お待たせしました。今回は、SWOT分析のThreat(脅威)についてお話しします。

外部環境分析の「機会」と「脅威」のうち、今回は「脅威」に焦点を当てます。脅威にはさまざまなものが考えられますが、現状を正確に理解するために、しっかり考え分析しておくことが重要です。

一般的に挙げられる脅威としては、コロナ禍後の以下のような要因があります。

  • 原材料の高騰
  • 物流費の高騰
  • 人件費の高騰

特に人件費は、政府が時給1,500円を目指すと宣言していることもあり、これからも上昇し続ける見込みです。この動きは、成長意識を持てない、あるいは持ちにくい中小企業にとっては、死活問題に直結する可能性があります。

ところで、毎回思うのですが、Wordを画像で貼り付けると見た目がどうしても汚くなってしまいますね。今後、改善策やノウハウを調べておきますので、しばらくお待ちください。

 

脅威についてまとめると、以上のような内容になります。

本来であれば、脅威として挙げる項目は10個以上あるべきですが、今回はサンプルということでこの程度に留めておきます。

さて、このSWOT分析を通じて現状が把握できたものの、「では次に何をすればよいのか?」という疑問が湧きますよね。

正直なところ、現在の中小企業のリソースでは、すべての脅威に対応できる体力や人材、時間が不足しているのが現状です。そのため、注目すべきは「強み」と「機会」です。

 

たとえば、自社の強みに「金属加工技術・ノウハウ」や「品質保証体制」があるとします。一方で、機会として「高付加価値需要の高まり」や「国内生産への回帰」が見込まれる状況だとします。この「強み」と「機会」を掛け合わせるのです。具体的には、自社の強みを活かして高付加価値需要を取り込み、その際には従来の見積り方式ではなく、高付加価値を反映した売価設定を行います。

 

こうして収益を上げながら現金を蓄え、財務体質を強化した段階で、「弱み」や「脅威」への対策に乗り出します。同時に、生産効率を上げるためのデジタル化推進にも着手します。現在は各種補助金が利用でき、費用負担が1/3程度で済むため、これを活用すべきです。デジタル化が進めば業務効率が向上し、時間的余裕が生まれるため、新規開拓にも取り組めるようになります。この流れを作れば、良いサイクルに持ち込むことができるはずです。

 

以前のブログでも触れたかもしれませんが、私の信条は「解決・達成できない課題はない!」というものです。理想の姿を目指して、あらゆる手段を試し、時には遠回りをしながらでも進み続ければ、必ず達成できると信じています。そのため、SWOT分析で現状を把握して落ち込む必要はありません。むしろ、問題が具体化したことで「解決の道筋を考えるだけ」の状態になったと前向きに捉えるべきです。

 

また、成長を意識することも大切です。ある本にこんな一節がありました。「昨日の自分より今日の自分が0.1%でも成長していれば、1年で37倍の成長を遂げられる」と。毎日少しずつでも進化を重ねることが、成功への確実な道筋なのです。

 

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。それではまたお会いしましょう。