皆さん、中小企業の現状をご存じでしょうか?
大企業で働いている方も多いかもしれませんので、実感が湧かない方もいるかもしれません。日経平均が4万円台に突入したなど、景気の良い話が取り上げられる一方で、コロナ禍を何とか乗り越えた中小企業の多くは、状況としてコロナ禍前と大きく変わっていないという印象を受けます。

しかしながら、ネット社会の発展により、中小企業が取り得る戦略は格段に増えています。そのため、中堅・大企業へと成長することも、今では現実的な目標だと私は考えています。


中小企業の最大の強みとは?

大企業や中堅企業にはない、中小企業の一番の強みとは何でしょうか?
私は、それは**「決断スピード」と「手続きスピード」**だと考えています。

大企業や中堅企業では、何を進めるにも社内の承認プロセスが複雑で、時間がかかる傾向があります。ビジネスの世界では、この「スピードの欠如」が致命的になり得ます。商機が目の前にあるにもかかわらず、社内手続きに時間を取られて機会を逃す、あるいはビジネスを獲得できたとしても、決定が遅れたため利益率が大幅に低下するといった事例を、私自身もサラリーマン時代に何度も目の当たりにしてきました。

一方で、中小企業の場合はどうでしょう?
社長や経営陣が迅速に決断を下せば、現場の方々がすぐに行動に移し、タイムリーに商機をつかむことが可能です。このサイクルを繰り返すことで、企業全体のレベルが向上し、ビジネスの拡大にもつながると私は考えています。


強みを活かすには何が必要?

では、この強みを習慣化するためには何が必要でしょうか?
様々な手法が考えられますが、最も重要なのは**「社長の意識改革」**です。

例えば、社長自身が「中小企業は下請け案件しか取れない」「うちは安価だから発注されている」といった意識のままでは、成長どころか衰退の一途をたどることになるでしょう。

コロナ禍を耐え抜き、売上がコロナ禍前の水準まで回復したにもかかわらず、決算が赤字で困っている企業も多くあります。その理由は明白です。外部環境を見てください。原材料費や物流費が高騰し、人件費も政府の政策により(必要なことですが)最低賃金が直近では1,500円/時間に向けて引き上げられています。この状況下で、以前と同じ価格設定のままでは赤字案件を垂れ流すことになります。それなのに、現状を反映しない「えんぴつなめなめ」の見積もりを出してしまい、自ら苦境に追い込まれるケースが後を絶ちません。これは、社長の意識が低く、経営に対して成長する覚悟が欠けていることが原因だと感じます。


意識改革の第一歩

中小企業の最大の強みは、ビジネス対応力とスピードです。この強みを活かすためにも、まずは社長の意識改革が必要不可欠です。その第一歩として、最低でも現在より5年後に売上が2倍になる事業計画を作成することをお勧めします。

人間の潜在意識は非常に強力だと言われています。5ヵ年計画を作成し、それを毎日目にすることで、数字が潜在意識に刷り込まれ、脳が自動的にその達成方法を考えるようになります。このプロセスを通じて、社長自身の意識も自然と変わっていくでしょう。とにかく顔を上げてを見るんです!

5ヵ年計画の具体的な作り方については、また別の機会に詳しくお話ししますね。


本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
では、またお会いしましょう。