ヴィクトリアンジェット
JET(ジェット)について、、、
ジェットは1億8千万年前のジュラ紀に生息していたモンキーパズルツリーというスギ科の植物が流木となり、堆積して化石化したものを素材に作られた漆黒のジュエリーです。
パールなどと同じく、人間によって発見された最初の宝石の一つといわれています。
ジェットは比較的柔らかく、細工がしやすいことと、美しい光沢が装身具の素材として適していたようです。
又、粘りと弾力性があり、磨き込むことにより、有機素材独特の美しい艶がでます。主に、イギリスのヨークシャー鉱山で産出されたものが最も質が良いとされています。
初期のジェットの工芸品は、南ドイツとスイスの石器時代の遺跡で発見された動物の形をした小さな魔除けで、紀元前1万年の物と言われています。イギリスのヨークシャーでも数多く発見され、紀元前より装身具として使われていたことが分かっています。
ジェットの艶には持続性があるので、4000年前の発掘品も、あたかも昨日作られたかのような美しい光沢をたたえていたほどです。
中世になってロザリオやクロスなど教会に関連するジュウリーとして作られるようになりました。しかし、ジェットがその魅力を最大限に発揮し、流行するに至ったのは、19世紀に入ってからのことです。
近代的なジェット産業は、イギリスのウィットピーで工房が作られ、大きな発展をとげました。そして、1861年のアルバート公の死によりモーニングジュウリーとしての需要は一挙に増大していきます。
しかし、1887年以降は、大量生産された安価な模造品の出現と喪服の緩和令により、需要が減ったため、急速に人気が衰え、ジェットの鉱山は相次いで閉鎖されほとんど作られなくなりました。
このようなストーリーをもつ“幻のジュウリー”といわれていたジェットが新たに中国政府の協力のもと、撫順で発見された鉱山より採掘されました。そして、表現方法や細工の技術開発が進められ、現在に甦ることとなりました。
さかし、ジェットの原石からジュウリーとして使われる部分は全体の10%ほどで、現代においても希少価値の高いジュウリーと言えるでしょう。
次回につづく
ちよっと贅沢、ちよっとオシャレな宝飾文化のメッセンジャーをめざして・・・