結果の要約と考察
真珠の産地は日本と言う認知が高い
真珠は、太古の昔から装飾品として様々なかたちで人々と繋がってきた。特に中世ヨーロッパなど
君主制が敷かれていた国々では、真珠は支配者の権力を象徴する宝石であった。その後1893年
に御木本幸吉によって真珠の養殖が発明されて以来、養殖真珠は急速に世界に普及し、宝飾品の みならずファッションにも多大な影響を及ぶすようになった。
今回の調査にも、養殖真珠の発祥の地としての日本の存在感が現れている。真珠の産地として
思い浮かぶ地域については、5都市平均で「日本」が最も高く(53.3%)、2位はタヒチ(34,5%)
となった。「日本」と言う回答は、特に東京と上海で多く、東京を除いた4都市平均でも「日本」は1
位(46.1%)であった。日本のアコヤ真珠の生産量は1966年に約4万貫(約150t)であり、世界
シェアーは100%近くを誇った。現在でも、世界において真珠は“日本の産物”として認知されていることが
わかる。
清楚で年代を問わない真珠のジュエリー、
ファッションやビジネスのイメージも
真珠のジュエリーについては、世界共通の普遍的なイメージに加えて、国によって多様なイメージ
が存在することが分かった。まず、“世代を問わず身につけることができ、清らかで美しいもの”とい
う認識は世界的な広がりを見せている。似合う年代については、5都市とも「年代を選ばない」という
回答が多く見られ(5都市平均31.0%)、身に付けた女性のイメージについては「清楚な女性」とい
う回答が多かった(同64.4%)
一方で、ロンドン、ニューヨーク、上海では「ファッションセンスのある女性」、「ビジネスウーマン」と
いう回答が多く、真珠のジュエリーはファッショントレンドに一部として捉えられ、ビジネスシーンでの
着用もイメージされていることがうかがえる。
またロンドン、ニューヨークでは、「政治家、経営者など社会的地位のある女性」という回答が他
都市よりも多い(ロンドン:41.0%、ニューヨーク:56%)。これはイギリスでは故・サッチャー元
首相、アメリカでは、元国務長官のライス氏やヒラリー・クリントン氏など、真珠のジュエリーをよく
身につけている政治家などの姿を、メディア等を通じて目にする機会が多いからと推察される。
逆に東京ではこれらの数値が低く、真珠のジュエリーに対する印象はかなり限定的なものとなっ
ている。ミキモトでは、真珠のジュエリーがファッションアイテムのひとつであること、特別な機会だ
けでなくビジネスシーンにも通用する、国や世代を越えたアイテムであることを広め、さらなる活用
を促していきたい。
ちよっと贅沢、ちよっとオシャレな宝飾文化のメッセンジャーをめざして・・・
次回につづく