西武2000系2007F、最期の時②4月9日、最後の「多摩湖急行」運用 | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

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『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。

昨日4月26日、新所沢発横瀬行きのツアー電車をもって、西武鉄道2000系2007Fが引退した。

いろいろとスケジュールをやり繰りしながら、最後のツアー電車まで見送ることができた。

その蓄積の記録を、また今日から(多分GW一杯かけて)出していきたいと思う。


  西武鉄道沿線の日常を運んで、45年。

前回、2007Fの記録をブログに上げたのが4月10日。

5日分までの記録をアップしていたのだが、これはブログ記事ひとつにかかる容量の問題であり

実際の撮影記録は寧ろ9日以降から本格的に始まっていた。

8日までは比較的に淡々と新宿線・拝島線の日常運用についていた感じがあったが、ここからは

西武鉄道の粋な計らいというか、さまざまな目玉運用に入っていくシーンが見られた。


まずは4月9日、土曜日。


この日は、土休日の朝に西武新宿〜多摩湖間に臨時運行されている、所謂多摩湖急行に投入。

臨時急行は2本あるのだが、このうち朝の1本目、西武新宿9:07発に2007Fが運用された。


最近はとにかくTwitterで流れてくる情報が速く重宝しているのだが、住んでいる場所の関係から

西武新宿線沿線に駆けつけるには少々時間を要し、場合によっては間に合わないことも。

この日も、気づいたタイミングの関係から、ようやく迎撃できたのは花小金井であった。

2551レ[臨時急行]西武新宿→多摩湖
花小金井9:31

午前中だから、顔が少し暗め。

もうこれは幾度も撮影に赴いていて分かり切っていたことで、致し方ないこと。

記録は記録として割り切る術は、もう十分経験値を重ねているからね。

しかも、ヘッドマークが付いてからの2007Fによる多摩湖急行はこの日が最初で最後であった。


ただこのスタートから、一部撮り鉄の動きには非常に不快感を抱くことに。


三脚、脚立、踏み台の使用である。


西武鉄道では運行に支障さえなければ、という他社と比べると比較的緩いスタンス。

それは今回のラストランに際しても(各駅の温度差はあれど)終始一貫しているようだった。

が、業務経験者からすると、やはりその動きには危険なものを度々感じていたのである。


この時にも、既にいくつかの使用事例があった。

しかも、Twitterで苦言を呈すと


会社が言っていないんだからいい

余計なことを言うな


しまいには


偽善だ


等々…。

ま、一部撮り鉄には偽善って言葉が随分と都合良く使われてるんだなーと呆れて知った次第。

あとは、ごく一部だろうが、結局ファインダーの範囲でしかモノを見れない集団なのだなと。

つい先日も東急田園都市線で電車を止める事案が発生しているし、自分が良い写真さえ撮れれば

大多数の日常利用者がどう迷惑を被っても、全く関係ないということなのだろう。

それこそが偽善という言葉の正しい使い方だと感じるが、如何であろうか。


それに、自分の技術を過信しているのか、はたまた下手だということを自ら露呈しているのか。

相変わらず「万が一の危険予知」ができない一部の為体には首を傾げることが多かった。

頭で理解しながら動くことと、それが無い状態で動くことは全く違うからね。

もっとも、これは何も撮り鉄に限ったことではないし、実のところ後日自分も身を持って体感し

大いに反省することになってしまうのだが、それは割愛する。


そんなことを感じながら、改めて旅を始めた。

2007Fの列車番号設定機は、最後までユウエンチ=旧駅名の「西武遊園地」のままだった。


この日この時のみ見られた急行]多摩湖の行先表示とラストランマークの組み合わせ。


昔は新宿線方面から多摩湖線西武遊園地への直通電車が多数あり、この萩山駅で分割併合なんて

運用も存在していたが、現在はすっかり国分寺方面が主流になってしまった。

多摩湖発の定期新宿線直通は平日朝の1本のみまでに減少、土休日も臨時急行以外設定がない。

多摩湖線という線名を鑑みれば至極真っ当なダイヤだろうが、昔日を知る身には寂しさもある。


もっともこの臨時急行も田無からは各駅停車で、西武園ゆうえんちへのアクセスというよりかは

日常輸送の補完的なものなのかなという印象を受けた。

実際、ホームページで告知されてはいるものの、まだ完全に浸透には至っていない様子。


そんなことを考えながら、多摩湖まで乗り通し。

多摩湖には9:51、定刻通りの到着となった。

それなりの利用客がそのまま山口線に乗り継いでいったが、もう少しの賑わいを期待したい。


…そしてこれが、2007F最後の多摩湖駅発着の場面だった。


ただし、折り返し時間は4分しかない。

多摩湖線の定期運用もそうなのだが、やけに折り返し設定がタイト。

10分サイクルで回したい思惑は分かるが、乗務員にはエンド交換などかなり負担があるはず。

他区間の線路設備などを秤に掛け、難しい運用を強いられているような印象だった。


5552レ [臨時各停]多摩湖→小平

@八坂10:01


かつてはこの小平行きも、多摩湖線内で多数設定があった。

多摩湖線南側区間は野球臨を除いて国分寺⇆萩山間での折り返し、拝島線と多摩湖線北側区間は

小平折り返しと新宿線直通が半々くらい…というのが乗り始めた頃の記憶であるが…

萩山の平面交差というリスクを負ってでも系統を整理したあたり、今の利用実態があるのか。


そして10:06、小平に到着。

ここで臨時運用を終え、上石神井までは列車番号を9484レに変えて回送となった。


ここでは新宿線運用の「DORAEMON-GO」との並びが一瞬だけ実現。


しかし、2分もすると速やかに回送は発車。

なんなら、そのまま客扱いしても良さそうなものだがw


…しかし、後続の急行に乗っていくと、東伏見で回送を追い越し…

上石神井に先回り成功!w


以降、こうした回送や臨時ダイヤのギミックには度々頭を悩ませることになる。


僅か3分ほどだが、下り本線の支障が開くまで2・3番線で発車待機。


10:27、入換信号が開通して下り線を跨いで入庫。


ここからしばらく眠りについたため、この日の撮影を切り上げた。

(実際には夕方に上石神井駅で出庫待機したが、タイムリミットまでに出ず撤収)

この日はもともと都心の本屋に調達しに行く所用があったのと、前から行ってみたかったお店や

思い出巡りで吉祥寺界隈を散歩するなど、色々な意味で好都合ではあった。


ちなみにこの日のTwitterでのコメントのやり取りでは


球場前運用とか楽しみですよね…笑


というのがあった。

確かにすぐに考えが及び、埼玉西武ライオンズのベルーナドームでの公式戦日程も調べていた。

結果としてあと4回は運用の可能性があることを突き止めまではしたが、その後割と早い段階で

その運用が入ってくることを、その時の自分達はまるで知る由が無かったのであった。