熱い想いを持って指導にあたる「頑張るコーチ・監督みなさん」にぜひ知っていただき、指導を振返ってみてもらいたい!
良かれと思って行っている熱心な指導が、実は選手のやる気を失わせ、成長を阻害している可能性がある!
だから、あるある指導事例から、選手のやる気を伸ばす指導を検討しましょう<第二弾>です。
<第1弾>はこちらhttps://ameblo.jp/challenge2020/entry-12571787880.html
今回も研究結果を踏まえて、じゃあどんな指導をしたらいいんんだとうことも含めご紹介していきます。
■熱心な指導者の良かれと思って行う指導あるある その2
<聞く前にアドバイスしちゃう>
指導者が選手の考えを引き出すために「なぜうまくいかなかったと思う?」などの質問をして選手に考えさせるコミュニケーションをする。しかし、選手が「わかりません。」「うーん、、、」など止まってしまったら、そこで指導者がアドバイスをする。
→実は選手のやる気、考える力を伸ばす機会を阻害している可能性大です。
神経経済学者のグレッグ・バーンズ博士による脳の活動を調査した研究で、「人は、自分より知識が深い・地位が高いなど、リーダー的な人から助言をされると、自分で考えることをやめ、脳が思考停止状態になる。」ということを明らかにしたそうです。
なので、スポーツで勝つために必要な「自分で考える力」を選手につけてほしいと思うなら、選手が自分なりの意見を言うまで、指導者は絶対に「待つ」必要があります。
スポーツでは選手自身が無数の選択肢からベストな意思決定する力求められますよね。選手がアウトプットする前に、指導者が助言すると、その力は伸びないんです。
そして、これが続くと意図せずに、<その1>で説明した「やる気がない」「指導者のせいにする」状態になっている場合もあるでしょう。
例えば選手はこんな↓ループにハマってるもしれません。
<選手のループ>
成功or失敗した理由を考えようとする
→いい考えが浮かばない。わからない。
→指導者が教えてくれる
→言われたことをやる
→成功or失敗
→指導者に言われたことに従ったからその結果が出たと思う
→次、どうしたらいいのか聞くまでわからない
→また教えてもらう
こんな感じ。
「わからないのか、、、しょうがないなあ」
と指導者がよかれと思って助言すると、選手は全く考ず、思考停止になり、暗記しているだけという状態になってるんです。
指導者は辛抱強く、選手から自分の意見が出る・自分の考えを言うことを待つことが、選手の成長に繋がります。そして、指導者の一方的な発信ではなく、双方のコミュニケーションが増すことによって、信頼関係が築かれる機会に繋がるでしょう。
まず最初のステップは「わからない」「うーん、、、」で発言が出てこなくなる選手に対して、発言しやすくなるようなサポートができるといいですよね。
例えば「正解はないから、思っていることを言っていいよ!」「どんなことでもOK!」「ここでいま何かひねり出せるかが、勝負にも繋がっているから!出してみよう!」などの声掛け。
私の指導者としての経験では、選手は発言の習慣がつくまでは時間がかかると思います。最初は3分くらい沈黙している選手もいました。そういう選手には、まずノートに書いてきてもらい、それをもとに話すという方法もとったりしました
いかがでしたでしょうか?私は実際指導しているときに、良かれと思って実際にやらかしていたことあります。でもこれを理解して反省でした
ここで示した事例は、ビジネスでも家庭でも通じる話です。。心理学で人の心理の傾向を知ると、本当に必要な指導の仕方・コーチングの仕方を考え直すきっかけになると思います。
これからも学んで反省したことがまだまだたくさんあるので、また心理学の観点から分析して書いていきますね
<参考>
・Jan B. Engelmann, C. Monica Capra, Charles Noussair, and Gregory S. Bern(2009)Expert Financial Advice Neurobiologically “Offloads” Financial Decision-Making under Risk
・池田貴将(2017)モチベーション大百科
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