夏休み宿題で嫌だったもの

 

 

 

 

 

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                 昆虫採集かな。

           

             だって、生き物を殺すのだもの。

 

 

             例えば適当な大きさの紙の箱の底に

               かまぼこ板を敷き詰める。

               その上に一面に綿を敷く。

 

                昆虫を死に至らしめ、

                そしてそのからだを

                腐らせないようにと

           毒薬が入った注射針を彼らのからだに刺しこんだ。

                

 

               昭和三十年代の小学校高学年。

               夏休みの課題の定番だった。

 

               野性味あふれる子が多かった。

                 

                今の子らにはとても無理だ。

 

                中学理科で、蛙の解剖実験。

                どれが心臓で、どれが肺で。

                  あれこれ調べた。

 

               いつしかその実験がなくなった。

                 死ぬとは、生きるとは?

                 考えるいい機会だった。

 

 

                  当時、一ドル360円。

            アメリカさんに助けてもらった暮らしだった。

             (ちなみに現在一ドルおよそ160円なり)

                子ども心に親の大変さがわかった。

                 おやじの月給二、三千円

 

 

             高いおもちゃを買ってもらえるはずもない。

             しょうがないからお宮さん(神社の境内)や

                  川原で遊んだ。

 

              魚や貝、蟹をとったり、釣ったり。

              棒竿。その針の先に、ご飯粒ひとつ。

                  それでけっこう釣れた。

 

              十円ナイフで、葦を手ごろな長さで切った。

                 チャンバラごっこをやったり。

                  水鉄砲を作ったりした。

                  篠竹で杉鉄砲を作った。

 

               校庭ではつばのある帽子を活かした。

                 「ちくすいら」と名付けた遊び。

 

                 頭にかぶったキャップのつばの向きで

                 その役割が決められた。

                  つばを正面にもってきたり。

                  真後ろにもっていったり。

                  左に右にと、真横にかぶったり。

 

                  将棋の駒のごとく。

               その役割がきちんと定められていた。

 

                 つばが正面にあるものが王様。

                   なんとかして

                 王様がつかまるのを阻止した。

 

    

              ちなみに当時の子どもの遊び。

 

                男の子。

                べった(めんこ)かん蹴り。

                陣取り

               (五寸釘を地面に突きさす)

 

                女の子。

                マリつき。

                ゴム飛び。

 

              男も女も漫画のヒーローやヒロインの

              似顔絵を描いた。

 

               どんな遊びでも

               自ら苦労し、工夫した。

 

               へたでも、上手でも

               とても愛着がわいた。

 

              それなりに充実感でいっぱいだった。