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専門医の問診を受け血液検査をしました。

 

その後慢性疲労症候群と繊維筋痛症の診断が出ました。

 

今回は診断が出て以降苦労した点についてお話しします。

 

 

(1)病名が誤解を生む

 

「慢性疲労症候群」という名前が良くありません。

 

別名として「筋痛性脳脊髄炎」が考えられましたが認知されていません。

 

自身の病状を伝える際この名前がネックとなりました。 

 

休息をとれば回復する「慢性疲労」と誤解されてしまいます。

 

この病気は休息してもほとんど回復しないのが特徴です。

 

実際は「疲労」などという生易しいものではありません。

 

全身が反乱を起こし命令を効いてくれない状態です。

 

疲労であればこれまで乗り越えてきました。

 

その私が抗えない状況でした。

 

 

理解してもらうには詳しく説明しなければなりません。

 

たった一語を発するにもエネルギーを消耗しかなりの苦痛を伴います。

 

話せば話すほど病気を自慢しているようで、罪悪感にさいなまれました。 

 

 

(2)信じてもらえない

 

この病気は現在のところ有効なマーカーがありません。

 

そのためその他の病気の可能性を排除した上で現在の症状を総合的にみて、

 

そうだろうとの診断をする以外ないのが実情です。

 

「マーカーになりうる方法を発見か」という情報はありますが実用段階ではありません。

 

血液検査で問題がみつからないことから病気の存在自体を否定している医師も居ます。

 

 

休職の申請には二人の医師からの診断が必要でした。

 

専門医は全国でもほとんど居ません。

 

どの病院に相談するか、そこから悩むことになりました。

 

 

(3)優先席問題

 

通院の際に電車を利用しますが外見では病気と分かりにくい病気です。

 

座席が空いていない時には苦労しました。

 

立っていられないので床にしゃがみ壁にもたれて過ごしました。

 

優先席も利用しましたが高齢者が乗車してきた場合は席を譲っていました。

 

自分から「病人なんです」と伝えるわけにもいかなかったからです。

 

外見から判断できる情報が全てではなくそれぞれ事情があることに気づかされました。

 

次回は病状をうまく伝える方法についてお話しします。

 

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