空飛ぶクルマは、ここ数年で世界的に注目を集めているトピックの一つです。多くの企業が参入しており、特に大手商社の動向がメディアで大きく取り上げられています。調査会社によると、2040年までに市場規模が15億米ドル以上に成長するとの予想もあるようです。しかし、このビジネスの可能性について、私は昔から懐疑的な立場を取っています。

墜落のリスクと規制の壁

冷静に考えてみてください。空飛ぶクルマが一般の自動車のように普及する未来は本当にあり得るでしょうか?
私が最大の懸念として挙げるのは、墜落のリスクです。もし空飛ぶクルマが墜落すれば、その被害は甚大です。乗客だけでなく、地上の歩行者にも大きな危険を及ぼします。このような状況を考えると、国土交通省が簡単に飛行許可を出すとは思えません。仮に許可を出した場合、事故が発生すれば責任問題が省庁にまで及ぶ可能性もあります。このようなリスクを考慮すると、空飛ぶクルマが普及するためには非常に高いハードルがあるのではないでしょうか。

ビジネスモデルの限界

さらに、運航可能な飛行経路が海沿いなどに限定されるとすれば、そのビジネス規模は果たして魅力的と言えるのでしょうか。現在のヘリコプターと大差ない市場規模にとどまるか、あるいは運賃が低価格でないと利用が進まず、利益率の低いビジネスになりかねません。日本国内に限って言えば、空飛ぶクルマが支える市場は思ったほど大きくならない可能性が高いと考えています。

技術革新の必要性

空飛ぶクルマが本当に普及するためには、「墜落しない技術」が欠かせません。具体的には、SF作品に登場するような反重力装置や、墜落を完全に防ぐ技術の実現が必要です。しかし、これが2040年までに実現するかと言われれば、私は非常に懐疑的です。現時点では夢のような技術であり、それを実用化するには多大な時間と資金が必要でしょう。

投資するなら夢かリスクか

もちろん、空飛ぶクルマに投資する人たちには夢があります。成功すれば莫大な利益を生む可能性も否定はできません。しかし、そのリスクはあまりにも大きいと感じます。現在の空飛ぶクルマの価格は約2,000万円と言われており、普及のためにはさらなる価格低下が必要です。また、飛行経路やインフラへの制約を考えると、最終的にはインフラ投資を行った企業だけが利益を得られる構図になるのではないでしょうか。


このように考えると、空飛ぶクルマは夢のあるテーマである一方、現実には多くの課題を抱えています。2040年に市場規模が予測通りになるかどうかは未知数です。皆さんはどう考えますか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました。また次回のブログでお会いしましょう!