昨晩は、コントラバス界の重鎮ゲーリー・カーさんの協奏曲のコンサートに伴奏で参加したのですが、思いがけずアンコールでロッシーニ: チェロとコントラバスのデュオを、ご一緒出来たのは、とても幸せな経験でした。

思えばこの1ヶ月ほどのコンサート集中月間も、今週末のN響と奈良でのリサイタルを残すのみとなりました。
試しにコンサートの数を数えてみたら、10月半ばからのひと月ちょっとで26回!リサイタルや厳しい内容の室内楽が多かったので、なかなかハードでしたよ。

さて今、N響ではマエストロ・ブロシュテットをお迎えして定期演奏会を行っております。
いきなり総括から申し上げると、ブロシュテットこそは、ブラームスやベートーヴェン等といった古典クラシック音楽の素晴らしさを信じている最後の指揮者なのではないでしょうか。
御年92歳なのに、毎日の4時間に及ぶリハーサル時は常に本気!本番と何ら変わらない集中力で臨まれます。そしてその間、立ちっぱなしなのです。
また、N響にいらっしゃる度に、何かしら音楽性を変えるというかテーマをお持ちのようで、マンネリとは無縁の常に前進されている、そのお姿にも感服致します。
ある年はダイナミックスに精緻を極め、またある年は速めのテンポ設定で生命感溢れる音楽を、そして今年はパワーはここぞという要所に取っておき、丁寧に丁寧に紡ぐような音楽を心がけていらっしゃるように思えます。

あの たゆまず前進されるお姿、たるんだ時の戒めに、今後も思い出しては自分を鼓舞したいものです。

ところで一難去ってまた一難、12月の最初のコンサート、詳しいインフォメーションがわかりました。ローレンツさん、凄いですよ!