網走マラソン後はじめて実家近辺を走っていたとき、道路脇にキノコの家族。
デカいし、枯れ草の茶の中に白がなかなかの映えなので、思わず撮影。
google先生によると、オオシロカラカサタケという💀毒キノコ💀だそうです
実りの秋なんですね~。(ってことでいい?)
33kmの牛&ホタテエイドを出発し、200mもいかないところで、朝のエレベーターさん(外国人)が前方にいることに気付く。
あれっ、いつの間に抜かされたんだろ?
…エイドか…まあエイドだわな。
ジェラートからホタテまで、たたみかけるように素敵なエイドの連続だったもんね。
私には到底素通りできないラインアップだったエイドに、きっと彼は立ち寄ることなく足を進めたんだろう。
などと考えているうちに追いついてしまう。
このまま黙って抜くのも悪い気がする。
それにわざわざこんな遠いところまで来て一人で走ってる外国人、声かけられたら嬉しいだろう。
でもなんて言ったら朝の日本人だとわかってもらえるのか、文は話せないのでシンプルに単語で言うしかない。
でも私の知ってる単語の中で伝わる単語はあるだろうか。
at hotel?morning hotel?today’s morning?
グルグル思考アゲイン、そして結局あさっての方を見ながら(罪悪感)黙ってパス。
この英語恐怖症、なんとかならないものか。
日本で一生懸命英語使おうとして、謎のプレッシャーに押しつぶされそうだよ助けて…。
なんでもない景色でもとにかく広い。
この季節は何も植わってない畑が多いようでしたが、どこもこの土の色なんですよね。
本州の畑ってもっと薄い茶色なので、比較するとすごく肥沃な感じに見える。
混ぜてるわけではなく元がこの色なら、北海道の土は栄養価が高いのか。
であれば、北海道の農作物が美味しいのもわかります。
ついに来ました、最後のエイド。
先ほどのエイドからわずか2kmの35kmに、姉妹都市?友情協定?(詳細は写真を拡大)の山形県天童市から、シャインマスカットエイド!
余談ですが、この写真に写ってる台湾の国旗掲げて走ってる人、重くないんだろうか。
風のない日で良かったね、ほんと。
小さな紙コップに2つから3つ入っています。
もちろん躊躇なくいただきます。
ぶどうは食べながら走れるので、そのまま先に進んでいたんですが、食べきったところで立ち止まる。
…素晴らしくうまい。おかわり。
ランナーの流れに逆らって戻り、「もう一ついいですか?」と聞くと「どうぞどうぞ」。
たくさん持ってきてくれたのかなあ、参加人数が少ないって余裕もあるのかも。
ぶどうとしては個人的にシャインマスカットより好きな種類がたくさんあるんですが、走ってるときにこの単純なすっきりした甘さは神がかり的にベストマッチ。
「これ目当てにここまで走ってきたから!」と言っている女性もいたし、マラソン中の果物ってナンバーワンだと思う。
美味しい果物で機嫌をよくし、気を取り直して走り出すと、そこからはサイクリングロード。
これまでは車が通れる林間道でしたが、ここからは人しか通れない林間道です。つまり狭い。
そして、目の前に続く道路は見える限りずっと上っている。
35kmに至っても今まであまり歩いている人を見かけませんでしたが、ここにきての上り坂はメンタルにくるとみえて、前を行くランナーたちの中にもボチボチと歩き始める人が。
結局重い脚と決別することなくここまで来た私も、イヤになったら即歩こうとひそかに心に決める。(イヤといえばすでにイヤだけど、そこはもう少し頑張る)
が、ちょうどこの決意?をしながら抜くでもなく抜かした若い男性がいまして。
彼が私に抜かれざま、すぐ抜き返してきたんですね。
グレーシャツに黒ハーパンの服装的にランナー歴はそれほど長そうでもないのに、私を抜き返した後そのままの勢いで坂を駆け上っていく。
あら、頑張るなあ彼。初めてのマラソンかな。
本人しんどいかもだけど、脚はまだ動いてるからそのまま頑張れ。
などと他人事かつ謎の上から目線をかましつつ、それならラン歴10年の私が頑張らないわけにもいかないと思い直す。
実際ここまできたら、しんどいのはみんな一緒です。
幸い、今上っている坂は見た目で想像するより上っている感じもなく、息も上がらないので走れないことはない。
後で確認した高低図によるとこの程度なので、現実たいした勾配ではなかったようです。
毎度言ってるけど、マラソンってマジメンタル。
サイクリングロードは狭いからといって応援が規制されているわけでもなく、町が近くなっていることもあって、ところどころに応援の人が。
だいたい持参のイスに座っていて(狭いのにw)、少しでも体を傾けたらランナーに触れちゃうくらいの距離感、めっちゃアットホーム。
なんだか少し沿道が沿道らしくなってきて、ゴールが近いという実感がわいてきます。
ここでも応援のシークレットエイドがあって、一つはイケメンエイド。
名古屋を意識しているのか、タキシードで胸にバラを挿した2人の若い男子が、エアサロ片手に麗しい笑顔で応援してくれます。
過ぎたところに逆行しながら優雅に応援してくれる、やっぱりタキシード姿のメンズ2人とすれ違い、交代かと思ったらその後は4人でイケメンエイドやっていたようなので、どうやら昼休憩だったらしい。
もう一つは大阪のおばちゃんエイド。
パンチパーマの色とりどりなカツラをかぶり、全身ヒョウ柄の女性たちが10人ほど、「飴ちゃん食べやー!」「頑張り!」「あと少しやで!」と、一列に並んで飴ちゃんを差し出しながら応援してくれます。
この日の夜、同じ姿形で北海道の交通死亡事故が多いって訴えてたテレビCMを見たんですが、あれ絶対ここにいた人だと思う。
そんな応援を受けながら淡々と進んでいたら、一時は姿が見えなくなった先ほどのグレーシャツ男性ランナーを再び捉える。
淡々と抜いたら再び即座に抜き返されるw
その負けん気、たいしたもんやで…と、おばちゃんに影響された大阪弁で賞賛。(心の中で)
なんだかんだと5kmくらい続いて長かったサイクリングロード、前日が雨だったせいかミミズがめっちゃ多くて。
進めば進むほど増えるミミズ、しかもデカいので絶対踏みたくないと必死に避けながら走り、そのため一定のリズムというわけにはいかなかったんですが、おかげで気は紛れてたようで、歩くことなく無事にサイクリングロードを抜けました。
残り1.195km!
多分ゴール地点の大曲湖畔園地にはもう入ってます。
コース脇に、両手にメガホンを持ってたった一人で全力応援してくれている男子がいたんです。声ガラガラで。
北海道の人は基本シャイなのか、大声を出して積極的に応援するという感じはここまであまりなかったんですが、なんか久しぶりにこんなに応援してくれる人を見た。
大感激、と同時に彼の喉が心配になり、お礼を言いつつゼスチャーで喉を押さえながら「大丈夫ーー??」と聞いたところ、「大丈夫大丈夫!頑張れーーー!!」いやあ見事にガラッガラの声。
そのやり取りがおもしろかったのか、↑の写真にも写ってる男性ランナーが「ありがたいですね」と話しかけてくれて、しばし会話しながら進む。
そのあたりから、進行方向左手の木立のすき間に、チラチラと黄色が見えていました。
網走マラソン名物の、大ひまわり畑です。
「わあ、きれい…」思わず口から漏れた感嘆に、くだんの男性も「ねえ、きれいですねえ」
感動を一緒に噛みしめていたんですが、ひまわりの大群が近づくにつれ知らず知らず私のペースが上がったようで、ひまわり畑の入り口に到達したとき、彼の姿がないことに気付く。
置いてきてしまった…穏やかでいい人だったのに…。(どんな関係だよ)
足を止めて撮影。
撮っても撮っても撮り足りない。この壮大さ、なんとか写真に残せないか。
ねえ見て見て、すごいでしょう???
260万本のひまわりだって!
この大会に合わせて、2期作で作ってくれてるんだそうです。
写真でこの感動がすべて伝わるとは思っていませんが、どうしても見せたかった。
だから(自分の長文に溺れそうになりながら)レポ書いたんです。
テンション上がっちゃって上がっちゃって止まらず、年に1回するかしないかの自撮りまで、しかも連写でかます始末。
(そしてゴール後関係者各位へ送りつける←もちろんこれもレア)
はっ、走らなきゃ。
気付いた人は気付いたかもしれませんが、この広大なひまわり畑をぐるっと回ってゴールするわけなので、まだけっこう距離があるんですよ。
ゴール前は両手にひまわり畑。
足元は砂利で、到底ラストスパートをかけるような足場ではないんですが、テンションMAXの私には関係ない。
ゴール前100mで、男の子の意地を見せていたグレーシャツの男子すら置き去りにする。
あれだけしつこく訴えた脚重、どこいった。
ものすごい勢いで(あくまでこの時間帯では)、ものすごい笑顔で猛ダッシュしてくる私に、ゴール前に立っていた司会の方も、ミスひまわり(※勝手に言ってるだけ)たちも目を奪われている図。
そしてそれを満面の笑みで激写する私。
こんなにも人を変える、度を超えたテンション怖い。
サングラスを取るのも忘れて、全力超笑顔でゴール。
前回の鹿児島から50分短縮する(三津家くんと同じ比較の仕方)、できすぎた初戦となりました。
タイム狙ってないしエイド堪能したからって頑張ってないのかって言われたら、42kmなんて絶対頑張らなきゃ走れないんだから、頑張ったに決まってます!(特定の誰かにけん制しているわけではなく、ただの自画自賛)
最近はメダルがない大会も増えていますが、やっぱりもらうと嬉しい。
しかもこの大会のメダル、網走刑務所で作られてるんですよ。どこまでも刑務所推し。
天然の木を輪切りにして整えているんだと思われ、一つずつ色も大きさも違っていました。
裏の刻印。
ひまわりに私の理性全部持っていかれて、スタート前に「ゴールで全員を待ってます」と言っていた金さんも三津家くんも見つけるの忘れてたし、長時間ゴールでランナーを迎えてくれていた市長も見てない…。
走ってみて、ランナー人気一位の理由がよくわかりました。
大都市大会とはまったく違う独自の土俵で、何もかもがランナー目線で運営されています。
土地のみなさんの歓迎と、エイドのおもてなしも一級品。
何より筆舌に尽くしがたい絶景のひまわり畑。
あんなシチュエーションは他で真似しようったってできるものではありません。
物理的な距離(と、それよりハードルが高いホテル不足)がネックだとは思いますが、ランナーなら一度は走ってみてほしい。
述べてきた通りコースが単調ではないので記録は狙えませんが、せっかく北海道の端まで来たんだもん、タイム以外を思いきり楽しんで走ればいいじゃない。
それでその目で見てきてほしい、雄大な道北の自然と、天国と錯覚するようなゴールの景色を。
事前に発送されるゼッケンにゴール後の広場で使える500円券が封入されていて、広場には選びきれないくらいキッチンカーが出ていました。(出汁が飲みたくてうどんにした)
ランナーはもちろん付き添いの人も全員が楽しめるようなゴール地で、最後まで素晴らしかったです。
できるなら毎年走りたい。
どこの大会でもそんなこと言ってますが、日本にはいい大会が多くて困るよ…。
おまけ。
ゴール後、泊まった宿の一般入浴でお風呂に入り、17時の便で女満別から札幌へ。
女満別空港で食べたコーヒーソフト。美味。
今や愛知でもサッポロクラシックは買えるけど、生は現地ならでは。
貧相な食事情だった2日間を取り返すように、新鮮ないわし刺しとかラーメンサラダとかラム刺しとか、北海道らしいものをたらふく食べました♡