巷で話題沸騰。
115人ものランナーがスズメバチに刺されたという
だいこんマラソンに出ていたのは私です。
ご安心ください。(・∀・)
この通り、かすり傷一つなくピンピンしております。
一昨日の速報ブログと、ニュースを見比べて
急いで私の状態確認のメール等を下さった方々、
本当にありがとうございます。<(_ _*)>
(ただしリアル関係者からは一通の問い合わせもなし)
被害者が115人と、とても大人数だった割に
重症者が一人もいなかったのは不幸中の幸い。
だからと言って蜂に刺されりゃ痛いわけで、
被害に遭ったランナーの皆さんにはお見舞い申し上げます。
そんな緊急事態が起きていたことなどつゆ知らず
必死で走り抜けた私の10kmをレポートします。
長文注意。(いつものこと)
レース当日、午前2時40分起床。
会場の山の村牧場は、飛騨市神岡町にあります。
三河地区以外の愛知県民にとって、高山は日帰り圏内。
神岡町は、高山の北にある飛騨古川より、さらに北。
でも「飛騨市」だから、まあ知れてるだろうと日帰り参戦にしました。
結論から言うと、遠い!!
ものすごく遠い!!(:.;゚;Д;゚;.:)
今でこそ駅近に住み、車を所有していない私ですが
かつては青森県の恐山まで車を走らせて旅したこともあったほど、
長距離ドライブに苦手意識はない方です。
そんな私をもってしても、この大会は想定外に遠かった。
一般道も夜中だから空いてるし、高速使ったし
高速下りてからの道路は信号も車もないし
若干の速度違反もしつつ、かなり順調に走りましたが
3時に出て、着いたの7時過ぎ。しかも休憩なし。(((;-д- )=3
ようやく夜が明けてきた。
暗くて景色は何も見えない、高速だから余計何もない。
山中でラジオも入らない、話す相手もいない。
前後に車もない夜中のドライブは、眠くて眠くて苦痛過ぎた。
(うД`)+゜zZZ
第一乗用車発見!
さてはお主もだいこんマラソンだな!
高速を下りてからは、同じ目的地であろう車に何台も遭遇。
神岡町の中心地から、さらに山道を1時間走って
ようやく到着した山之村地区。
もう、田舎とかド田舎とか通り越して、単に山!!
車の中で、持ってきたおにぎりと味噌汁を食べてから
1時間ほど仮眠して、着替えを済ませて外へ。
なるぽん会でエントリーしたようなので、今回もウェアはなるT。
軽くエコノミー症候群になってそうだし
レース前にアップしようと、1kmジョグ&坂道ダッシュ2本。
…前腿パンパンだし、めっちゃ脚だるい…。
昨日のインターバル、やり過ぎだったんでしょうか。
気温は21℃前後、湿度は60%ほど。
半袖で外にいるにはちょうどいい気温ですが
走ると途端に汗ばみます。
いくら涼しくても、やっぱり20℃超は走る気温じゃないのね。
この日は一年で一番山之村に人が集まる日だそうです。(さぞかし)
時折聞こえてくる女声のアナウンスは小・中学校の運動会チックで
程よい規模とのんびりした雰囲気が好きな人にはたまらないだろうな。
9時30分、最初のスタートはハーフのランナー達。
司会進行のおじさんも、スターターのおじさんも
マイクに全然慣れてない感じがユルくていい。
なんか全員もじもじしたまま、ハーフの号砲!(`・ω・´)
次は3kmのランナーかな、じゃトイレにでも行こう…
と思ったら、間髪入れずに10kmの部の招集が。
ささっと集団の真ん中辺りからスタートしました。
最初の数100mは下り坂。
周りにつられていかないように気を付けているつもりでも
ガーミンを見たら4‘20とかで走っていて
意識的に落とすと、後続ランナーに次々抜かれます。
まあ、抜かれたランナーは後から拾っていけばいいんですけど
脚がやっぱりダルくて、下りなのに重たいのが気になります。
1km2kmで早くも苦しくなり始めます。( ´Д`)・;’.、
が、そこは早くも落ち始めている前のランナーをコツコツ拾いながら
脚のことは忘れようと、ペースを落とさないよう走る。
抜いた女子の息が、すでに5kmレースの時の私と同じくらい荒くて
つられちゃったんだな、完走できるだろうかと余計な心配をする。
何しろまだ8kmもあります。
4‘45-4‘58
ところでレースの攻略法としては、上りは5‘30までで頑張り
ロスは下りで取り返す、というシンプル且つ大胆な作戦。
どれくらいの坂なのか見当もつかなかったけど
レースマジックと根性でなんとかする!と思ってました。
数日前は軽々と回ったはずの重たい脚を必死に動かして
コースは1.5km過ぎから6km過ぎまで続く上りに入ります。
高低図はこちら。
上り坂では、前を行く人にぴったりコバンザメ。
私は上りが得意、上りが得意!と呪文のように言い聞かせながら。
まあ、得意だろうが不得意だろうがしんどいものはしんどい。
途中に見えた折り返しコーンは
「5kmのランナーはこちらで折り返しでーす!」
スタッフの方の無情な言葉にガッカリする。(´゚ω゚`)
10kmの折り返し先はどこだ、と坂の先を睨むも、
見えるのは先を上っていくランナーの姿だけ。
5‘19-5‘49-6‘01
みるみる落ちていくラップ。
でも、自分を抜いていくランナーは次々とコバンザメ先にして
着々と一人ずつ先行くランナーを抜いていきます。
まだ大丈夫、下りで取り返せる。
ただし走るだけで精一杯で計算できないから定かではない。
それにしても、この曲がりくねった上り坂の終点はどこだ!
尻筋が痛いし息は上がりっぱなしだし、そろそろ限界!
坂の中盤にあった給水所で、スタッフの方に
「上り坂、あとどれくらいですか?」と訊こうと思うものの
息が上がり過ぎて喋れず、無念の通過。(((;-д- )=3
その少し前、10kmの先頭ランナーとスライドして
この大会の優勝者は36分くらいだから、
私が今50分ペースだとすると、あと10分くらい上れば折り返しだよね!
と、ざっくりにも程がある計算で己を慰めていました。
同時に「ということはあのカーブを曲がった辺りだ」と
ちょうどカーブで見えなくなった坂の先を折り返しだと断定。
必死に手足を動かし、上り続けることしばし。
折り返し地点があると思い込んでいる場所が見えた時
そこはまだまだランナーがてっぺん目指して走っていました。
ぽきっ
…あ、折れた。(゚Д゚)
ブログだから盛ってるわけではなく、本当に聞こえたんです。
心の折れた音がハッキリと。
今まで「しんどい」「もうだめだ~」と思ったことは何十回とあったけど
こんなに明確に「心が折れた」と思ったのは初めて。
この時の私は、何人目かのコバンザメ先に変えたばかりで
まだ頑張るつもりだったはずなのに、心が折れたと自覚した途端
まったく脚が動かなくなりました。
7‘23(我ながらあまりに酷い)
メンタルがやられると、体も本当に動かないんですね。
ラップは8分近くまで落ち込んで、歩かないのがやっと。
坂を上っている間に抜いたはずの女性2人に、
この間であっさり抜き返されました。(;´Д`)
待ち焦がれた折り返し地点が見えて
ここまでサボったんだから絶対走れるようになってる、
ここからはまた走ろう!と思っているのに、全く動かない私の脚!
自分のメンタルの弱さを目の当たりにしました。
折り返し地点でチラっと見たガーミンのラップは7‘58。
ああもう!情けない!!(#`皿´)
このロスタイム、どうやって取り返すんだよ!!
自分に対する苛立ちを抱えながら、やっとやっとの折り返し。
ここからは来た道を下ります。
絶対走る!!脚がもげるまで走って、借金返す!!
どうにか立て直したメンタルで、一目散に下ります。
脚クタクタだけど、さっきまで休んでたんだから回復しただろ!
もう甘やかしてなんかやらん!(`ヘ´)ノ
5‘00
途中まで7‘58だったので、かなりぶっ飛ばしました。
ゴール後に新記録を告げたガーミンによると、4‘12だったようです。
(ガーミンってLap途中でも単純に1km測ってくれるんですね)
てゆーか、やっぱり走れたんじゃねーか。( º言º)>自分
そこからは50m先にいる、さっき抜き返された女性の
黄色Tシャツを着た背中だけを見て必死に追いかけます。
ちなみにもう一人は紫Tシャツ。さらにその50m先。
走っても走っても差が縮まらない!
心肺も脚もこれ以上上がらない!
黄色Tシャツの女性ばっかり見てた私の目の端に
なにやらチラチラする人影に気付いたのはその時。
サングラスの下で目だけ動かして確認すると、
前に行ったり後ろに行ったりしながら並走してくる男性ランナー。
この人さっき、私の前で「下り怖い!」とか叫んでた人か。
…ええい鬱陶しい。
申し訳ないけど、私、前の女性のお尻しか見てないの!
あのお尻に追いつくのに必死なの!
男の尻に興味はないの!!(違)
坂の勾配が少し緩くなったところで、
くっついていた男性は無事に離れました。
そして、あれだけあった差が知らない間に詰まっていて
黄色Tの女性が目の前に。Σ(゚Å゚)
どうしよう、ここで抜こうか。
でも抜くと残りの1.5km、後ろからのプレッシャーに晒される。
耐え抜く自信はない。(再び弱メンタル)
それならひっそり付いて行って脚温存して、
残り500mくらいで抜き去ればいいんじゃない?
卑劣なことを考えていた私の心の声が聞こえたのか
黄色T女性は突然振り向き、私の存在があっさりバレる。
(いや、気付かれたのは荒い息遣いとドスコイ足音だと思う)
仕方ないので勢いそのままに彼女を抜き、
次なる目的はさらに前にいる紫Tの女性へと定めます。
4‘25-4‘26
でも、この女性との差がまたちっとも縮まらない。
そして実は折り返した時点で気付いていました。
今日、ここで50分が切れないこと。
気持ちだけが空回りして、脚はいよいよ動かなくなり
紫T女性はすでに視界から消えました。
さらに背後からは、聞き覚えのある息遣い。
残り300mのところで、黄色T女性に抜き返される。
速い、めちゃくちゃ速い!
彼女、まだあんなに脚残ってたのか!!
それに引き換え、今にももつれそうな私の脚。
どんどんとその差は開き、最後も上げられず
転げそうになりながらゴールへ飛び込みました。
4‘31
黄色Tの女性はゴール脇で待っていた家族の元へ倒れ込み
私はゴール地点最後の計測マットから脚が動かず
膝に手を置いて、荒い息を鎮めます。
それにしても女性は強い。
下りに入ってから抜いた男性は、誰ひとり抜き返してこなかったのに
黄色T女性の最後の追い込みには脱帽です。
あれ、20m足りない。
心折れた区間の落ち込みが、いっそ笑えるほど凄まじい。
私はどんなレースでも、ほんのわずかでも
必ず最後は上げてゴールするようにしているので
最後上げられなかったのは初めてでした。
50分は切れなかったけど、
黄色Tシャツの彼女のおかげで出し切れました。
彼女には後で声をかけて、お互いを労いました。
すごい美人だった…。(*´艸`)
それで思い出しました。
私、この大会の過去のリザルト見てて
50分切れば入賞できると思って張り切ってたんだった。
5km10kmレースだけ記録が気になるわけじゃなかった。
最初から入賞目的だったんだ。(忘れてるとか)
しかし記録証くれたおじさん
表彰式のこととか入賞とか一言も言ってなかったけど、
私待ってていいんだろうか。
とりあえずうどんを食べながら待ってみる。
と、運動会みたいなアナウンスで名前を呼ばれ
安心してのこのこ向かいます。
びっちゃびちゃのなるT、着替えてもいませんが
宣伝する絶好の機会なので、しばしのガマン。
だいこんマラソンの表彰台は
手作り感ありつつもこんなに立派。
京都のリレマの時みたいな安普請と違って
素晴らしい安定感で、デブも安心なんですが…
いかんせん、乗るとこんなに高い。(((;゚Д゚)))
6位までが入賞です。
ありがたいことに(←)
表彰式の様子を撮ってくれるような連れもいませんので
賞状と記念品を貰う時にかがむのが怖い。
ハーフのコースでスズメバチ騒動が起きているなんて
最後まで知らないまま、会場を後にしました。
すれ違いがやっとの道。
この地区、見る限り中央線がある道路がなかった。
帰りは寄りたいところがあったのでオール一般道。
6時間かかりました。_:(´ཀ`」∠):_
往復10時間も運転するところに日帰り参戦はツラい。
脚が最初からダルくてパンパンだったのも
前日の練習じゃなく、運転が原因だったんじゃないかと
帰ってから思い当たりました。
たまにしか運転しない人間が、山道含め4時間だから…。
山の村だいこんマラソン、ほのぼのしたいい大会でした。
噂の激坂は、私的には「激坂」というほどではなかったけど
そこそこの勾配でひたすら続く長さが堪える。
(ハーフの人は、あの坂が後半なので「激坂」に値すると思います)
景色もいいし、スタッフも応援も少ない中で一所懸命やってくれるし
何よりあのコース、攻略したい。(`・ω・´)
運転手が見つかればリピもあるかもしれません。
記念品の春慶塗の皿…
絶対飾らないと思うけど、料理皿にするには気が引ける。
(見えないけど、なんか色々書いてあるんです)
かと言ってお盆にするにも小さいし…どうしよう。(^▽^;)