先月、僕の出身校「暁星学園」卒業のプロアマ混合コンサートに出演して来ました。
主催者は素晴しいテノールだけど本業は医者という男。この彼、今回は僕に和服で黛敏郎「文楽」を弾かせるというコンセプトでスタートしたものの、いつのまにか話しが大きくなって、こうなったら全員、和服だ!とばかりに、出演者、全員分の和服を用意してくれたのでした。
僕は、今日まで旅館に備え付けられた浴衣しか着たことがなく、ガラス戸に写った自分の浴衣姿を見ては、いつか本物の和服を着たいなと憧れていたものでした。
それが、ついに本物の和服を着る時が来たのです!!
コンサート当日、まず彼の家に行くと、床に出演者全員分の和服が用意されていて、既に着付けを済ませたメンバーの服は、その辺に脱ぎ散らかされているという、卒業から随分経っているのに男子校感が漂っておりました。そうそう、その着付けですが、メンバーの彼女さんか奥様の方が、全員の着付けをして下さったのです。総勢6名、朝からさぞかし大変だった事でしょう。
舞台袖も、今日は邦楽?と見紛うが如き

この日のお客様は、終始にこにこされていて、ほんわかムード。そんな温かいお客様に見守られながら、出演者全員「和服でクラシック」という明治時代ならいざ知らず、現代においては稀に見るコンサートは無事終了したのでした。
そして、僕も頑張りました。
渾身の文楽を!

終演後は近くの中華料理屋に出掛け、みんなで円卓を囲みましたが、これが楽しかったなあ。世代はバラバラだけど、同じ学校の出身って、何だか安心感がありますよね。
前回の広島のブログから、随分と間が開いてしまったのは、その後、書いたブログが、なんだか表面的だなと感じて破棄してしまったからなのです。そのブログは、初めて着た和服にやたらと興奮して浮かれていたので、紙原稿ならビリビリ、ポイものでしたよ。
時が少し経つと、物の価値って見えてきたりします。
あの夜、中華料理を食べてからの帰り道の幸せ感は、初めて和服を着た喜びと言うより、色々とプランを練ってくれた主催の彼や、縁下をやってくれたスタッフとの気持ちが、美味しい中華料理と相まって、温かく醸し出されたからだったのでしょう。
ああ、やっと言いたい事が見付かりました。まあそれだけ和服が嬉しかったので沈静化するのに時間がかかったという事なのですが。
