映画「アジョシ」(DVD)…ウォンビンならではのかっこよさ. | チャコティの副長日誌

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主役になれない人生を送るおじさんの心の日記.
猫と映画、絵画、写真、音楽、そしてF1をこよなく愛する暇人.
しばし副長の心の彷徨にお付き合いを….



原題:The Man from Nowhere 製作年:2010年
製作国:韓国 上映時間:119分


名作シリーズの一環.レンタル屋の韓国作品棚から選んだのはサスペンスもの.
本年度累積56本目は14年前の韓国作品.
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「母なる証明」のウォンビンと「冬の小鳥」で絶賛された子役キム・セロンが

共演し、2010年韓国で630万人を動員したサスペンスアクション.

過去のある事件をきっかけに、世間を避けるように孤独に暮らしていたテシク.
隣家の少女ソミは母親が仕事で忙しく、テシクを「アジョシ(おじさん)」と

呼び、たった1人の友だちとして慕っていた.

そんなある日、麻薬密売に巻き込まれた母親とともにソミが犯罪組織に誘拐され、
ソミを救うため組織を追うテシクは事件の背後に隠された真実を知る.

以上は《映画.COM》からの転載.
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元軍人で異常に強い主人公テシク:ウォンビンは妻を失い除隊となって
質屋を経営、そうして隠れるように生きている主人公を慕う一人の幼女
ソミ:キム・セロンがいた.

しかしその母親がヤクの密売にからみ、親子ともども組織に誘拐される.
それを知った主人公は単身で乗り込み、異常な強さで敵を壊滅.
母親は殺されていたが、女の子は生きて助け出される…という物語.

「レオン」にも似た設定だが、これほど切なく悲しく、それでいてエンター
テイメント性を損なうこと無くバランスの取れている作品は稀有だと思う.

ストーリーはとてもわかりやすく、アクションのキレも凄く良い.
特にウォン・ビンは甘いマスクで、前半はナヨっとした青年なイメージなのだけど
後半、意を決して長髪を自ら切って刈り上げた姿になると、とんでもない大化け
したハードなキャラクターに転じてみせる.

 



相手は中国系マフィア.臓器売買や子供を使って麻薬の転売や販売を進める
古典的な悪徳組織.生きている内に臓器を切り取ったりと非道の限りをつくす.
身ごもった妻を殺されたという経緯から、テシクが子供を助けたい理由も
明らかでテシクの心情もよく伝わり、感情のコントラストがはっきりしていて
見ていて分かりやすい.
 

 

ソミは名作「冬の小鳥」の子役キム・セロンが名演技を魅せてくれる.
薄幸で貧困、でも、生きる力と笑顔を忘れない、凛とした感じ.
母は臓器を取られ死んでしまい、自らもあわや眼球を取られそうに
なるのだが、誰かに救われる…この誰かが明らかにされないのは
不思議.テシクでは無い、謎なのだ.

アジョシというのは、韓国語でおじさんという意味らしい.
ソミの母親や警察までも、テソクをアジョシと呼んでいるのは???.

ウォンビンの格好良さ、アクションのキレのある動きで満足の一品.