最近、街中を歩いていると、思わずイラッとしてしまう光景を目にすることが増えました。年末の忙しさも相まって、人とぶつかったり、運転中に口論が起きたりする場面が珍しくありません。ネット上でも「社会の閉塞感がイライラを生んでいる」という意見をよく見ますが、本当にそれだけなのでしょうか?私はもっと根本的な原因として、「抽象化力」の低下が関係しているのではと感じています。
抽象化力って何?
抽象化力とは、物事の全体像を俯瞰し、本質や原則をつかむ能力のことです。そして、それに基づいて細部の解決策を考える具体化力と対になる概念です。この抽象化力があると、目の前の問題だけにとらわれず、その背景や根本原因を考えられるようになります。しかし、便利すぎるネットやスマホの影響で、この力が衰えているのではないでしょうか。
スマホが思考に与える影響
今やスマホは生活の一部。必要な情報は検索すればすぐに手に入る便利な時代です。でも、その便利さに頼りすぎて、自分でじっくり考える時間が減っていませんか?さらに怖いのは、検索して得た情報を無意識に「事実」として受け入れてしまうことです。結果として、考える力や物事の本質を見抜く力が弱くなっているのかもしれません。
私自身、ついスマホに頼りがちですが、意識的に半日くらいスマホを触らない「アナログ時間」を設けるようにしています。その時間にニュースを読んだり、自分の考えを整理したりすると、少しですが思考の深さが増す気がします。
抽象化力が生む違い
例えば、問題解決の場面では、抽象化力がある人とない人では進め方が大きく異なります。抽象化力のある人は、問題の表面的な原因ではなく、その背景に目を向けます。だからこそ、解決策も根本的で効果的です。一方、具体的な原因だけを追求する人は、その場限りの対応に終わり、根本的な解決には至らないことも多いのです。
この違いが、街中のイライラにもつながっている気がします。俯瞰して歩く人は、他者の動きにも注意を払いますが、そうでない人に突然ぶつかられると、「なんで全体を見ないの?」と腹が立ってしまう。こうした衝突が小さなトラブルを生んでいるのではないでしょうか。
たまにはアナログに戻ってみよう
便利なデジタルツールも、使い方次第です。たまにはスマホを手放し、じっくり考える時間を持つことが大切だと感じます。私も日常的に意識してアナログな時間を増やそうと思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!皆さんも、抽象化力を意識して過ごしてみてはいかがでしょうか?
では良いお年をお迎えくださいませ。また来年も宜しくお願い申し上げます!