ート。海の中を見守る男女と、海中を探索する3人のダ
イバーが交互に映し出されます。
やがて、何かを発見し、ボートに戻るダイバーたち。
「どうでした、教授?」
「いやあ、どうもこうも。どうだ見てくれ、興奮で手が
こんなに震えておる」
「と、おっしゃいますと?」
「ウランだ」
と別の男。助教授の川奈です。演じるのはキカイダーで
ジローを演じた伴直弥氏。イチローに次いでの出演です。
「え?」
「え?」
「純度100%に近い、正真正銘のウラン鉱なんだよ」
「本当ですか、教授」
「急ごう。もしもこんなことを悪い奴らにでも知られた
ら。邪悪党は今、目の色を変えてウランを狙っているか
らね」
キャンプ地に戻り、機材を降ろす調査団ですが、突然悲
鳴が。胸に短剣が突き刺さった吉村教授が倒れていまし
た。
助け起こされると、「こいつが無ければ死んでいるとこ
ろだった」と、胸ポケットから手帳を取り出します。そ
れでも痛がっているので、少し傷を負った様子。
「大変です」
と唯一の女性メンバー、圭子の声。
「無線機が壊されています」
無線機にも、教授を刺したのと同じ短剣(劇中では「手
裏剣」と呼ばれています)が何本も突き刺さっていまし
た。
「邪悪党がウラン鉱のことを嗅ぎつけたらしい」
「邪悪党が?」
彼らが車に向かうと、タイヤにも手裏剣が刺さっていて、
パンクしています。スペアタイヤを用意しようとすると、
そこへ現れてくる邪悪党の戦闘員。
「ボスの命令でね。あんた方には死んでもらいますよ」
「何故だ」
「お前たちさえ死ねば、海底のウラン鉱のことは誰も知
らない。つまり、我々だけのものになる」
銃口を突きつけられますが、発射しようとしたその時、
飛んできた石が銃を跳ね上げ、銃弾は逸れます。
「誰だ」
そして鳴り響くギターの音色。
(そういえば、キカイダーでジローもギターを背負って
いたなぁ)
「何者だ貴様」
演奏を止め、右足を高く蹴り上げて砂を掘り、そこにギ
ターを突き立てる早川。
「貴様たちの味方じゃないことだけは確かですがねぇ」
そしてザコを蹴散らすと、
「おいでなすったな」と身構えます。
「黒バラマークの手裏剣使い。ブラックローズ」
すると、物陰から現れる用心棒。
「ふん。俺を知っているとはさすがだな、早川」
「ああ、知っているさ。邪悪党ボス悪天坊の用心棒。そ
して名うての手裏剣使い。ただし、その腕前は日本じゃ
あ二番目だ」
「二番目だと。それじゃあ俺より他に日本一がいると言
うのか」
(口笛)
「チッチッチ」(舌打ち)
(ドヤ顔で自分を指さす)
「ぬかしたな早川。日本一とはこういうことができるん
だ」
振り向きざまに、背後で見ていた吉村教授のカバンに3
本の手裏剣を突き刺すブラックローズ。
「殺すことだってできたんだぜ。あっさりやったんじゃ
楽しみが薄くなる」
正直、今まで見てきた日本一対決で一番地味過ぎて、こ
れのどこが日本一? と思ってしまいます(笑)。
早川は3本の手裏剣を引き抜くと、1本を口にくわえ2
本を弄び、おもむろに投げつけます。
「フフフ。早いには早いが、どうやらあさっての方へ飛
んで行っちまったらしい」
「そいつはどうかな、ブラックローズ。心臓の辺りを調
べてみた方がいいと思うがね」
ブラックローズが着物をめくると、裸の胸に切っ先を交
差させた手裏剣が張り付いていました。
色々とおかしい!
「殺すことだってできたんだぜ。あっさりやっちゃあ」
と声真似をする早川。
「そいつはほんの名刺代わりだ」
「今度会うのを楽しみにしてるぜ」
そして、ボートで移動する調査団と早川。
「いやあしかし、我々の中にスパイがいたのではなく
て、よかった」
と、吉村教授。
「さあ、そいつはどうですかねえ」
と早川。
「ええ?」
「奴らはウラン鉱の発見を知っていた。つまり、この
中に奴らにそれを知らせた者がいる、ということです」
それぞれが顔を見合わせる中、
「やはりそうお考えですか」と、川奈。
「実は僕も同じことを考えていたんです」
「ははははは」
突然笑い出す助手に、
「何がおかしいんだね、剛田君」
と教授。
「そうさ、スパイはこん中にいる。俺にはわかってい
る」
「それは誰です?」
「仲間に裏切り者がいるわけはない。だが、仲間じゃ
ねえのが一人」
そこで、不意にエンジンを止める早川。
「何をする……」
「静かに」
コチコチと時計の動く音がかすかに聞こえます。
「爆弾だ。みんな、海へ」
全員が海に飛び込むと、エンジンをかけてボートを走
らせる早川。ある程度の距離を進むと、自分も海に飛
び込みます。
そして、爆発するボート。
そして、唐突に映し出される行川アイランドの看板
(笑)。
行川アイランドでバイトするオサム君とみどりさんが、
何の爆発だろう、と海を見るシーンが挟まれます。
海を泳いで岸に上がる調査団と早川。
「やあれやれ、振出しに戻った」
と教授。
「一体、誰が船に爆弾を」
「やっぱり、犯人はあたしたちの中に」
そこで、一人足りないことに気づいた教授。
「ん? 剛田君がいないぞ」
「こう言っては何ですが、剛田さんには、怪しいとこ
ろがありました。爆弾を仕掛けたのはきっと」
と言い出す、もう一人の助手、阿久根。
「あ、ああ、ああー!」
突然圭子が一方を指さして立ち上がります。そこには、
左胸に手裏剣が突き刺さったまま、海に浮かぶ剛田の
姿が。
日が暮れて、洞窟の中で夜を過ごす一行。
「早川さん、剛田君はやはりブラックローズにやられ
たんでしょうか?」
と、川奈。
「この手裏剣は確かに奴のものです。しかし、いくら
ブラックローズでも海の中で殺しに手裏剣を使うのは
難しいでしょう」
「と言うと?」
「つまりこの手裏剣は、投げたのではなく刺した。岸
へ向かって泳いでる時にこのうちの誰か」
剛田は仲間じゃない者が一人、と言ってました。それ
を遮るようにボートを止めたのは早川。つまり、剛田
の口を封じるために早川が。
犯人は早川。じっちゃんの名にかけて(違う)
「悪天坊! 早川が守っていて、奴らには手が出せん
と言うではないか。貴様それでも邪悪党の党首か」
首領Lはお怒りです。
「ご安心ください首領L。奴らの中には我が邪悪党に
忠誠を誓った者がおります。そ奴はすでに無線機を壊
し、漁船を爆破し助手の一人を殺しました。早川と残
る三名の始末もそ奴に任せてあります」
と、悪天坊。
その頃、一人離れて海辺にいた圭子に、「けいちゃん」
と声をかける川奈。二人は付き合っていて、冒頭で剛
田に嫌味を言われてました。
慌てて、胸のペンダントを閉じる圭子に、
「みんなから離れない方がいい。早川さんが言ってた
だろう」
「ごめんなさい」
その様子を物陰から見ている早川。
探偵というより家政婦です(笑)。
歩き出す早川と川奈、圭子に遅れる教授。
「いやあ、すまんすまん。どうも若いころのように体
が言う事を聞かなくてなあ。すまん」
「あら? 阿久根さんがいないわ」
「困ったやつだ。勝手に逃げ出すとは。早川さん、ど
うする?」
「こうなったら仕方ありません。この4人だけでも、
離れんことです」
再び行川アイランド(笑)。ロケ協力地は宣伝が必要
です。
フラミンゴショーの会場で、ジュースを売るオサム君。
そこで彼に声をかける東条。爆発を目撃した場所に連
れて行くオサム君。
東条の管轄には千葉県も含まれるようです(笑)。
(あの辺りには吉村教授の海底調査団が行っている。
もしかしたら邪悪党が)
早川同様、東条も全国のダッカー支部の情報を把握し
ているようです。ダッカーという組織名はまだつかん
でないようですが。
崖の上まで来て、「少し休みましょう」と早川。もう
すぐ行川アイランドだということです。
声を潜めて、川奈に話しかける教授。
「川奈君、いやあどうも言いにくいことなんだけどね
え」
「おっしゃってください」
「君の恋人の事だがね。彼女怪しくは無いかね」
「何ですって?」
「ああ、いや、ただもしやと思ってね。わしはそのう、
彼女が胸のロケットに、小型の無線機を…仕組んでい
るんじゃないかと思ってね」
先ほどのシーンを思い返す川奈。
「馬鹿なことは言わんでください。彼女は、僕が妻に
しようと決めている人です。けいちゃんのことは、僕
が責任を持ちます」
「いや、すまん。これは君とわしの仲とはいえ少し、
言い過ぎだった。許してくれたまえ」
気まずくなり、離れて立った教授は、下の方で移動す
る阿久根の姿を見つけます。
「阿久根君がいたぞ!」
駆け出す教授と川奈。後を追おうとした圭子を早川が
止めます。
「行くな!」
それでも追いかける2人。仕方なく、早川が追いかけ
ようとすると、悲鳴を上げる圭子。その声に、2人も
戻ってきます。
圭子の見つめる先には、胸に突き立った手裏剣から血
を流して横たわる阿久根の姿が。
「けいちゃん、まさか」
「ひどい。あなたまであたしを疑うなんて」
泣いて駆け出す圭子を、「離れちゃだめだー」と追い
かける早川。遅れて川奈も駆け出そうとし、それを引
き留める教授に、
「先生、僕は彼女を信じてるんです」
と背を向けて駆け出します。
しかし、教授の悲鳴に振り向くと、首を貫通した手裏
剣に呻く吉村教授の姿が。駆け寄りますが、海に転落
する教授。
がっくりと座り込む川奈のところへ、早川が圭子を連
れて戻ってきます。
「君は…君は胸の無線機で誰と連絡を取っていたんだ」
無言で見つめる圭子と早川。
「吉村先生は死んだ。吉村先生は、僕の親代わりだっ
た人なんだ」
「待ちたまえ」
掴みかかろうとするのを制止する早川。
「圭子さん、ロケットの中身を見せてあげなさい」
圭子が開いて見せると、そこには川奈の写真がありま
した。
「圭子さんは、哀しくなるたびに、優しかった君の思
い出に浸ってたんだよ」
うんうんとうなずく早川。
「それじゃ、犯人は一体?」
「邪悪党に買収されて、次々と仲間を殺した。その名
前……危ない!」
突然飛んできた手裏剣が肩に刺さり、そのまま海に転
落する早川。
♪あ~あ、ナイフ刺さって 探偵退場
と、林檎殺人事件の替え歌を歌ってる場合じゃない
(笑)。
サスペンス劇場なら、犯人が崖から落ちるところです
が、探偵が落ちるとはさすがズバット(笑)。
「早川さんは…早川さんは誰の名を言おうとしてたん
だ」
そして、海から這い上がる人物の姿が。
特撮で水落は生存フラグ(笑)。
……って、這い上がってきたのは吉村教授。
「苦労したわい」
と、首に着けていた半円を描いて湾曲した手裏剣を投
げ捨てます。
正面から見ると、首に刺さったように見える小道具で
す。最初に襲われたふりをする、というのもミステリ
ーのセオリー通り。
ただ、阿久根殺しは、本当に動いてる姿をみて追いか
けて行って、反対側で阿久根が死んでいたので、無理
がありますが。
走る姿は顔が映っていないので、先に殺しておいて邪
悪党員が同じ色のシャツを着て、偽装したというトリッ
クも考えられますが……。
何で視聴者がフォローせなあかんねん!
穴はありますが、一応ミステリー仕立てで話を構築し
てきたことに驚きです(笑)。そして早川がどうして
犯人がわかったのか。
そもそも推理が当たっていたのかは永遠の謎です(笑)。
吉村教授の前に、わらわらと湧いて出てくる邪悪党の
面々。
「教授。よくやってくれた」
「今日からわしはあんたのお抱え学者だ。五千万の月
給は、約束通りいただくぞ」
月給五千万て! ペソですか?(笑)
「その前に、ウラン鉱脈の場所を聞こう」
印をつけた海図を差し出す吉村教授。
「ではまず、手付金だ」
悪天坊が合図すると、戦闘員がマシンガンを構えます。
銃弾に倒れる吉村教授。
「ばぁかめ」
海図を拾い上げる悪天坊。
「残るは後二人だ。行くぞ」
その頃、行川アイランドへの歩道を走る川奈と圭子。
その前に立ちふさがる邪悪党。
「待て。残るお前たちに死んでもらえば、ウラン鉱を
知る者はいなくなる」
そしてマシンガンを構える戦闘員。
緊張が走りますが、そこへ轟くズバッカーのエンジン
音。
そして巨大なオブジェの上に降り立つズバット。
いや、高過ぎる! 遠過ぎる!
邪悪党の面々からだと、ズバットが豆粒のように小さ
く見えます。
このオブジェは「久遠の塔」というらしいですが、
「行川アイランド 久遠の塔」で画像検索すると、シャ
イダーやバロム1が映った画像が出てきます。
行川アイランド 久遠の塔
行川アイランドのウィキペディアでは、ロケ地として
の使用の項目が出てきますが、ある意味聖地ですね。
「貴様ぁ、何者だ!」
悪天坊が叫びますが、果たして聞こえているのやら
(笑)。
「ずばっと参上ずばっと解決。人呼んでさすらいのヒ
ーロー! 快傑ズバァーット!」
「悪行を重ね非道の限りを尽くし、あまつさえ罪もな
い人を殺めた悪天坊。許さん!」
最近口上も同じになってきた気がしますが(笑)。
ジャンプするだけで一瞬で邪悪党のところに降り立ち、
川奈たちに「逃げて」と指示を出すズバット。
とてもあの距離を一っ跳びで飛んできたとは思えませ
ん。普通に移動するだけで5分以上はかかりそうです
が、考えちゃいけません(笑)。
ザコを片付けたところで乱入してくるブラックローズ。
「貴様がズバットか。命はもらうぜ」
手裏剣をことごとく鞭で弾かれ、逆にズバットが鞭で
投げた手裏剣が、ブラックローズの首を貫通して突き
刺さります。
吉村教授が使ったのと同じ小道具で撮影したのでしょ
うか(笑)。
悪天坊を締め上げるズバット。
「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!」
「わしは知らん」
「貴様だな」
「わしはその頃インドで修行しとった」
いや、確かに頭のてっぺんがハゲてるけど。これまで
坊主要素が皆無だったのに、いきなりそんなこと言わ
れても(笑)。
投げ飛ばし、
「ズバットアタック」
フェイスオープン。
(飛鳥。お前を殺した奴は、どこにいるんだ)
パトカーのサイレン音が近づくと、
「この者 極悪殺人犯人!」
の札を顔面に貼り付けて去ります。
東条がその札を取ると、口を半開きで目をパチパチさ
せる悪天坊がじわじわ来ます(笑)。
久遠の塔の下に立ち、
「早川さん、海底のウランは、平和のために使わせて
もらいます」
と、圭子と目を見合わせてほほ笑む川奈。
「早川さーん」
と叫ぶ圭子の姿で終了。
サスペンス劇場でこの終わり方だと、早川はすでに故
人扱いになりそうです(笑)。
視聴者的には解決編は明かされましたが、川奈たちは
事件の真相を知らされたのでしょうか?
番組的に、投げっ放しな気がして仕方がありません(笑)。
