今回、演奏会で訪れたのは、島根県奥出雲町、そこは現存する神話の世界でした。


何から書いたら良いか、わからない・・
現世に戻って来ても、その衝撃から立ち直れず、いまだに茫然としています。


これから待受ける世界も知らず、眠りこけるチェロ↓

出雲空港に、お迎えに来て下さった車のトランクに、絨毯を敷いて下さるお気遣い。

チェロよ、お前、また眠る気か!


空港から車が発車する前、まだ駐車中の車内で、これでも食べて下さいと、麩饅頭が出てきて、初対面同士でパクつくという事から、今回の奥出雲の旅は始まったのでした。


山の向こうの未知の世界へ、出発!



「あの山に、スサノオが降り立ちました


えっ?

油断していました。普通の方なら、出雲と言えば神話の所でしょ、くらい思われてから現地入りしますよね。

運転をして下さっている方は、なんと地元博物館の館長さんなので、香り立つような確かさで説明をして下さいます。その流れるような説明を受けていると、なんてこった!我々は今、神の国の真っ只中にいるのではないか!と気付かされたのでした。

館長さんの車は、ヤマタノオロチが退治された谷や、元祖縁結びの神等々、神々の中を軽快に走り抜けて行きます。そして時折、寄り道をして下さり、我々、現物を見ては、ほっほおお、と感激。

元祖、縁結びの神様↓

ひぇ~!我が国の夜明け前だって!凄い↓



神話に、奥出雲に、深い愛情を注がれる館長さんと、それに、いたく感動した我々を乗せた車は、夕暮れの中を、リハーサル会場に到着しました。
リハーサル会場の横には、宍道湖に流れつくという斐伊川が流れていて、日本の原風景とも言うべき景色と、川から立ちのぼる夕暮れの香りで、身も心も清められるようでした。



その夜は、奥出雲に魅せられて、住まわれている著名な料理家、中村成子さんの御料理アトリエで、ご馳走になりました。町が、中村さんのために古民家を改築し、提供したとのこで、びっくり。
中村成子さんは、残念ながら、いらっしゃらなかったので、代わりに、お弟子さんが、とても美味しい晩御飯を作って下さいました。↓


美味しいお食事を頂き、神々の懐に抱かれ、ぐっすり眠った翌朝は・・・


まず元気いっぱい!

幼稚園でのコンサート!!
「ぞ~さん」を弾きながら、エンドピンから振動を感じて貰っています↗


午後は、名家櫻井家でのコンサート。




コンサートには、ご当主御夫妻もいらして下さりました。

櫻井家、最盛期の紅葉、
御歳94歳のご当主と奥様の品格の高さ。

全てが、溜め息の出るような美しさでした。

そして夜は、公民館でのコンサート。多くの献身的なスタッフの方々に助けられて大成功!


翌朝、飛行場に向かう途中、館長さんに、取っておきの場所に連れて行って頂きました。

ここです!!


この奥の入口から入ると、日本刀職人の流れを汲む、職人さんが働いています。

様々な大小の包丁。日本刀と同じ刃なので、物凄く切れるそうです。

僕は、コンサートのスタッフの方から、ペティナイフのオーダーメイドをするのがお勧めと聞いていたので、そのように職人さんにお願いしたかったのです。ところが、職人さんは、強い方言で話されるので、しばしば聞き取りが難しく、そして、ほとんど動物的と言えるくらいの濃厚な親切心が、勘違いの為に無駄な方向に大量に注がれたりして、なかなか簡単には話が進みません。それでも、最後はマジックで紙に送り先を書いて注文完了。


「神々の御座す町」から、刃物が届く日が待ち遠しいです。今後何十年と使う度に、神様のいる紅葉の山々を思い出すだろうなあ。


P.S
奥出雲の美しさの虜にして下さった館長さんと、共演者のN響ヴァイオリン奏者 三又君。