義母はその頃、施設からとある病院に入院していた。
私達夫婦は何も知らせてもらってはいなかったが、
義母のこの頃の入院は終末ケアだったと思う。
もう何の治療も出来ず、その時を待つという感じだ。
おそらく、少しでも痛みがないように安らかに…というのが役割だろう。
そうであって欲しいと思う。
でもそれは、後から、義母が亡くなったずっと後に
「そうだったのだな」と私自身気付いたものである。
主人はもちろん《終末ケア》などとは知らないし、
義姉兄弟と顔を合わすのが嫌だったからか、病院には顔を出さなかった。
この頃の義母は全くと言っていい程、意識なく眠っていたから、
行っても義母には分からなかったと思う。
しかし、実母が入院しているのだから《終末ケア》とは知らなくとも、
息子として顔を見に行かない主人は確かに意固地になっているし、
成熟した大人の行動とは言えないと思う。
そこを《介護に一切関わらなかった貴方達夫婦》、
《キーパーソンの私に一切連絡してこなかった貴方達夫婦》と、
義姉に延々と責められる訳だ。
しかし……親戚付き合いにおいて《キーパーソン》を連呼するのも奇妙に感じるのだが……
キーパーソンであるのなら、いつもいつも「連絡してこない❗」と、
ヒステリックに怒る前に、
キーパーソンとして、連絡する義務
もあるのではないか⁉
義母が終末ケアを受ける状態になったと、
義母の意識はないけれど、生きている間に顔を見ておいてねと、
実の弟に連絡するのもキーパーソンなのでは⁉
キーパーソンでなくとも、それが優しさ、それが情というものだろう。
自分には優しさも情もないということに気付かない義姉。
主人のすることにも情がなかったかも知れない。
でも、それは自分も同じということに気付かない義姉。
義姉から、介護に関わらなかった…、キーパーソンの自分に連絡してこなかった…
と、何度言われたか分からない。手紙にまで書いて渡された。
しかし、主人がキーパーソンなら連絡してくる義務もあるのではないかと、
義姉を責めているのを見たことがない。
それは「言っても無駄」だと思っているからだが、
自分はそこのところを責められていないと、気付かない義姉。
自分はするべきことをしていると、勘違いしている義姉。
義兄も義弟も、そういうところを義姉に指摘しないのだろうか?
気付かないのか?揃いも揃って❗
そんなことで義姉は一方的に主人だけを責める、責める、責める。
自分が見えてない人というのは、
自分のしていることに整合性がないことに気付かないだけではなく、非常に残酷だ。
主人はお見舞いに行かなかったけれど、私は行ける限り義母の顔を見に行っていた。
義母はいつもいつも眠っていた。
でも、ある日、いつもより呼吸が荒く苦しそうに見えたので、
看護師さんに報告したが、「はい、はい」という感じだった。
もうそれが《義母の状態》だったのだろう。
義姉からの電話は思い出す限り、私達への批判だった。
いつものように、常識から外れた姉弟関係でありながら、
一方的に常識がないと責められた。
厄介なことに、義姉は自分が常識があると思っていることだ。
但し、一方的に言われっぱなしだった訳でもない。
私自身のこと、言っていることに整合性がないことに対しては
あえて黙っていたが、
《主人が商売に対していい加減な人間だと断定して罵倒した》ことに対しては反論した。
義姉によると主人は…
営業にも出ないで店でじっと待っていて繁盛するはずがない❗
店が汚くて恥ずかしい❗
大学出してもらったクセに、いい加減なお爺ちゃん(義父、義姉にとっては実父)と一緒や❗
私や○○さん(義兄、義姉にとっては実弟)の知り合いが店に行ってくれても、
それを知らせてこない常識のない人❗
などなどだが、冷静になってほしい。
世の中の不景気はもう定着していると言ってもいい時代…
ことにリーマンショック以降は本当にどんな職種も大変なことになっている。
特に中小企業なんて、事業をたたんでしまうところも珍しくない。
そんなことは新聞を読んだり、ニュースを見たり普通の生活をしていれば分かることだろう。
しかし、そこは義姉。
赤字の最後のところ…お互い様に常識から外れた関係でありながら、主人にだけ、
常識がないと責め立てるように、
世の中の不景気など何の考慮もすることなく、商売に身が入ってないから繁盛しないと
ヒステリックに熱弁をふるう。
物事を全て、自分に都合の良いところにだけ焦点をあて食いつき、俯瞰して客観的に見ることが出来ない。
自分の葛藤にいっばいいっぱいな人の典型だ。
こんな時代に商売は大変でしょう?という労いの言葉など一言もない。
私は「そんなこと、ないですよ」と反論した。
義母から商売を引き継いだ時に、義母が商品に付けていた価格など、
低価格競争の今では笑い話になるようなもので、一切通用しない。
つまり、義母が仕入れていた問屋で仕入れていたのでは、
もうとっくの昔に店は潰れていただろう。
そこは主人が製造元に交渉し、仕入れ価格を安くして何とか回してきたものだ。
これは継がせてもらった商売を潰す訳にはいかないので必死で頑張ったものだ。
まぁ、そのようなことをキッパリと言った。
今まではとにかく言われっぱなしだったのを反論したので、
義姉は「そうなの?…大変やと思うわ」とトーンダウンした。
しかし、まだまだ何か言いたそうだったが、
とにかく、この電話は突然掛かってきたもので、
私はこの後、病院に検診の予約をいれており、もうタイムリミットとなった。
義姉は非常に残念がり「また、都合のいい時に掛けてきて」と言われ電話を切った。
私はこの電話で散々主人の悪口を言われ腹立たしくもあり、
不毛な会話だと思ったので、その後電話をしなかった。
今から思えば、義姉が本当に言いたかったことを聞いていなかったかも知れないので、
再度電話していたなら、その後、違った展開があったかも知れないと思うが、
おそらく、電話の冒頭でいきなり義姉が言った
「貴女達夫婦が普通に付き合う気があるなら、私達はウエルカムなのよ」
が、言いたいことだったろう。
何故、こじれにこじれていた関係を急に修復したくなったのか?
訳があっただろう。
そして、この電話から1ヶ月と少しで、その日はやってきた。
いつものように、常識から外れた姉弟関係でありながら、
一方的に常識がないと責められた。
厄介なことに、義姉は自分が常識があると思っていることだ。
但し、一方的に言われっぱなしだった訳でもない。
私自身のこと、言っていることに整合性がないことに対しては
あえて黙っていたが、
《主人が商売に対していい加減な人間だと断定して罵倒した》ことに対しては反論した。
義姉によると主人は…
営業にも出ないで店でじっと待っていて繁盛するはずがない❗
店が汚くて恥ずかしい❗
大学出してもらったクセに、いい加減なお爺ちゃん(義父、義姉にとっては実父)と一緒や❗
私や○○さん(義兄、義姉にとっては実弟)の知り合いが店に行ってくれても、
それを知らせてこない常識のない人❗
などなどだが、冷静になってほしい。
世の中の不景気はもう定着していると言ってもいい時代…
ことにリーマンショック以降は本当にどんな職種も大変なことになっている。
特に中小企業なんて、事業をたたんでしまうところも珍しくない。
そんなことは新聞を読んだり、ニュースを見たり普通の生活をしていれば分かることだろう。
しかし、そこは義姉。
赤字の最後のところ…お互い様に常識から外れた関係でありながら、主人にだけ、
常識がないと責め立てるように、
世の中の不景気など何の考慮もすることなく、商売に身が入ってないから繁盛しないと
ヒステリックに熱弁をふるう。
物事を全て、自分に都合の良いところにだけ焦点をあて食いつき、俯瞰して客観的に見ることが出来ない。
自分の葛藤にいっばいいっぱいな人の典型だ。
こんな時代に商売は大変でしょう?という労いの言葉など一言もない。
私は「そんなこと、ないですよ」と反論した。
義母から商売を引き継いだ時に、義母が商品に付けていた価格など、
低価格競争の今では笑い話になるようなもので、一切通用しない。
つまり、義母が仕入れていた問屋で仕入れていたのでは、
もうとっくの昔に店は潰れていただろう。
そこは主人が製造元に交渉し、仕入れ価格を安くして何とか回してきたものだ。
これは継がせてもらった商売を潰す訳にはいかないので必死で頑張ったものだ。
まぁ、そのようなことをキッパリと言った。
今まではとにかく言われっぱなしだったのを反論したので、
義姉は「そうなの?…大変やと思うわ」とトーンダウンした。
しかし、まだまだ何か言いたそうだったが、
とにかく、この電話は突然掛かってきたもので、
私はこの後、病院に検診の予約をいれており、もうタイムリミットとなった。
義姉は非常に残念がり「また、都合のいい時に掛けてきて」と言われ電話を切った。
私はこの電話で散々主人の悪口を言われ腹立たしくもあり、
不毛な会話だと思ったので、その後電話をしなかった。
今から思えば、義姉が本当に言いたかったことを聞いていなかったかも知れないので、
再度電話していたなら、その後、違った展開があったかも知れないと思うが、
おそらく、電話の冒頭でいきなり義姉が言った
「貴女達夫婦が普通に付き合う気があるなら、私達はウエルカムなのよ」
が、言いたいことだったろう。
何故、こじれにこじれていた関係を急に修復したくなったのか?
訳があっただろう。
そして、この電話から1ヶ月と少しで、その日はやってきた。
どういう流れからか忘れたが、義姉は義姉夫の母親が亡くなられた時の話しを始めた。
義姉にとってはお姑さんだ。
義姉夫の母親が亡くなられたのは、私達夫婦が結婚してから間がなかったと思う。
何故なら、お通夜やご葬儀に義親族皆で出かけた記憶があるからだ。
まだ、私達夫婦と義姉兄弟の関係が普通だった時のことだ。
ざっと、30年近く前のことだろう。
義姉➡○○(義姉夫の家)の母ね、自/殺だったの。
そして、義姉はさめざめと泣いた。
私も思いがけないことで、本当に驚いた。
これは、本当に今まで、義母からも聞いたことがなかったし、
私の主人は、もちろん知らなかった。
義姉夫の母親は、夫が愛人のところへ行ってしまったにも関わらず離婚しなかったと、
聞いている。
気難しい、神経質な感じの人で義姉も義母も嫌悪感を隠さなかった。
私が嫁いだ頃には、どういう経緯からかは分からないが、
普通に義姉夫の父親は家に戻っていた。
私はこの義姉夫の実家の内情は、嫁いで間もない頃に義姉自身から聞いた。
義姉の電話は、お姑さんのお通夜~ご葬儀の時の話しに戻り、
私、あの時、ちょっと場違いにニコニコしたり笑ったりしておかしかったでしょ。
(いえ、申し訳ないが覚えていない)
私ね、近所の人も来てはるしね、近所の人には病気で亡くなった、って言ってあるしね、
絶対にバレたらあかんと思って必死だった…
と、声を詰まらせながら語る。
私➡お義姉さん、大変でしたね、大変でしたね。
と、幾度となく言った。心から同情した。
どんなに辛かったか、大変だったかを切々と語る義姉に心から同情した。
身内がそのような亡くなり方をしたら、どんなに辛いだろうかと思う。
只やはり、この時にも違和感を感じた。
義姉の話しは自分はどんなに辛かったか、自分はどんなに大変だったかに終始した。
やはり、自分自分なのだ。
その件で一番辛かったのは、もちろん義姉夫だろう。
自分の実の母親なのだから。
義姉の話しには《かわいそうな自分》しかなかった。
自分の夫がどんなに辛い思いをしたか、それに寄り添って辛かった…
というニュアンスは全くなかった。
又、我が子にとっては血縁関係である祖母。
我が子が乗り越える壁を考えると絶望さえ感じるだろう。
心から同情する。
だが、わが子のことを心配するニュアンスもなかった。
どちらかと言うと、嫁ぎ先に《自分》が辛い目に合わされたというニュアンスに終始した。
話しを聞いた時には私も衝撃を受け、違和感の原因が分からなかったが、
夫、子どもという義姉にとってかけがえのない人たちにたいする気遣いよりも《自分》
…それが違和感だった。
それから、義姉と私達夫婦は今まで述べてきたように、
長い間、犬猿の仲とも言うべき関係を続けてきたのに、
そんな私に突然電話を掛けてきて、このような重い話しをすることも不自然だ。
このようなデリケートな話しは、長い時間をかけて築いた信頼関係で結ばれた人にこそ
打ち明けるものだろう。
そこそこ生きていれば…買い物に行くお店の店員さんや、知り合ったばかりの人に対して、
自分の打ち明け話しをする人に出逢ったことがあるだろう。
こういう人のことを《オープンな人》ということもあるけれど、
その内容が恨み辛みや泣き言であれば《人間の距離感が分からない人》と思った方がいい。
何故、人間の距離感が分からないか…それは自分の葛藤でいっぱいいっぱいだからだろう。
義姉がこのような打ち明け話しをし、私は同情と共に違和感を感じたが、
何年も何年も放置してきた、義姉と主人(義姉にとっては自分の思い通りにならない弟)の
険悪な関係を、義姉は、なんらかの理由で早急に改善しようとしているとも理解した。
義姉にとってはお姑さんだ。
義姉夫の母親が亡くなられたのは、私達夫婦が結婚してから間がなかったと思う。
何故なら、お通夜やご葬儀に義親族皆で出かけた記憶があるからだ。
まだ、私達夫婦と義姉兄弟の関係が普通だった時のことだ。
ざっと、30年近く前のことだろう。
義姉➡○○(義姉夫の家)の母ね、自/殺だったの。
そして、義姉はさめざめと泣いた。
私も思いがけないことで、本当に驚いた。
これは、本当に今まで、義母からも聞いたことがなかったし、
私の主人は、もちろん知らなかった。
義姉夫の母親は、夫が愛人のところへ行ってしまったにも関わらず離婚しなかったと、
聞いている。
気難しい、神経質な感じの人で義姉も義母も嫌悪感を隠さなかった。
私が嫁いだ頃には、どういう経緯からかは分からないが、
普通に義姉夫の父親は家に戻っていた。
私はこの義姉夫の実家の内情は、嫁いで間もない頃に義姉自身から聞いた。
義姉の電話は、お姑さんのお通夜~ご葬儀の時の話しに戻り、
私、あの時、ちょっと場違いにニコニコしたり笑ったりしておかしかったでしょ。
(いえ、申し訳ないが覚えていない)
私ね、近所の人も来てはるしね、近所の人には病気で亡くなった、って言ってあるしね、
絶対にバレたらあかんと思って必死だった…
と、声を詰まらせながら語る。
私➡お義姉さん、大変でしたね、大変でしたね。
と、幾度となく言った。心から同情した。
どんなに辛かったか、大変だったかを切々と語る義姉に心から同情した。
身内がそのような亡くなり方をしたら、どんなに辛いだろうかと思う。
只やはり、この時にも違和感を感じた。
義姉の話しは自分はどんなに辛かったか、自分はどんなに大変だったかに終始した。
やはり、自分自分なのだ。
その件で一番辛かったのは、もちろん義姉夫だろう。
自分の実の母親なのだから。
義姉の話しには《かわいそうな自分》しかなかった。
自分の夫がどんなに辛い思いをしたか、それに寄り添って辛かった…
というニュアンスは全くなかった。
又、我が子にとっては血縁関係である祖母。
我が子が乗り越える壁を考えると絶望さえ感じるだろう。
心から同情する。
だが、わが子のことを心配するニュアンスもなかった。
どちらかと言うと、嫁ぎ先に《自分》が辛い目に合わされたというニュアンスに終始した。
話しを聞いた時には私も衝撃を受け、違和感の原因が分からなかったが、
夫、子どもという義姉にとってかけがえのない人たちにたいする気遣いよりも《自分》
…それが違和感だった。
それから、義姉と私達夫婦は今まで述べてきたように、
長い間、犬猿の仲とも言うべき関係を続けてきたのに、
そんな私に突然電話を掛けてきて、このような重い話しをすることも不自然だ。
このようなデリケートな話しは、長い時間をかけて築いた信頼関係で結ばれた人にこそ
打ち明けるものだろう。
そこそこ生きていれば…買い物に行くお店の店員さんや、知り合ったばかりの人に対して、
自分の打ち明け話しをする人に出逢ったことがあるだろう。
こういう人のことを《オープンな人》ということもあるけれど、
その内容が恨み辛みや泣き言であれば《人間の距離感が分からない人》と思った方がいい。
何故、人間の距離感が分からないか…それは自分の葛藤でいっぱいいっぱいだからだろう。
義姉がこのような打ち明け話しをし、私は同情と共に違和感を感じたが、
何年も何年も放置してきた、義姉と主人(義姉にとっては自分の思い通りにならない弟)の
険悪な関係を、義姉は、なんらかの理由で早急に改善しようとしているとも理解した。