1997年3月31日。
ひとつの小さな駅が、東京都内の鉄道路線図から消えた。
京成上野駅からわずか0.9km。
4両編成の普通電車しか停まらず、営業時間は7時から18時まで。
都会のエアポケット、時間が止まった空間とも呼ばれた地下駅が無くなってから、21年が経った。
(正式な廃止は2004年)
ここにきて、京成電鉄から現在も残る博物館動物園駅の施設を改修して一部公開する計画が発表された。
具体的な話はそちらに譲るとして、ここでは営業最終日に行った時の模様を出してみたい。
さて、通称博動。
学校が近かった割に、実はほとんど行っていない。
記憶が正しければ、この最終日以外に1回あったかどうか。
だって歩いて行ったほうが近くて早いんだもん。笑
後年、上野公園界隈の鉄道スポット巡りを敢行した時も、かなりあっさり着いたし。
そんな場所だったが、こち亀で取り上げられてから俄かに注目が増していたし、そのさなかでの休止発表で
気になったから、学校が春休みだったにもかかわらずわざわざ駆けつけたようだ。
本来なら休み期間中に上野に行くのも嫌だったのにね(笑)
やはり名残を惜しむ人で、時ならぬ混雑を呈していた。
それでも、近年のようなものではなく、皆それぞれが落ち着いて名残を惜しんでいたように思う。
さて、今はどうなっているのだろう。
営業最終列車の時はさすがにかなり混んでいたらしいが、日中ともなると落ち着いたもの。
手前から乗るよう推奨しておいて、最後まで柵とかも設けられず。
そして、当駅最大の象徴が壁に描かれたペンギン。
ただしこの時は、心無い訪問者によって落書きがびっしり。
情けなくて長く見てなどいられなかったようだ。
計画によると、秋には再公開の運びになるようだ。
この撮影の時に、できれば保存を…とメモに記していたが、東京都選定歴史的建造物にも指定されて末永く
後世に伝えるように維持管理をしていって欲しいと思う。
公開の暁には、また行ってみたいね。