4年ぶりに参加した、大宮の鉄道ふれあいフェア。
特に2011年から2019年までは毎年参加し、自分のルーティンに組み込まれてきた重要な場所。
かつての賑わいとは違うものに多少戸惑いながら、車両センター内を歩き続ける。
続けて回ってきたのはJR貨物大宮車両所エリア。
あること、があったがそれは別稿に譲るとして、建屋内から順に紹介。
まず南側から入っていくと、EH500-42とEH200-1が展示。
EH500は整理券制で運転台公開に供されたほか、EH200には信州向けヘッドマークも。
大宮車両所では既に国鉄型機関車の検査が終了しており…
現在の検査範囲はEH200形とEH500形が主たるものに変化している。
また、時折M250形電車のMユニットも検査を施行している。
EH500形は前照灯位置等年次毎に形態変化があり、見ていると細かな違いがなかなか面白い。
現在は関東〜東北間運用が主なものとなり、遠くは関門間運用も存在する。
そしてこの大宮車両所では、EH800形の整備も担当する。
EH800形は青函トンネル昇圧に伴う複電圧交流電気機関車で、唯一交流25,000Vに対応する。
…と書き出してみて気づいたが、EH800は複電圧対応とはいえ交流専用機関車なのだ。
国鉄世代で頭の数字が8だと交直流だったので、それに慣れ切っていたのだった。
従って、大宮車両所では唯一の交流機関車の整備事例である。
入出場回送は、EH500形の牽引によって行われている。
…それを言うと、EH500形やEF500形・EF510形が交直流だったじゃないか、というね。
JR発足から36年、時代は確実に流れている。
そんなEH800形、なんとサーフェイサーを下塗りした状態で展示!
これを書いている今日には、赤色を塗り重ねているはず。
今回の公開である意味一番希少で、貴重な展示になったようだ。
なお、EH500形は5・24・42・43・48号機が入場中であった。
このうち、この48号機は門司配置、これ以外は仙台総合鉄道部配置。
両区所配置の車両が唯一出会う機会があるのが、この大宮車両所である。
建屋外も、例年通り隠れ展示があった。
今回は半年以上前に入場したっきりらしいEH500-24と、先日EF65 2127と共に廃車回送された
DE11 2002が並べて展示されていたのが注目された。
都市部(開発時は横浜羽沢駅)での入換を想定した防音設計車。
車体がDE11形他番台と比べて、およそ2mほど伸びたのが特徴的なフォルム。
近年まで甲種輸送や横田基地米タン輸送で使用され、目撃機会も多い個体だった。
しかし、これが最後の対面、ということになりそうである。
名残を惜しんで、多くシャッターを切った。
そして、恒例の車体吊り上げ実演は、今年3月に引退・廃車されたEF65 2093が担った。
10:30、12:30、14:30の3回実施されたが、10時は間に合わず、12時は他の場所が気掛かりで
結局14時の回のみ張り付いて見るにとどめた。
開始直前に観覧者が倒れるハプニングがあったが、足が攣ったためで意識はあり一安心。
廃車車両のため、ナンバープレートが外された痛々しい姿だったが…
かつてはブルトレ牽引も担い、JR貨物移籍後は2127号機よりも先に“カラシ”こと広島更新色を
纏っていたことある波瀾万丈な車歴を持った同車の、最後の晴れ舞台となった。
かつてのようにDLなど雑多な国鉄型機関車は、ほぼ姿を消してしまったが…
廃車であってももう少しの輝きを最後に遺し、伝えてくれた演出には感謝であった。
…そしてさらにさらに、JR貨物はまだビックイベントをこの場にぶつけてきたのだった。