あけましておめでとうございます新年なので、今年の目標を立てるタイミングですね
目標設定について、スポーツ心理学でさまざまな研究が行われているので、今回はそれらをまとめて「スポーツ選手におすすめする!目標の設定方法と使い方(年始編)」として10のステップに落とし込んでみました
で、早速ですが、
なんで目標を立てるの?
って、疑問におもいませんか??
目標とは「努力して成し遂げたいことの成功基準」のことです目標を立てることによって、パフォーマンスが良くなることがこれまで多くの研究で明らかにされています。
目標を立てることの効果として
①何をすればいいか、行動することが明らかになる
②やる気が出て、費やす努力を増加させる
③努力を継続させる
があります。
選手にとって何が難しいかって、目標を達成するために「継続的に努力をすること」が難しいんですから!目標は、「自分の努力を後押し」するために使うんです
目標は「掲げる」だけでなく「使う」ことが大事なんです
では本題!「目標設定方法と目標の使い方」です
様々な種類の目標設定方法の有効性が研究で明らかにされていますが、全部ひっくるめて『10のステップ』にまとめました。わかりにくい部分はテニスでの事例も入れて解説します
STEP① 過去の振返り・課題分析をする
自分は何ができて、何ができていないのか。成長していること、改善が必要なこと、課題はなにか?明らかにする。
例:フォアハンドのクロスはいいショットが打てるようになったが、バックハンドは狙われるとミスが増える。バックのストレートを鋭く打てるようにならないと、より強い相手に勝つのは難しい。
STEP②なぜ目標を達成しようとするのか?自分が行動する目的を明確にする
目的は「なぜするのか?」目標は「何をするのか?」のこと。目的が行動の原点になるから、目的に向き合うことって大切なのになかなか選手ってしない。目的が明確になると、ブレないし粘り強くなる。
例:自分がテニスで目標を達成するためにがんばるのは、自分がこれまで努力してきたことを証明するため。そして一緒にがんばってきたみんなと一緒に勝って喜ぶため。
STEP③ 3種類の目標を立てる ※否定的な言葉でなく、行動を示す言葉にする
1.結果目標 :達成したい結果に関する目標。 成功確率50%に設定する。(長期目標)
2.パフォーマンス目標:結果目標を達成するために必要なパフォーマンス(スキル、プレー、能力、思考など)に関する目標(短期目標)
3.行動目標 :パフォーマンス目標を達成するために必要な、自分でコントロールできる具体的な行動に関する目標(短期目標)
例:
1.結果目標 :春・夏 県大会優勝
2.パフォーマンス目標:バックハンドのストレートの攻撃力を上げる。(NG例:バックハンドでミスしないようにする)
3.行動目標 :毎日球出しでバックのストレートを100球練習する。(NG例:入らなくても落ち込まないでたくさんバックハンドを打つ)
STEP④ 評価方法を決める
STEP③で立てたパフォーマンス目標、行動目標のを評価する方法を決める。評価基準は、段階的な評価を設定し、可能な限り数値化する。
例:パフォーマンス目標(バックハンドのストレートの攻撃力を上げる。)
◎1試合で3本以上エースを取る。
〇1試合で1・2本エース取る
△試合中ストレートに打ったけど入らなかった
×試合中ストレートに打たなかった
STEP⑤ 計画表にまとめる
ノートや電子データに書き込む。
・STEP③で決めた3種類の目標
・目標を各種複数個立てた場合は優先順位を明確に
・スケジュール
・STEP④で決めた評価方法と評価のタイミング
ここでおすすめしたいのが目標設定用スマホアプリの利用です!
特に、行動目標って日々の積み重ねなので、アプリで毎日サクッと記録できるのはとても便利です。
ちなみに私は【超じぶん管理「リズムケア」】というアプリを使ってますいろいろ出てるので、自分に合ったアプリ探してみてください
STEP⑥ 目標が「SMART」になっているかチェックする
S Specific(具体的か?)
M Measurable(計量的か?)
A Achievable(達成可能か?)
R Relevant(関連性があるか?・何に繋がっているのか?)
T Time-bound(期限を決めているか?)
STEP⑦ 行動する
STEP⑤でまとめた計画表をチェックして、プレーを重ねる。
STEP⑧ 評価する
STEP④で決めた評価を行う。
STEP⑨ 適宜修正を加える
設定したパフォーマンス目標や行動目標、評価方法に修正が必要な場合は修正を加える。
STEP⑩ STEP⑦⑧⑨を繰り返す
そして、最後に
目標設定の10ステップに重要なことは、選手自身が考えて作成することです。自身で考えて選択し決定することによって、最もやる気が高まるからです
目標設定10のステップは選手自身が決定し実行するものですが、より効果的で、効率的な目標設定をするには指導者や周囲の人達と、自分の目標設定に関してコミュニケーションを取ることは重要です
他者へアウトプットは、考えを整理することに役立ちますし、客観的な視点が得られると自分を様々な角度から理解できるようになり、新たな良いアイデアが浮かんでくる可能性も高まります
ということで、いかがでしたでしょうか?10のステップで目標設定したくなってきましたか?その勢いですぐに取り掛かりましょう
<参考>
レイナ―・マートン、コーチングマニュアルメンタルトレーニング
西田保、スポーツモチベーション
日本スポーツ心理学会、スポーツメンタルトレーニング教本
日本スポーツ心理学会、最新スポーツ心理学
ロビン・S・ビーリー、コーチングに役立つ実力発揮のメンタルトレーニング
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