トイレに向かうルート以外はカラーコーンとバーで区切られた構内。
ツアー参加者の出入口は5・6番ホーム入口付近で、参加証のチェックを行っていた。
ただまぁ、方々で書かれていたようにその全容は外部からもきわめて見やすいものだった。
予想としては目隠しを兼ね6000系6101Fを3番線に据え付け、4・5番線に旧2000系を並べるのかと
考えていたのだが、2007Fが3番線、2401+2403Fが4番線、101系1259Fが5番線、6000系6101Fが
6番線と、これまでの傾向とは大きく異なるものになった。
冬の日の傾きも考慮した上で並びを考えたのかもしれないが、ツアー参加者からはあまり好意的な
意見は聞こえてこなかったようで、ツアー運営の難しさを感じさせるものになった。
そして散見されたのは、お金を出しているのだから周りから見えるべきではないという論調。
近年のツアー化によるイベント有料化の傾向は、お金を出しているから特別扱いを受けるべきとの
少々捻じ曲がった意識を増長させている部分も否定できないのではなかろうか。
無料イベントに比べると明らかにマナー違反に関する問題がある程度分別できている一方で、その
特別意識が新たな火種を生みかねないなという危惧を、最近の傾向を見ると強く感じるのである。
それは参加者側に限らず、運営側も参加料金の悪戯な高騰傾向は如何なものかとも。
コロナ禍で厳しい経営状況は理解できるが、無闇に値段を釣り上げることで参加者側からは過度に
期待を寄せられるし、結果的にイマイチだと逆風も強くなってしまう。
そのあたりの釣り合いが非常にアンバランスになってきているなと感じる、今日この頃である。
そんな小難しい情勢を、少し離れた場所から見守っていた。
ちょっと人の流れが空いた隙に、こうして撮ることも可能だった。
自分のカメラスペックではトリミング必須ではあったが。
そんな中でちょいちょい知人との再会が叶い、仕切り越しに挨拶を交わす。
約半年ぶりに会った友人には、ツアーノベルティも見せてもらった。
方向幕レプリカと、クハ2007のプレートレプリカ。
これだけでもずいぶん垂涎モノ、ツアー参加価値大アリだと思ったものだが。
ツアー参加者は14:45に2007F車内へ戻るよう伝達されていて、三々五々戻っていった。
4〜6番線ホームが閑散としたタイミングでパチリ。
そして、3番線に停車する2007Fも。
ヘッドマークはツアー参加者が車内に戻るタイミングで速やかに取り外され、日常の姿に戻った。
こちらは14:48発の定期電車で先行。
発車の頃には2007Fの幕も再び「団体専用」にチェンジ。
さて、約1時間半ぶりに西所沢に戻り、再びここで撮影をしようとしたが…
15時前になって、乗車中の友人からメッセージが。
西武球場出ました〜
えっ、早くねっ?!( ̄O ̄;)
なんと14:55には出たらしい。
そんなわけで、自分が乗ってきた電車がまだ2番線にいるうちに。
来ちゃった。
そして、すぐ発車しちゃった。
停車時間は、約2分。
こちらが先に着いたタイミングで、101系263Fが小手指に回送されていく所を目撃したせいもあり
先行している余裕が全くなく見送る羽目になってしまった。
こりゃ、もう池袋まで追えないか…
そう半ば諦めて、後続の電車に乗ったら、
えーっ、所沢駅の4番線に!?
次々と想定外をかます、ツアー電車。
新宿線〜池袋線のスイッチバックはあっても、上り電車が発着するのはかなり異例のこと。
あまりにも異例で、西所沢駅でトイレに寄った関係もあったが編成後方でゆったり寛いでいたのは
大きな誤算で、慌てて降りて撮影を仕掛けたが…
15:11、発車。
前には回り込むことができずに終わる。
…そしてここからは、結局池袋まで追い抜くこともできなかった。
石神井公園→練馬間を緩行線通過というサプライズもあっだそうだが、致し方ない。
次の目撃は約40分後、池袋駅3・4番ホームとなった。
友人には「あっ、やっと来た!」って顔されたけどw
四半世紀ほど度々利用している西武池袋駅だが、旧2000系の姿をここで見るのは初めてだった。
そして、これが最後のことになってしまうのだろうか。
そんな姿に、周りも俄然ヒートアップしていた。
その風景を見た友人が一言、
ラストランみたい
…同感w
そして15:57、2007Fは大役を終えて南入曽へ帰っていった。
急な動きに大きく翻弄された非常に忙しない一日だったが、振り返ってみれば友人達の元気な顔を
見られたのがまだ一番の安心だったような気がする。
またしばらくは不自由な日々が続くだろうが、また再会できるまで互いに元気に、と祈りつつ。