今年は庭の梅が大豊作、6月は演奏会も沢山あるので演奏家に農業?にと猫の手も借りたいほど忙しくなってしまいました。

1日で、お風呂の蓋、いっぱいに落ちます。結局、総量としては、この量×14日分くらいあったでしょうか。

そこへ、お助けマン現る?
我が家の猫たちがやって来ましたが、
 「何これ?」
「ねえねえ、これ何?」

と、興味深そうに


見るだけ。

練習しなきゃならないんだよお、わたしゃ、本当は、こんな事している場合じゃないんだ。
うちの猫たち、猫村さんみたいに手伝ってくれたら助かるのになあ。

そんな中、仙台在住の僕のお弟子さんが素敵な場所でリサイタルを主催して下さいました。
その時の演奏曲目にバッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータより「シャコンヌ」を入れたのですが、これがとても大変!
そもそもヴァイオリンで弾いても難しいのに、ヴァイオリンより運動性能が劣るチェロ独奏で弾くのは、ものすごく大変です。時々、チェロ四重奏でも演奏しますが、あれをひとりで弾いてしまうという事になるのです。
さらに困った事に、どうしても1箇所だけ譜面をめくらなければなりません。
譜面をめくる為に演奏を止めるわけにはいかないので、という事は、遂にアイツの登場ですかね。
そうです。かねてより水面下、密かに開発を進めておりました、このマシーン。

世の中の、iPadの楽譜にはどうも馴染めなくて・・というアンチiPadの方々!
お待たせいたしました!



「自動譜めくりマシーン」!!!

当日の会場練習時、おそらく人類史上、初の試みは大成功!僕のお弟子さんに先生、ドヤ顔していると指摘されましたが、まさに、その瞬間は開発者として至福の至りでした。
その直後の本番の時も自動譜めくりは大成功。ただ譜めくりが成功すると、嬉しさのあまり一瞬、集中力がお留守になるのだけが難点ですかね。


その週には並行して、ファンホ・メナ指揮のN響定期演奏会にも出演しておりました。この指揮者、たいへん素晴らしかったのですが、ご自身が若年性アルツハイマーであるという事を公表されております。たまにそれを感じさせる場面もあるにはありましたが、音楽家としての元の資質が、そんなハンディを大きく上回っていて、たいへん感動的なコンサートとなりました。
リハーサルの時の指揮者ファンホ・メナさんは、おそらくアルツハイマーで自信を無くされているのか、不安そうに俯き加減で、楽員の顔より楽譜ばかり見つめていらっしゃいます。その横顔には我々のうかがい知れない労苦が深く刻まれており、皮肉にも、その辛さに耐えていらっしゃるお顔が、また深く美しい精神を感じさせるのでした。
そんなファンホ・メナさんですが、ひとたび音楽の神が彼の苦悩を忘れさせた瞬間、彼は炸裂します。
悲愴交響曲の真に迫った終楽章、ブルックナーの豊潤な音色。

今の彼が出来る、僅かな隙間から溢れ出た、あの音と音楽のうねり。

いつまでも皆の記憶に残る事でしょう。