分をわきまえろ | 裏宇宙からの遺言 -悟りと覚醒のプログラム-

裏宇宙からの遺言 -悟りと覚醒のプログラム-

道の道とすべきは常の道にあらず。名の名とすべきは常の名にあらず。無は天地の始に名づけ、有は万物の母に名づく。

スピリチュアルな道を歩む人にとって、霊的障害(霊障)はとても頭を悩ませる事かもしれない。
自分ひとりで全ての霊的問題に対処できるレベルの実力者ならまだしも、そんな人は滅多にいない。

分野的には同じ「霊的世界」であっても、細かく分ければ実に多種多様なのだ。

評判の良い霊能者だって事情は同じ。
霊的な問題の全てに対処できるわけではない。
必ず不得手なジャンルがある。

ヒーリングの世界にも当てはまる。
どんなに強力なヒーリング能力を有する人でも、必ず「穴」はあるものだ。
そんな時、他のヒーラーの施術を受ける人が多い。

「プロのヒーラーのくせに、他のヒーラーの助けを借りるなんて情けない奴だ」という意見をたまに聞くが、そりゃあまりにも短絡思考というものだ。
全知全能のスーパーマンなど存在しない。

もちろん、他のヒーラーに頼り過ぎているヒーラーは論外である。
プロとして失格だろう。
しかし、己の力量をよく理解し、足りない部分は他者の力を借りるのは決して間違っていない。恥ずかしいことでもない。

「依存心」「謙虚」は全く異なるのだ。

他人に頼りまくるだけの人は「依存心の塊」だと言える。
だが、自分が出来ないことを素直に他者に任せるのは「謙虚さの現われ」である。

他人に頼るのは悪いことだ…というアホな観念に凝り固まっている人は、自分だけで何もかも抱え込もうとする。

それは一見、真面目で責任感が強い姿のように映るかもしれない。
だが、これほど傲慢な話はない。

自分が出来ないことまで無理して抱え込み、かえって事態を悪化させてしまう。自爆も同然。
結果的に、周りの人まで巻き込んで、大きな災厄をもたらす。
いい迷惑である。


私は幸いにも早い段階で、己の力量を思い知ることができた。
優れた師匠や修行仲間たちが、私の下らないプライドを打ち砕いてくれた。

ただそんな私も、瞑想だけはグングン上達していった。
そりゃ中学1年の時から瞑想していたんだから、上達するのは当たり前だろう。
私がどれほど馬鹿でアホでも、何か一つのことに真剣に取り組んでいれば、熟練者になれるだろうさ。


…と思っていたんだが、どうやら事情は違うらしい。

今まで何人もの霊能者から、まるで口を揃えたように、「貴方は生まれながらの瞑想者だね」と言われた。
悟り系スピリチュアルの核でもある。

どうやら私は幾多もの過去世で、瞑想と悟りの道を歩んでいたらしい。
それでやっと色んな疑問が氷解した。


宇宙の真理は身もフタもないものだ。
万物に意味はない。全ては幻影だった…ということだから。

恐ろしい悪魔だって本当は実体がない。
私はその真理を見破る瞑想力を、知らず知らずのうちに鍛えていたのである。

逆に言えば、この私から瞑想を取り去ったら一体何が残るだろう?
たぶんグダグダだろうね。笑

もし私が霊能やヒーリング等、「能力」の道だけを選び、突っ走っていたら、きっと自滅したことだろう。


私はヒーラーとしては大した実力を持っていなかった。
霊能力も中途半端だった。
まして修験者としては落ちこぼれも同然だった。

実際には、霊的な難問の多くを解決に導くことが出来たのだが…、それは前述の通り、瞑想力によるところが大きい。

単に霊能力だけを見た場合、私のはるか上を行く人達がいる。とてつもなく凄い人が…。
彼らの実力には到底かなわない。

皆さんも出会ったことがないだろうか?
または、噂話だけでも聞いたことがないだろうか?

世の中には、生まれながらの能力者がいる。
まるでヒーラーになるべくして生まれてきたような人。
まるで霊能者になるべくして生まれてきたような人。



今は多くのヒーラー養成講座がある。
霊能講座やチャネリング講座もある。
それらを受講し、自宅でも訓練を重ねる人が増えた。

しかし彼らがどんなに努力・精進を重ねても、能力的に絶対勝てない人達がいる。
そう。能力者としての役割を背負って生まれてきた人には…。


私は巷のスピリチュアル・セミナーを全面否定するつもりはない。
そういうセミナーを通じて霊的能力を感得し、現実に役立てている人は大勢いる。
私も昔は、ずいぶんお世話になったものだ。

瞑想の道を歩いていたにも関わらず、若い頃は自己理解が十分ではなかった為、いろんなタイプのスピリチュアルに手を出した。
試行錯誤の繰り返しである。

私はそれらの経験が無駄だったとは思っていない。
むしろ大いに役立っている。
霊術の世界で身に着けたスキルだって、今の私の血肉になっている。

だから巷のスピリチュアル講座の価値を全面否定する気になれないのだ。

ただ私が言いたいのは、「分をわきまえろ」ということである。
それをきっちり自覚し、自分が出来る範囲内でスピリチュアル活動をするのは良いだろう。

ところが今のスピ界には、たかがアチューンメントを受けた程度のヘボ能力のくせに、大きな顔をしたがる輩が増えてしまった。
だから自分の力では扱えないレベルの霊的問題に直面したとき、余計に事態を悪化させてしまう。

次回に続くよ。
まあ、期待しないで待っとれ。笑


エンライトの未発表原稿を代理でリリースしました。(美雨)