困ったときの工業試験場。
飛青磁の貫入が止まらない、
以前と釉の調子が違う、
もう少しこういった釉の調子にずらしたい、
などという時は、すぐに試験場に行く。

研修生だったのは22年前。
前半の基礎実験の後、自主実験で選んだテーマは辰砂。
自動乳鉢を4台分確保して、
同期の中ではピースの数はまずまず多いほうだったと思う。

新しいテクスチャーがいる時も、
保管庫に眠る何十万もあるピースを閲覧して、
ゼーゲル式(窯業で使う化学式です)をひかえて、
家で実験。
使いながら、調整しながら、
少しづつモノになるまで試行錯誤は続く。

ここのところ続いていたトラブルも、
研究員のY先生にご相談。
参考になりそうなピースを見ながら、
方向性を教えていただく。
もちろん最後は自分の窯で実地でやるしか解決しないけど、
一体どっちのほうへ向けて実験をしたらいいかわからないときは、
本当に頼りになるのです。




京都高島屋での作品展まであと3週間ほど。
少しばかり新しい釉薬にも挑戦。
素地作りは今がピーク。




なんとか、なんとか。