久し振りに親友に電話をした。
高校の同級生で、現在も付き合いのある唯一の親友だ。
元気にいつもと変りなく電話に出た彼女。
元気?
元気だよ!
そんな会話から始まったが、「家に色々あって…、電話もらってたけど電話できなくてごめん…」と彼女。
嫌な予感(離婚でもしたかな?)がしたけど、あえて聞かなかった。
その内、「知ってる?息子死んじゃったんだよ」と彼女が言い出した。
「どっちの息子?」と聞いたら「長男、単身赴任でずっとタイに行っていて自殺しちゃった」と彼女。
大変な仕事を任されていて「悩み・苦しんだ」挙句の自殺だったようだ。
言葉も通じない、国民性も違う、食べ物も違う、生活する環境があまりにも違うところで、どんなに苦労してきたんだろう…。
でも彼女はもう前を向いていた。
「泣いても、悲しんでも、息子は戻ってこない。残された3人の孫をきちんと育てなければならない。まだ高校生の孫もいるし…」
亡くなった長男のお嫁さんと孫3人、彼女と彼女の夫の6人で「力を合わせて暮らしていく」とみんなで話し合ったそうだ。
「しばらくは家に引きこもっているけど、もう少ししたら大丈夫になるから…」と彼女。
もしかしたら、県外で暮らしている次男一家が戻ってきて同居が始まるのかな?
泣き言一つ言わない彼女の強さに脱帽です。
「最後に息子に会えたから良かった」とポツリ。
タイまで亡骸を迎えに行って、何日かは自宅で過ごしたようでした。
人生何があるかは分からない…。
もう少し落ち着いたら、彼女の家を訪ねてみようと思う…。

