N響以外の僕の演奏会は、ほぼなくなってしまったのですが、今朝は奇跡的に残っているクローズド・コンサートのために西日本へ!

N響や音大には、今は車で行っているので、通勤電車に大きなチェロを持ち込むのは、久しぶりで不思議な感じがしました。
それにしても、当たり前のように1席空けず詰めて座ったり、ごく普通につり革につかまったりされている様子を見ていると、ニュースからの情報くらいしかなく、足の裏以外、何にも触れないぞとビビりあがって電車に乗った僕には、日頃から電車に乗られている方々の経験とタフさに感服する事ひとしきりでした。

ところで昨晩、今日、演奏する「G線上のアリア」や「白鳥」を珍しくみっちり練習していて思いました。そもそも、これらの小品は、今までなら連日のように皆様の前で演奏し、失敗しては皆様の鋭い視線にさらされたり、上手く弾ければ皆様からお褒めの言葉を頂いたりと、それが、まるで継ぎ足しのタレのように曲に命を吹き込んでいたものなのでした。
ところが、あまりに人前で弾く間が開いてしまうと、このタレが乾いてしまって、皆様から連日頂いていた現場の躍動感が眠ってしまいます。

今まで、干上がることなく塗られていたタレが途切れ、まっさらな状態になってしまった「白鳥」。
冷え切ったエンジンからの立ち上げは緊張感があって、かえって良い結果を生むのか?それとも、連日の出動で常に温まったエンジンが、通い慣れた『感動させゾーン』に駆け登る方が良いのでしょうか?
いずれにしろ曲は短い。勝負時間は3分しかありません。


喝采を知らない「白鳥」、そのピュアさで、今日は、どのような姿をお見せ出来るでしょう!