前の記事:診断後に苦労したこと

 

慢性疲労症候群と診断された後自分の病状を説明する機会が多くなりました。

 

多岐に渡る病状に誤解がないように説明するのは難しいことでした。

 

今回は、同じ病気を抱える方に向けて病状をわかってもらうための方法を紹介します。

 

 

(1)深刻な状況をひとまとめに

 

身体を一時入れ替えることができたら説明も楽なのになと感じることが多くありました。

 

一瞬でも体感してもらえたらあれこれと説明する必要もありません。

 

一番伝わりやすい方法は相手の体験に近い表現を選ぶことです。

 

 「薬の効かないインフルエンザが毎日続く状況」

 

これが一番伝わりやすいと思います。

 

インフルエンザであれば経験した方も多いです。

 

全身が鉛のように重く身体を起こしていることも辛い状況が表現できます。

 

 

(2)不眠・副交感神経が働かない状況

 

こちらは、「PCがシャットダウンできない状態」と伝えるとわかりやすいです。

 

この病気は交感神経と副交感神経の切り替えができなくなります。

 

そのことから常に戦闘状態のままになってしまいます。

 

睡眠中も脳は覚醒状態で現実的な悪夢をみることも特徴的です。

 

その状況はフリーズしてシャットダウンできないPCとそっくりでした。

 

 

(3)全身の筋肉のこわばり

 

足の裏から頭にかけて全身の筋肉がこわばります。

 

これは「ハードな筋トレを24時間続けているような状態」です。

 

そのためあっという間に体力を消耗してしまいます。

 

寝てもほとんど意味がないわけです。

 

世代によっては「初期のスーパーサイヤ人状態」

 

「大リーグ養成ギプスをつけたまま24時間過ごす」などが伝わりやすかったです。

 

 

(4)数時間しか体力がもたない

 

起床時は割と元気ですがその後数時間で加速度的に具合が悪くなります。

 

起床時から具合の悪いうつ症状とは逆の傾向にあるようです。

 

この状況を説明するには、

 

「充電が10%以下の状態でYouTubeを見ているような状態」

 

という表現が伝わりやすかったです。

 

また寝てもほとんど回復しない状況も、

 

「一晩つないでいても充電されない古いスマホバッテリー」

 

と説明していました。

 

 

(5)下半身の状態

 

筋肉が身体を支えられず歩行が困難になる症状が生活に大きな影響を与えます。

 

足裏の土踏まず付近の筋肉がひどく腫れたようにこわばります。

 

地面に足をついていること自体が苦痛になります。

 

この状況は、

 

「なん十キロも歩き続けたあとの、立っていられない状態」

 

と表現しました。

 

チャリティーマラソンのランナーならこうなるだろうかという位です。

 

この症状はずっと自身を苦しめる要因となりました。

 

 

(6)全身の倦怠感・疲労感

 

全身を襲う倦怠感・疲労感のため身体が重く感じます。

 

肌着やシャツ1枚でも鎖かたびらでも身に着けたのかと思うような重量感に襲われます。

 

この症状は、

 

「ある日突然、重量10倍の惑星に放り込まれたような状態」

 

と表現しました。

 

世代が合うなら「界王さまの惑星」や「惑星ベジータ」が伝わりやすいと思います。

 

通院時の荷物を減らすために財布をトラベル用の小型のものに変えました。

 

リュックもやめ小型のバッグに変えるほどです。

 

困ったのは衣類で厳冬時のコートは着ずにはいられません。

 

寒さを防ぐには重量に苦しむといったジレンマに悩みました。

 

次回は勤務を続けながらとった対処法についてお話しします。

 

次の記事:診断を受けて変化したこと