外見のこと②
中学に入って、私は陸上部に入部しました。
最初、単純に身長があるから、という理由で何のためらいもなく高跳びを選択しました。
今考えれば、別段大きい訳じゃないのですが、大きいつもりでした。
ある日、顧問の先生(ハンマー専門)から
「お前、砲丸やってみないか?」
とのお声がかかりました。
あいや、正直ね、かなり抵抗がありました。
それこそ偏見ですが、所謂「ガタイが良くて力がある人」がやる種目だと思ってたんです。
そんな競技を勧められるって、どういう風に見えてるんだろう、と。
正直、高跳びで伸びる気配もなく(爆)、取り敢えず、という形で始めてみました。
これがまぁ思ったより向いていたみたいで、高跳びよりもはるかに速いスピードで記録更新してました。
後に顧問に
「どうして砲丸を勧めたんですか?」
と尋ねたところ、
「肩幅(が広いから)かな」
と言われ、ひどくショックだったのを覚えています。
あぁ、結局私はただデカイ女なんだな、と。
今は勿論先生の真意が別だと理解もしておりますし、感謝しておりますけども。
その先生のお蔭で高校まで陸上を続けることが出来ましたので。
高校に入り、それまでほど外見にコンプレックスを感じずに済むようになりました。
クラスにも部活の仲間にも恵まれていたのだと思います。
高1の冬、人生で初めての彼氏が出来ました。
7歳年上で、社会人だったので、知り合ったばかりの頃は、大人っぽいなぁと思ってました。
実際に付き合っていると、まぁ子どもっぽい上に女々しいことこの上なく。
兄弟構成とか、仕事柄仕方なかったのかなぁ、とも思いますけども。
何より彼が曲者です。
祖父や同級生の「デブ」よりまだ深い傷を負わせたのは彼でした。
何の拍子か全く覚えていません。
ただ、彼の一言だけが今でも刺さったままです。
「澄那(外見)は俺の好みじゃない。可愛くない。」
いやいやいやいや…
いくらね、人は外見じゃないとは言ってもですよ?
曲がりなりにも【彼女】に向かってその言い草ですか!
どうしてそこで「じゃあ別れる!」ってならなかったのか、全くもって不思議なのですが。
結局その彼とは高3の冬まで付き合ってました。
そのあと、誰に「可愛い」「美人だ」と言われても信じられなくなりました。
お蔭で男性不信になりかけました。
ていうか多分なってて、大学は女子大に進学しました。
その頃は、外見をどうのうこうの言われるのが嫌で嫌で仕方ありませんでした。
褒められるようとけなされようと、とにかく触れられたくない事柄でした。
ただ、大学時代の友人たちは皆、良くも悪くも本心を口にしてくれるので…
外見のことも女性から言われる分には然程気にならなくなりました。
実際のところ、最初の彼以外はみんな、「可愛い」or「綺麗」だと言ってくれていたのですが…
結局素直に受け入れられませんでした。
私の一番好きだった彼にいたっては、
「一目惚れ。こんな綺麗な人に俺で良いのかと思った。」
とまで言ってくれました。
寧ろ私の方が「こんな格好いい人に私で良いのか」と思ってたんですけどー!!
まぁそれはさておき、今の彼も事あるごとに「可愛い」と言ってくれます。
でも、心の底では「こんなデブ」と思ってるんじゃないかとか、「面倒な女」と思われてるんじゃないかとか。
とにかく不安で不安で仕方ないんです。
この不安は多分、その最初の彼に
「綺麗になった」
と言われたりしない限り、なくならないと思います。
だから、緩和はされていくかもしれませんが、この先どれだけ外見を褒められても、素直に喜べないでしょう。
それほど、彼のあの一言は深い傷跡を残しています。
これがまず、私の第一のネガティブ要因。
この最初の彼、私のトラウマ形成に大きく関わってきます。
だから嫌な意味で忘れられないんですよね…。