円高について
最近円高になってきた。
とはいってもこのトレンドはサブプライム以降ずっとのことであるが。
先日のサミットでもドル高にしていくことで一致した。
今1ドルは110円をちょっと切る程度か。
昔は1ドル80円台という超円高の時代もあり、
そのときに比べると取り立てて円高ではないように思われる。
日本の好ましい方向としては、
円安というのが、マスコミ、株式市場、政府などの一致した見方である。
ただ、一般庶民にとって果たして円安は好ましい方向なのであろうか。
なぜ円安が望ましいかというと、日本は輸出型の企業が多く、
(当然貿易黒字)輸出型企業にとって円安だと相手国の通貨に対して安いので、
価格がその国の通貨ベースで安く販売できることになり、
国際的に競争力がつき企業業績にプラス。
また、海外で販売をする場合は通貨決済がドルという場合が多いので、
ドル高の方が、円に換えるときに得をする。
つまりこれもまた業績にプラス。
という理屈である。
株式市場にとって円安が好感されて株価が上がるのは、
先ほど言った輸出型企業が多く、
それらの企業業績が上がることを期待して株価が上がるという要素と、
現在東京証券取引所の約1/4が外国人であり、
外国人にとって円安になると相対的に東証の株価が安くなる、
つまり安くで株が買えるということで歓迎されるのである。
政府にとってドル高が好ましいのは、
日本は世界第2位の外貨保有をしており(第1位は中国)、
大半は米国債であり、ドル安になるとその資産が目減りするからである。
翻ってわれわれ庶民にとってはどうか。
日本人は貯蓄好きといわれ、しかもリスクマネーを嫌う傾向があり、
貯蓄の大半が銀行や郵便局の預貯金に振り向けられている。
預貯金にとって果たして円安は好感できることであろうか。
答はノーである。
海外に行ったときに円安の不利さを痛感するのはもちろんであるが、
国内にいても円安によってわれわれの家計は圧迫されているのである。
今盛んに言われている食料と資源である。
どちらも日本は自給率が低く、輸入に頼っている。
原油価格はドルベースでも上がっているが、円安になればさらにダブルパンチとなる。
庶民にとって円安が恩恵として得られるのは、
企業が業績が上がった分を給料として還元することによって恩恵を受けるか、
株式市場に参加してキャピタルゲインを得ることとなる。
現在、そのどちらも十分とは言えないように感じるが、
どうして政府はそのような手立てを打たないのであろうか。
また、庶民はどうして声をあげないのであろうか。
マスコミはそのことをもっと言うべきではないのか。
他人をあてにしても始まらない。
自分で防衛する手段を考える時期に来ているのかもしれない。