米国は世界最大の食料輸出国ですが、同時に世界最大の食料輸入国です。

2023年の輸入額は約200ビリオンドル、30兆円弱。

農産物輸出が落ちたせいで2023年は輸入超過になりました。

(日本の農産物輸入は約9兆円)

 

輸入額の半分は、フルーツや野菜、お酒とナッツ等。

米国らしく砂糖や甘味系の額も大きいです。 

主な輸入先はカナダ、メキシコ、EU等。 

 

農務省の農産物貿易レポート

 

統計を調べていた時に見た吉田茂とマッカーサーのエピソード。


食糧危機については、前述したようなわけで、一千万人餓死説などまであったが、占領軍の援助食糧の放出や、戦時中のわが軍隊および政府の手持食糧の処分などによって、とにもかくにも、どうやら切り抜けることが出来た。

この食糧危機について思い出されるのは、最初私は総司令部へ行って、四百五十万トンの食糧の輸入がないと、餓死者が出るということを農林省の統計数字に基いて陳情した。

 

ところが初年度には七十万トンの輸入で、どうやら済んで、別に多数の餓死者も出なかった。それで総司令部側では、日本の統計数字が出鱈目だといって、盛んに攻められた。

 

事実農林省側としては、農家からの供出量をなるべく少く見積って、占領軍からの放出を少しでも多くしようという魂胆があってか、前述の四百五十万トンという数字を出したものらしい。

それに戦時中からとかく我が政府は故意に、または無意識的に自分に好都合な数字のみを発表することが癖になっていた。

 

ある時、マッカーサー元帥までが日本の数字の杜撰なことをせめるので、戦前にわが国の統計が完備していたならば、あんな無謀な戦争はやらなかったろうし、またやれば戦争に勝っていたかも知れないといって、笑ったことがあった。

 

 

今も米国の統計は充実していて分かり易い。過去の数字が違っていると思えば、ためらいなく修正します。

米の生産量や食料自給率は農水省が出しますが、昔の悪い癖から脱したでしょうか。

正しい政治判断の為に統計は大切です。

 

 

 

長靴下のろっぷ