H山を見ていると、引退した貴ノ浪を思い出す。
懐の深さと異様なリーチだけで勝負してきた名大関だ。
もろ差しを許しても、ガンガン小手投げで振り回す。
完全に組み手争いに負けても背中ごしにマワシを掴んで振り回す。
普通の力士だったら明らかに不利な、危険な形こそが
彼がもっとも力を発揮できる形であり、そこが一番魅力的だった。
その貴ノ浪・・・2メートルを超す長身のせいで動きもなんだか鈍く見えるし、
その温和な表情のせいかいかんせん闘争心が伝わってこない。
立会い前にどんなに自分の頬をひっぱたいて気合を注入しても、
あっさりと2発、3発の突き押しで土俵をわってしまう・・何度こういう光景をみてきたことか。
でも自分にとってはヒーローだった。勝ち負けを超越した愛すべき存在。それが貴ノ浪。
で、そんな貴ノ浪を愛する自分がなんでH山をなんで愛せないか。
たぶん、規格外じゃなくなったから。高校レベルならまだしも、
プロのレベルともなれば180台後半を揃えるDFも珍しくないし、
191センチのサイズがさほど脅威にならない。
たぶんもう10センチくらい伸びないと駄目かもしれない。
でもH山だったら後10センチくらいならなんとかしてくれそうな気がする。
東スポの後押しだってある。
「デカモリシについてですか? デカいといったって自分より10センチ以上低いからなんともいえません」