海水浴シーズンが終わり、海が広~くなりました。
そして、いよいよ秋の音楽シーズン開幕です。
N響は先日、ファビオ・ルイージさん指揮、ヴェルディ:レクイエムでシーズン開幕。久しぶりにコロナ前の本来のN響らしい定期演奏会となりました。
ルイージさん、仕事への取り組み方が真面目で真摯なので、これからの数年間、思い出に残る素晴らしいコンサートを沢山してくださりそうな匂いがプンプンしています。
一方、僕のソロや室内楽のコンサートも、この秋は気の抜けないものが目白押しです。
万全のコンディションで臨むべく、今日は楽器の弦を新品に交換しましたよ!こうすると音に張りが戻って、楽器がよく鳴るのです。
古い弦を外す時が、この様な弦の通り道のお手入れのチャンスです。4Bの濃い鉛筆でゴシゴシして溝をツルツルにします。こうすると調弦が正確になるし、弦が切れにくくなるのです。

滑りを良くするために鉛筆をすり込んだりしていると、子供の頃の雨戸を思い出します。あの頃、僕の家は昔ながらの雨戸だったので、溝に鉛筆ならぬロウソクを擦り込んだりして、雨戸の滑り具合いを良くしていたものでした。
幼き頃から雨戸係りだった僕は、上のカンヌキに手が届かなかったので、「はっ!」と気合いを入れてジャンプするや、その滞空時間内でスコココーンと手早くカンヌキを閉めていたという思い出もあります。
さて楽器のメンテナンスはバッチリ!
今週のN響は久しぶりのR・シュトラウス「ドン ファン」や「薔薇の騎士」です。ルイージさんのシュトラウスはどのようでしょう。とても楽しみです。
そして直後から、怒涛のリサイタルや室内楽が始まります。
準備は大変ですが、報われた時の喜びは、他にかけがえのないもので、音楽家になって本当に良かったと思える瞬間です。そうすると、また準備、頑張っちゃうのですよねえ。その繰り返しです。