映画「ゴジラ×コング 新たなる帝国」…これはコングの作品だ. | チャコティの副長日誌

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主役になれない人生を送るおじさんの心の日記.
猫と映画、絵画、写真、音楽、そしてF1をこよなく愛する暇人.
しばし副長の心の彷徨にお付き合いを….



原題:Godzilla x Kong: The New Empire 製作年:2024年
製作国:アメリカ 上映時間:117分

 

 

なんだかんだ言ってても、やはりゴジラ好き.自分のレビュを検索したら、
近年のゴジラ作品もアニメも含めて全部観ていた(汗).少し気後れ
をしながらも最新作をTOHOシネマズ柏で干渉.
本年度累積95本目は、数ある選択肢の中でDobyATMOS字幕をチョイス.
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2014年の「GODZILLA ゴジラ」から始まったハリウッド版「ゴジラ」シリーズ
と「キングコング:髑髏島の巨神」の世界観をクロスオーバーさせた
「モンスターバース」シリーズの通算5作目.

怪獣と人類が共生する世界.未確認生物特務機関「モナーク」が異常な
シグナルを察知したことを発端に、ゴジラが君臨する地上世界とコング
が生きる地底世界の2つのテリトリーが交錯し、ゴジラとコングが激突する.

しかし、その先には人類にとってさらなる未知の脅威が待ち受けており、
怪獣たちの歴史と起源、さらには人類の存在そのものの謎に迫る新たな
冒険が繰り広げられる.

監督は、前作「ゴジラvsコング」でもメガホンをとったアダム・ウィンガード.
出演は、こちらも「ゴジラvsコング」から続投となるレベッカ・ホール、
ブライアン・タイリー・ヘンリー、ケイリー・ホトルのほか、「美女と野獣」の
ダン・スティーブンス、「シャン・チー テン・リングスの伝説」のファラ・チェン
らが顔をそろえる.

以上は《映画.COM》から転載.
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原題も「Godzilla x Kong」というようにゴジラの名前が先に入って一応リスペクト?
されているが、本作はあえて言えば主役はキングコングなのであろう.
キングコングも初登場が1933年.ゴジラは1954年.老舗のブランドなのである.

唯一コングと会話が出来る少女ジア:ケイリー・ホトルの存在があるせいか、
冒頭はコングが歯痛で助けを求めに地上へやってくる.動物医師トラッパー:
ダン・スティーブンスがなんとジェットヘリで抜歯し、義歯を挿入してみせる(笑).
 

 

後半では地底怪獣に右手を凍傷にされて、人間にパワーアップした右手を付けて
もらうなど、人間界に親しい存在でほぼほぼ主役に位置してみせる.

転じてゴジラは人情とか持ち合わせず、地球の法則を乱すもの全てを制圧する.
人間の味方とか、縄張りの小競り合いとかじゃなく、地球の、ひいては宇宙の法則
を守っている孤高の存在.
 

 

そのゴジラが最終盤には大守護神;モスラの説得??を受けて、地底怪獣と
闘うのがやはり不自然.1970年代に乱造された東宝のゴジラシリーズを
彷彿とさせる、お寒い脚本には少し呆れる.

やはりゴジラには人間の為のちっぽけな正義とかに呼応して闘うのではなく、
自らの意志と信義で動いて欲しいなぁ….だからゴジラなのだから.

エンターテイメントとしてはそこそこおもしろかったけど、ゴジラ映画としては
誠に残念であった.