塩尻を発車し、いよいよ旅の終わり。
長く親しんできたこの車両と、ついにお別れの時はやってきた。
松本到着4分前、1号車・クモハ115-312から警笛が吹鳴された後、最後の放送が始まった。
ここで最後の放送を、書き起こしてみよう。
長らくのご乗車、誠にありがとうございました。
あと、4分ほどで、松本へ到着いたします。
皆様が、お降りになりました後、八トタのM3編成、M9編成は、列車番号を下り回送9223Mに変え、
15時16分に、長野総合車両センターへと旅立ちます。
本日、ご乗車いただきました皆様が、この八トタ115系、最後のお客様です。
どうか、無事に、M3編成、M9編成を、松本駅から送り出していただきますよう、引き続き
譲り合いながら、撮影マナーへのご協力をお願いいたします。
最後は、別れの言葉より、感謝の言葉で締めくくりたい。そう決めておりました。
“ありがとう、M3編成、M9編成。
ありがとう、300番台の、山スカ。
ありがとう、八トタの、115系。”
放送が終わる合図に、警笛をもう一声吹鳴。
やはり最後の方は、少し涙声で滲んでいたように聞こえたのは、自分だけだっただろうか?
放送が終わると、周囲から暖かい拍手が送られた。
少ししてスピードを緩めると、14:42、定時、無事に松本駅5番ホームへと滑り込んだ。
後続列車の遅れの影響も受けず、走り切った姿に安堵。
それに安堵し過ぎたか、自分は…
てか、こんな晴れるなら、持ってくるだけ邪魔だっだなという(^^;;
すぐに拾ってもらい事なきを得た。やれやれ。
201系の時と比べると、かなり余裕がある。
すぐに先ほどの傘転落を立て直し、最後の撮影。
見兼ねて友人とクレームを発したが、当の本人は『場所取ってるので』と言う。
だが、公共、共用の施設で『場所取ってるので』とは如何なものなのか?
また、駅係員の曖昧な態度、対応もその行動を助長してしまっているのが残念だった。
まだ黄色い線から内側だったのが救いだが、最近起きた会津若松の一件然り、一部撮り鉄の
自己解釈マナーを見直し、糺し、正していくのが必要な時期に来ていることを改めて感じた。
ちなみに、この三脚の主も【ツアーに参加していない人】だったことを附記しておく。
それだけに、マナー違反はより際立って見えることを認識しておかないといけない。
自身含め、各々反省し次に活かすことだ。
スカ色の115系で来たのは、意外にも初めてのことだ。
しかし、今後、リバイバル編成に乗ってここまで来ることは果たしてできるのだろうか?
そして、15:16にいよいよ発車…
これをもって、八トタ115系の歴史についに終止符が…
と言いたいけど。
もう終わる?
終わっちゃう??
いえいえ。
…もうひとつだけ、続きます。
せっかくここまで来たんだから、ね。