皆さまはチェコの作曲家スメタナの「モルダウ」をご存知でしょうか?
最初は水滴チョロチョロの源流描写、最終的には、かの有名なメロディを伴ってモルダウは大河となる。そんな曲の流れですが、実生活でも最初はチョロチョロ、でも今から思えば、あれが始まりだったんだね、という大事件があるかもしれません。
先日、うちの車がガタガタいうんで市内の修理屋さんに出した帰り、普段、あまり馴染みのない地帯をせっせと歩いて帰っていました。車だと目に留まらない面白そうなお店とかがあって、早足ながらも横目で楽しんでいましたよ。
そんな お洒落な店が立ち並ぶ中、どこにでもありそうな古本屋の店先で、お婆さんが売り物を並べたりしています。今の若者は本を読まないから、ましてや古本屋なんて、そのうち無くなっちゃうんじゃないの?惜しいねえ等と思いながら一旦は通り過ぎましたが、それならお前が寄ってやれよ!という心の声に10メートルほど引き返し店内へ。
立ち読みだって1日1人も来ないよりは、お婆さんの励みになるかもしれない、実際、店内にはお婆さんと僕しかいないし、最初はその程度のテンションでした。
ところが面白そうだぞ。
なになに、「エロの昭和史」ほう!でも別に今、買わなくてよし。おっ小泉八雲かあ。こういうの読んじゃうと演奏旅行中のホテルで怖くなっちゃうんだよなあ。でも「耳なし芳一」とかを作った小泉八雲の写真集、2000円もするけど、すごく面白そう。
結局、お化け知らずの昼間の勇気も後押しして、買ってしまいました!
家に帰って早速、読んでみると、これが面白くて面白くて、ぐいぐい引きずり込まれます。「耳なし芳一」のお話しを、壇ノ浦で滅ぼされた平家の視点から見てみると悲しいのですね。だから怖くない。今どきの戦争と同じで、なんの罪もない平家の一兵士や女子供も大勢、殺されている。勝者である源氏側からの視点が世の中の主流なので、はっとしてしまいました。
そして読み進めていくと、
これが!