皆さん、「問題」と「課題」の違いをご存じですか?
この2つを区別せずに使われるケースが多いため、あまり意識したことがないかもしれません。もちろん、区別しなくても間違いというわけではありませんが、軽視されがちなのも事実です。しかし、この違いを明確に理解し使い分けることで、驚くほど大きな成果を生み出せることがあります。この記事を読んだ後は、ぜひ実践してみてください。


問題と課題の違いとは?

まず、「問題」とは何でしょうか?
これは「ネガティブな要素や障害を指し、解決しないと悪影響が生じる可能性がある事柄」を意味します。「問題」と認定した時点で、脳はすでにそれをネガティブなものとして認識してしまいます。

一方、「課題」とは、「目的や目標に向けて解決すべき事柄」のことです。私は「課題」を、現状と理想とのギャップを埋めるために立ちはだかるハードルだと考えています。同じ事象であっても、「問題」と捉えるか「課題」と捉えるかで、その性質がネガティブにもポジティブにも変わるのです。この違いが行動に大きな影響を与えます。

脳はネガティブなものを好む性質があり、「問題」と認定すると、それに伴って後ろ向きな行動を取ってしまう傾向があります。その結果、気分も生産性も低下してしまいます。しかし、「課題」としてポジティブに捉えると、脳はポジティブな行動を促すように自ら働きかけるのです。このポジティブな反応を引き出すことが大切です。


課題意識が企業を変える

たとえば、企業経営者の方から「赤字決算が続いている」「倒産しそう」という悩みをよく相談されます。こうした状況でも、事象を因数分解してみると、まだ十分に回復の可能性がある企業が多いです。

私はそういった経営者の方々にこう伝えます。
「社長、意識を改革してください。下請け気質をやめて、どうすれば中堅企業、大企業に成長できるかを考えましょう。」
その上で、5ヵ年の事業計画を立てることを提案します。

ただし、数字部分の作成支援は私が行うこともありますが、とにかく5ヵ年計画を完成させることが重要です。この計画には、現状の売上の2倍、あるいは取引先企業と同等の売上を5年後に達成する目標を設定します。具体的な計画の作成方法については別の記事で紹介しますが、この計画を朝晩3分ほど眺め、潜在意識に刷り込んでいただきます。

すると、脳はその目標を達成するための方法を模索し始めます。人間は、想像できない理想像を達成することはできません。そのため、まず数字として明確な目標を頭に刻み込むのです。これにより、脳が自然と解決策を考え出し、計画の早期達成に繋がっていきます。

このプロセスで重要なのは、目標達成の過程で発生する障害を「問題」と認定するのではなく、「課題」として捉えることです。これが成功への鍵です。


まずは実行してみる

これくらいの作業であれば、1時間もあれば十分に取り組めるはずです。
売上が伸び悩んでいる、資金繰りが厳しいといった悩みを抱える経営者の方々は、ぜひ一度立ち止まって、5ヵ年事業計画を立ててみてください。そして、その過程で「課題」を認識し、ポジティブに取り組んでいただければと思います。


本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回お会いしましょう!