーマを事前に周知し、話が逸れたら進行役が軌道修正する


 ブレストは自由な発想が重要ですが、完全に自由すぎると収拾がつかなくなります。 あらかじめテーマを共有し、進行役が本題に戻す役割を果たしましょう。


5. 時間は1時間以内にし、まとめの時間を15分確保する


 ブレストは長すぎると集中力が切れ、逆に短すぎると意見が出揃わないまま終わってしまいます。 意見が十分に出てから質の高いアイデアが生まれる ため、会議の時間配分をしっかり決めましょう。


6. 会議前にアイスブレイクを行い、参加者の緊張を解く


 アイスブレイクを取り入れることで、場の雰囲気が和み、発言しやすくなります。


アイスブレイクの活用例:Good & New


「アイスブレイクって何?」と思う方もいるかもしれません。簡単に説明すると、 会議の前にちょっとしたゲームや話題で場を和ませる手法 です。


例えば、「Good & New」というアイスブレイクがあります。


やり方はシンプルで、 最近あった「ちょっと良かったこと」を30秒くらいで発表するだけ です。


例えば、

・「昨日、娘と一緒に公園を散歩して、すごく癒されました」

・「新しいカフェを見つけて、美味しいコーヒーが飲めました」


このように 日常の小さな幸せをシェアすることで、場の雰囲気が和みます。

意外と「怖い上司」にも可愛い一面があったりして、チームの距離が縮まるかもしれませんよ!


ブレストの最後には必ずまとめを!


ブレインストーミングの最大の目的は 「新しいアイデアを生み出すこと」 ですが、

出た意見を しっかりまとめること も同じくらい大切です。


せっかく多くの意見が出ても、それが そのまま放置 されてしまうと「ブレストした意味がなかった」となりかねません。

最後の15分で、 意見を整理し、次のアクションにつなげる ことを意識しましょう。


まとめ


ブレストを効果的に進めるためには、以下の 6つのルール を守ることが重要です