皆さんは寝ている時に夢を見ていて「あゝ、これは夢だ。」と気付くことってありますか?
自分はもし気が付いたら『高い所から飛び降りてみよう。』とか『何かの犯罪者になろう。』とか『この世の悪をたたっ斬ろう。』とか『ももクロバンドのメンバーになってライブに参加してDVDに勇姿を残そう。』とか色々考えています。
夢の中なら何でも思い通りだろうし、死ぬことも無いし..。
先日、コロナの自粛も明け、久し振りに出社して同僚達と対面しました。
午前中はリモート併用で全国営業部合同会議、午後からはその会議に則った内勤という予定です。
午前の会議が終わり、お昼は会社近くのホテルに入っている和食レストランで同僚3人とランチを食べることにしました。
一応名の知れたホテルのレストランなのでちょっとお高いのですが、久々に会食ができるのでいつもより奮発です。
さて食事が終わって、店を出る前に用を足そうと席を立った私は、お手洗いを探して店内をウロウロしますがなかなか見つかりません。
奥の方へ奥の方へと進んでいくと、隅の薄暗い所に鉄の扉が。
そっと開けて見ると、真っ暗な細い通路になっていて、その先には明るい外の風景。
「何ですか?そこは裏口ですよ!?」
後ろから声がしました。
店の制服(和服)を着たオバサン店員が怖い顔して訝しげに見ています。
「あの、トイレは..?」
「トイレはホテルのロビーへ行って下さい!食い逃げかと思ったわ!」
見た目通りとても嫌なことを言うオバサンです。
私はトイレは後回しにして自分の席に戻りました。
同僚達はもう支払いを済ませ店外へ出てしまったようで、若い女の子の店員(ちょっと可愛い)がテーブルを片付けています。
自分も慌ててお勘定を..、と財布がありません。
きっとコートのポケットです。
気温が上がってきたので、会社に置いてきたのでした。
おまけに携帯もありません。
念のため、その若い女の子店員(和風の制服が似合う)に携帯置き忘れてなかったか尋ねましたが、透明パネルを消毒しながら「無かった。」とのこと。
店のまん中であたふたしている私のことを、例のオバサン店員が相変わらす怖い顔でレジから睨んでいます。
携帯もないから同僚に連絡も取れないしお金も払えないしどうしよう..?
と思いながらふと気が付きました。
「これは..、夢だ!」
そういえば、同僚達も見たことない奴らだし、このレストランもホテルも見たことないし、会社があるこの町も見たことない場所です。
「済まないが、お皿を洗わせてもらえないか?」
そう言いながらレジへ歩き始めた刹那、私は店外へダッシュしました。
夢の世界ならここは食い逃げです!
確かこのレストランはホテルの2階にあって、駅へ続くペデストリアンデッキに直接繋がっています。
夢の中ならこの通路から駅前広場へどんな高さであろうと飛び降りることもできます。
何て理想的なのでしょう!
後ろからはオバサン店員と若い女の子店員が2人並んで猛スピードで追いかけてきます。
よく見ると若い女の子店員は、夏菜子です。
和風の制服は、エコパスタジアムで“ちゃっきり節”を踊っていたあの衣装です。
そして、武井壮との100メートル競争のときのように楽しそうな笑顔で全力疾走しています。
その横を夏菜子と同じスピードで和服で爆走するオバサン店員、その顔も相まって怖過ぎです。
「夏菜子なら捕まってもいいかな..。」などと思いながらも怖い顔のオバサン店員を振り切るために通路の手すりに手をかけ飛び降りようとしたのですが、2階のはずだった通路は何故か地面の高さになっています。
それどころか、ホテルも、駅ビルも、その向こうにあるはずの会社のビルも、高い建物は全て消え去り、周囲は平屋建てばかりです。
これではもう高い所から飛び降りようにも飛び降りることは出来ません。
この状況で逃げおおせるには..、「そうだ!空を飛ぼう!」
最近ウェブ広告で見たウルトラセブンの飛行姿を思い浮かべながら、両手を伸ばして大きく空へ向かってジャンプしました。
「飛べた!飛べたよ~!!」
さすが夢の中です。
追いかけてきていたオバサン店員は悔しそうに、夏菜子は何故か寂しそうに、回れ右して帰っていきます。
さて、このまま空を飛んで会社へ戻ろうと思った私ですが、地上1.5メートル程を歩くようなスピードでしか飛べません。
もっと高くもっと速く飛びたいのですが、どんなに頑張っても出来ません。
周りの歩行者にも邪魔くさいったらありゃしない。
そうこうしているうちに、夢の世界が終わりに近付いたようで、遠くの空の風景がバラバラと壊れています。
まるで書き割りのパネルが剥がれ落ちるようです。
徐々に青空は無くなり、その辺の建物も次々に崩壊しています。
そして残ったのは何もない黄色い世界。
私の夢の中は小劇場の舞台セットのようなチープな世界でした。
夢から現実の世界へ目覚めながら「次は高層ビルの最上階の展望レストランで食事をしよう。そしてガラスを突き破って飛び降りよう。」と心に決めたのでした。
こんな夢を見ている私は、何か病んでいるのでしょうか?
コロナのストレス?
仕事のストレス?
ライブになかなか参戦出来ないストレス?
いやいや、ももクリも無事にDay1のチケットに当選したし、この度の異動で札幌から自宅に戻れそうなので今後の参戦はより簡単になったし、コロナの制限も以前より緩くなりつつあるし。
この夢は病んでいるのではなく、ブログのネタ提供のために見たに違いありません。