ラヴ・レターズ 2024年1月19日 ソワレ | All Because Of You!

All Because Of You!

のんべんだらりと 観劇してみたり



性別も、年齢も、種族さえも超えて、今もなお瑞々しい声で人々を魅了するお二人の朗読劇。



「ラヴ・レターズ~2024 New Year Special~」に石田彰さんと緒方恵美さんのカップルでの再演!観に行って参りましたっ!

このカップルでの朗読劇は2014年にあり、その存在を知った時には、既にチケットは完売…。無念。と思っていたのですが、今回、再演の話を知り、よしっ!と申し込んでみましたら、無事にご用意していただけまして観劇することが出来ました!ありがとうございます!!

石田さんと緒方さんと言えば、エヴァのカヲルくんとシンジくんでの共演のイメージが強いです。
お二人とも性別を超えて様々な役を演じられる声優さんでいらっしゃるので、男女のカップルとしてそれぞれの人生を見せてくれる。というのが想像出来ない…。でも、お互いのことを理解しているであろうから、息の合った芝居への期待しかない!というワクワクとドキドキと、初めてのパルコ劇場へのソワソワと、仕事定時退室でがんばりました!

お話は、アメリカの裕福な家庭に生まれた、アンディーとメリッサが幼少の頃から手紙を交わし合う50年。それを手紙を読む。という行為だけで表現する。
舞台の上には、テーブルと二人が座る椅子だけと、とてもシンプル。途中休憩ありの2時間。お稽古とかはなく、打ち合わせ?だけ。その時の舞台で出された相手の芝居に応えて、言葉を積み重ねる。演者も観客も、その場でしか味わえない、生物な朗読劇。

手紙を読んでいるだけなのに。
そこに小さな子どもの二人が大人になっていく姿が浮かんでくる。
眼鏡をかけ、きっちりとスーツを着込み、姿勢正しく座る、石田アンディー。
赤い口紅が印象的な、自由でありながら孤独を抱える、緒方メリッサ。
声優さんなので、子どもから壮年まで声色だけで表現出来るのは当たり前なのですが、仕草だとか、手紙を読んでいる(書いた本人が読み上げている。一方は相手からの手紙を読んでいる)時の表情であるとか、それも年齢と共に変化をしていく。
その時の気持ち…それは、社交辞令でしかなかったり、読む必要なしと手紙が感情を動かさずに捨てられていったり…を朗読だけで表現されていて。
その二人の揺れ動く感情を思うままに表現され、それをただただ見守る時間でした。
これは、役者さん、そしてその組み合わせによって、二人の印象が変わって面白い演目なんだな。と納得。
メリッサの感情に寄り添うと、心が疲れてしまって。もう二人がどうなってしまうのか?を一歩引いてみていたら、隣の席の方が後半になって、胸の前で手をくるくる回しだすし、アレなシーンで鼻息の音が…っと、私の集中力を乱してきまして。と仕方ないことなのですが、うーむ。
話が逸れました。
そのくらい、孤独の中で激しい感情の渦にいるメリッサを舞台の上に作り上げる緒方恵美さんのエネルギー!
最後。
落ちていく照明の中、メリッサへの手紙を読み上げるアンディーとメリッサの時間に、胸がぎゅーっとなりました。
ありがとうございました。

カテコでは(決まりらしいのですが)石田さんがすっと出した腕に、きゅっと腕を組む緒方さんが、とってもキュートっ🩷
本当に素敵な時間をありがとうございました!

帰りは、天気が良かったので、噂の外階段へ。
下から街の喧騒が聞こえる中、ふわふわと階段を降り、そのままスペイン坂を降りると、舞台という夢の世界から、現実に帰ってきたように思えました。
そして、目の前には、人が溢れるセンター街。
蓮と一郎彦の姿を探しながら、渋谷駅へと歩いて行けば、すっかり東急東横店が消えた渋谷駅に、ショックを受けたのでした。