音楽教室の練習逃げていた娘が積極的に練習するようになった理由 | 「育児書にない!」~ASD母子の育児&お勉強&歴史の授業~

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ASD(自閉症スペクトラム)当事者で、娘もASDである、元社会科塾講師のセザール=れくす、が描く、「ASDのお子さん向けの受験勉強についてのブログです。
育児についての話や不登校の娘への対応の話、自分自身の生き方についても語ります。

みなさま、毎日、ありがとうございます。ニコニコ

夏休みになった娘は、
平日は
午前中は夏休みの宿題、
午後3時までは音楽教室の練習、
というルーティーン、
休日は
遊びにメインで、
という形になっています。
ルーティーンしないと
ASDの娘は落ち着かないですからね。


「休める日(遊びたいだけ遊べる日)がある」
と思えるからこそ、苦手なことや難しいことにも向き合えるし、苦手なことを克服するための精神的体力も持てる、と私は思ってます。


実は新型コロナ対策による
長期休校(レッスン休み)の前までは
実は音楽教室の練習から
逃げ回っていた娘。

しかし、今は、
積極的に練習をします。
…ただ、私が「じゃあ、やろうか!」
と言わないとやらないですが、
私が「やろう!」とさえ言えば
そのあとは、文句も言わずがんばって
練習をします。


どうして、そんな風に変わったか?

というと、

一番の理由は、
集団レッスンから
個人レッスンに変わったこと
です。


今までは集団レッスンメインの
レッスンでした。
そのため、他の人の
「足手まといにならないように」
かつ
「嫉妬で妬まれて、仲間外れやいじめなどで足をひっぱられないように」

の2つに絞って努力していました。



要は、凹にも凸にもならないように、と。アセアセ

なので、速度と音階を確実に、
ということだけに重点をおいて
やっていました。

処理速度凹の娘には
苦手なことをメインに努力するため
常にダメな自分と向き合うのが
音楽教室の練習だと感じていました。


私もそれはわかっていましたが、
集団生活での人間関係のトラブルで
レッスンそのものに行けなくなると
おそらくピアノに触れることさえ
できなくなるのは
娘の場合、明白なので。

今までの拒食症や義実家に帰省拒否などから
推測して。
また、幼稚園でも仲間はずれやいじめにあったときも、幼稚園で楽しくやっていたお絵描きさえできなくなったのです。


娘も幼稚園のような地獄の日々は
どうしても嫌だ!という思いがあり、
音楽教室でも
とにかく見た目だけ見繕う音楽、
という感じになってしまってました。



しかし、処理速度凹の娘は
他の子に比べて、習い始めの曲は
毎回弾けなくて悩んでました。


先生が宿題を出す前に
先にやってきて完璧に弾ける子、
少し練習したら弾ける子、
がほとんどでした。

そのため、小2までの娘は
「他の子より自分はできない子」で
「他の子はどんどん先にいってて
小6になるころくらいには、グンと
差がつけられているんだ」
という気持ちがあったみたいです。


私が何度も
「スタートがはやい子が、
そのまま、ずっと
成長するわけでなく、
もちろん、スタートが遅い子がその子に
永遠に勝てないわけではない。

飲み込みがはやい子、遅い子、
は結果的には差はない。


それよりも途中でやめずに、
どこまで努力しつづけるか?
が鍵だよ。

だから、今すぐ結果を出そうとしなくて良い。

今、誉められる子は
誉められたいという気持ちが大きいため
無理しているかもしれない。
音楽が好きだから、
自分が上手くなりたいからがんばって、
結果的に誉められる子は、
先生にできるアピールはしない。

できるアピールをしているのは、
目的が誉められたいから。

今は、簡単なので
真似るのが得意な子は
飲み込みがはやい。

でも、いつか難しくなって
誉められないことがわかったとき
その子はそれでも練習しつづけるなかな?
もしそこで視点を変えて
私はそれでも音楽が好き!と
思えなきゃ、その子はやめるよ。


だから、今は、誉められることを
あんたは考えなくて良い。

それよりも、
「音楽」とどう自分がつきあうか?と
いう、自分と音楽の関係性をつかむ努力を
しなさい。
音楽ができる自分という、

音楽を自分を着飾るアクセサリーにする
という上下関係でなく、
音楽と自分を対等の立場で考えろ!


ちなみに、

私の目標は、
ショパンの「革命のエチュード」か
自分のものとして
弾けるようになることだから、
今の時点で、
楽にひけるとか、
うまく弾けるから先生や周りのママに
誉められる、ということに
重きをおいてない。


あくまで、「革命」の
悲劇と希望を指だけで
表現できること、
が目標。
おそらくそれができるのは
高校くらい。
だから、高校まで
音楽を続けてほしい。

続けるだけで
私は満足であ(私の願い。

でも私の願いをナポちゃんが
叶えたくない、叶えられなかった、としても
それで、ナポちゃんへの愛情は、かわらん!」

と話したことがありました。
(意訳。もう少し子供向けに言葉を
かえています。)


でも、娘としては、
自分よりも出来が良い子、
やる気がある子ばかりなので、
「お母さんは気休めで言ってる。
私に続けさせたいから
嘘ついてる」
と思っていたようです。



しかし、小2の3学期に、
突然、半数以上の生徒さんが
進級しない(新学年では継続しない)
ことになったのです。

しかも、やめてしまう子は
「一番飲み込みが早い子」と
「一番やる気がある子」
でした。


娘としては、衝撃でした。

「お母さんが言っていたのは
本当だったんだ。

最近、すごく難しくなったから
私は出来なくても、それは慣れっこで
だんだんと出来ればいいや、と気楽に
かまえてたけど、
あの子たちは、
誉められなくなって
怒られることか増えたから
辛くなったのかも?」
と。

さらに
「たとえ今、すごい人と他人に思われても
続けられなきゃ、音楽とさようなら、に
なってしまうんだ。
私はそんなのいやだなー。
音楽の世界から離れたくないなー。」
と思ったそうです。

なので、すぐに誉められたくていいや!」
と焦りがなくなったみたいです。チュー




もちろん、辞めた子は
音楽好きじゃなかったのなら
辞めて正解だと思います。
私も運動は大嫌いなので
運動部やめたとき、
他の子には憐れみをかえられたのですが
私自身は幸せだったので。

また、その子が音楽再開したいなら
そのときに再開すれば良いと思います。
やる気が成長できる年齢を超えることなんて
よくあるから。




…そういうことで、
たくさんの子が小2で音楽教室を
やめてしまい、さらに、
新型コロナ流行により再募集かけても
人は集まらなかったので

集団レッスンが維持できなくなり
ほぼ強制的に個人レッスンに
切り替わった我が家。


すると娘は
「先生に怒られても、
それを知っているのは
私とママと先生だけだから、
気にならない」
となり、
「出来すぎないように気をつけるほうが
大変だったから、今は楽。
練習しまくっても、誰も
ねたまないもんね♪」
と。


まあ集団レッスンしていたときの
メンバーは基本的に悪い人は
いなかった、とは思いますが。
ただ、無言の競争意識は
すーーっごく感じられました。

他のお母さんたちは、どうも
絶対音感もグレード(級)も
持ってなかったみたいで
音楽コンプレックスが
すごくあったのを感じたので
自分が実は絶対音感があり
普通に楽譜見ればだいたいの曲は
弾けることがバレたとき、
PTAのママさんたちみたいに
態度が豹変したら嫌だなぁ、
めんどくさいなぁ、という気持ちがあり
内心、私もきつかったので。

今までどれだけ
嫉妬でいじめられたことか。

絶対音感あることが罪なのかい!と。


今回は以上です。
長くなったのでいったん切りまーす。

次回、続きでちょっと書きたいことを
書きますね。