1ニーファイ1:1
わたしニーファイは善い両親から生まれたので、父が学んだすべてのことの中から幾らかの教えを受けた。わたしはこれまでの人生で多くの苦難に遭ったが、生まれてこのかた主の厚い恵みを受け、まことに神の慈しみと奥義を深く知った。そこで、生まれてからこれまでの間に行ってきたことを記録する。
「主の厚い恵みを受ける」2020年10月、ゲーリー・E・スティーブンソン、十二使徒定員会
預言者ニーファイが小版に記録し始めたのは,成人してからのことでした。自分の人生と務めを振り返りながら,モルモン書のまさに最初の節に,大切な言葉を残しています。この節は,現代のわたしたちにとって,深く考えるべき重要な原則を表しています。「わたしニーファイは善い両親から生まれた」という有名な一節の次に「わたしはこれまでの人生で多くの苦難に遭ったが,生まれてこのかた主の厚い恵みを受け〔た〕」と書いているのです。(1ニーファイ1:1)
モルモン書を学んできたわたしたちは,ニーファイの言う多くの苦難が何を指すのかをよく知っています。しかし,自分の人生に苦難があったことを認めたうえで,ニーファイは生まれてこのかた主の厚い恵みを受けてきたと述べて,福音を通した見方を示しています。苦難と失望の時期にも,主は変わらず慈しみのまなざしでわたしたちを見守り,祝福を与えておられるのです。
