高校3年生は部活への参加が許されていなかったので、
実質高校2年時の新人戦県大会の準決勝が、自分にとって最後の公式戦であり、
自身の不運なケガもあって不完全燃焼のまま高校サッカーが終わった。
悔し涙をずっと流していたので全部は覚えていないのだが、
石橋監督の言葉でひとつ記憶に残っていることがある。
「これで高校サッカーは終わりだけど、これからもサッカーを好きでいてほしい」
赴任して1年にもならないのに、なんて素晴らしいことを言うんだろうと思った。
もし監督が来ていなかったら、間違いなく市内の弱小校で終わっていたし、
サッカーに絶望して、二度とやるものかを思っていたかもしれない。
勝利の味を知らないまま卒業していたら、こうして同期で集まってサッカーをすることも
なかっただろう。卒業して10年以上経っても、あの新人戦の続きを戦っているんですよ、
みんなまだサッカーのことがすきなんですよ、と石橋先生には胸をはって言える。
この時期、冬の選手権を見ていると、胸が熱くなる。
敗北に打ちひしがれる彼らに一声かけることができるとしたら、やっぱりこういうだろう。
「高校サッカーが終わっても、サッカーを好きでいてほしい」 と。