オーガニックの未来 | 裏宇宙からの遺言 -悟りと覚醒のプログラム-

裏宇宙からの遺言 -悟りと覚醒のプログラム-

道の道とすべきは常の道にあらず。名の名とすべきは常の名にあらず。無は天地の始に名づけ、有は万物の母に名づく。

その昔、美味しんぼという漫画に緑健農法(永田農法)のトマトが登場した。
雨を避けるためにビニール栽培である。
化学肥料を使うので有機栽培ではない。

与える肥料と水分は必要最小限。
故に枯れやすく、大量生産できない。

しかし上手く育てれば、その植物の持つ生命力が最大限に発揮されるという。
水分や栄養素が少ないため、植物が必死に吸収しようと頑張る。
毛根を深く張るようになるわけだ。

こうして育ったトマトは別物のような味だという。
私も何度か食べたことがある。
すごく甘みがあるし、旨味も濃厚だった。

美味しんぼのヒロイン・栗田ゆう子が「嘘でしょ。これトマトじゃないわよ!!」と驚き、
唐山陶人も「何だこのトマトは!!」と驚き、
海原雄山も「こ、これは…」と驚いた。


緑健農法はスパルタ農法とか断食農法とも呼ばれている。
あえて飢餓状態に追い込むことにより、生命体が元々備えている「生きたい」という本能が呼び覚まされるのだろう。

人間にも当てはまることだ。
ヨーガ指導者の故・沖正弘氏がインドのヨーガ道場で断食行に挑んだ時のこと。
復食期が始まり、最初はスプーン1杯の重湯だけだった。
だが、たったそれだけで体中に力がみなぎるのを体験した。

説明記事・サプリメントは本当に役立つのか?


農法・栽培方法は多種多様である。
緑健農法とは方向性が真逆な水耕栽培もある。
植物の根にストレスを与えないことを目的とする。

他にも合鴨農法、炭素循環農法、焼畑農法、EM農法、バイオダイナミック農法 etc…。

自然農法と呼ばれる栽培法もある。
多くの流派があり、一言で説明することは出来ない。
肥料を使わないため、有機栽培ではない。
どの農法にも長所があるが、短所もある。万能の方法はあり得ない。


品種改良が進んだ野菜や穀物からは、不自然なものを感じたことがあった。
やはり心身が拒絶しているのだろう。

品種改良には種類がある。
大雑把に分ければ、自然に近い交配をさせるものと、ケミカルな品種改良がある。
私は正直、ケミカルな品種改良された食品は選びたくない。

だが現代の食糧事情では、それらを完全に防ぐのは難しくなっている。

問題は品種改良のレベルに留まらない。
遺伝子組み換え食品の導入も着々と進んでいる。
この流れも、もはや止められないだろう。

ある飲料メーカーのビールを飲んだら、激しい頭痛がした。
私の友人も同じことを言う。
他のメーカーのビールはぜんぜん平気だったのだが…。

私は「ついに遺伝子組み換え食品が上陸した」と思った。知らず知らずのうちに…。
まあ、証拠はないけどね。


農薬や食品添加物もなるべく避けたいが、安全性が確認された物しか許可されない。
厚生労働省は自信たっぷりに安全性をアピールする。

だが、認可の基準値は、世界各国それぞれ異なる。バラバラなのだ。
何故ここまで違いが出るのか?
やはり安全とは言い切れないだろう。

一度は認可された食品添加物や農薬が、後年その認可を取り消したケースもある。
危険な毒性が後から判明したためだ。


経済的な事情もある。
富裕層じゃない限り、無農薬や無添加の食品を買い続けるのは難しい。
無農薬・有機栽培の作物は生産効率が悪いため、どうしても値段が高くなる。

無添加の食品も同じである。
保存料や酸化防止剤が使われていない食品は、(缶詰を除いては)長持ちしない物が多い。

市販のハムやソーセージには結着剤や発色剤が使われているものが殆どだ。
高品質の豚肉ならば結着剤が無くても肉の粒同士がくっ付く。食塩だけで…。
だが、低価格の品には低品質の豚肉が使われている。

商品として売るには見た目も大事になるが、発色剤を使わないソーセージは色が白っぽくなりやすい。
だが発色剤の亜硝酸ナトリウムは、保存料のソルビン酸と反応し、ニトロン化合物という発がん性物質を作り出してしまう。

厚生労働省の発表では「発がんリスクがあるという知見は無い」という。

野菜には健康維持の効果があるが、実は硝酸塩の摂取量が最も多いのも野菜だという。
だから厚生労働省は「心配はない」と説明するわけだが、そもそも添加物の研究自体が十分とは言えない。


農薬にはいろいろな種類がある。
重曹もその一つで、お菓子の膨らまし粉としても使われている。
重曹で野菜を洗う方法もある。残留農薬や細菌が減少するという。

お酢と重曹を混ぜ合わせ、ぬるま湯で薄めた溶液で洗うと相乗効果がある。
葉物野菜ならば塩・ターメリック・お酢を同じ分量で合わせ、ぬるま湯で希釈すると効果的。

洗浄液を使う方法もあるが、市販のカット野菜は栄養価が低いとされている。
栄養はともかく、味の薄いカット野菜が多いね。
普通の水に浸すだけでも野菜エキスが流れ出てしまう。

たとえば細かく刻んだキャベツや長ネギなどは、水にさらすだけでビタミンが流れ出る。
しかし、歯触りがパリッとするため、調理法の一つとして無視できない。


無農薬の野菜にも問題はあるという。
合成農薬を使わない場合、植物自身の免疫力で天然の農薬性物質を作り出す。
その毒性の強さを警告する人もいる。

だが、無農薬栽培の技術はどんどん向上しており、虫食いの少ない無農薬野菜を栽培できる農家も増えてきた。
ハーブ、牛乳、トウガラシ液、木酢液、竹酢液などの天然素材で作った農薬もある。


食生活ジャーナリストだった岸朝子さんは、今の日本人の食事情について問われたとき、
「悲しくなります」
と答えていた。心からの言葉・叫びだと思う。

確かに酷い状況だ。
経済優先で、安全性や美味しさが蔑ろにされている。
個人的な感想だが、スーパーで売ってるトマトは味が薄くて、正直食べたくない。

まあ、トマトも品種改良が進み、甘味の強い品種が出回るようになったが…、
畑で完熟させたわけじゃないんで、味はやはり薄いね。


消費者にも問題があると思う。
いくら多忙とはいえ、加工食品や外食に頼り過ぎる人が多い…。
真の豊かさが失われている。

その一方で、真に安全で美味しいものを求める人も増えている。
一部の生産者はその為に頑張っている。
消費者だって本当に美味しい料理を作りたいと、いろいろ学び、研鑽する人が増えてきたように思う。

だから希望はまだ残っていると思う。
未来を感じさせる素晴らしい技術も現れている。
生きてる限り、希望を捨てることなく、探究し続けたいと思う。