それは、まるで洗濯機の中で、もみくちゃに回る洗濯物。

先日、強力なソリスト、ヴァイオリン戸田弥生さん、ピアノ悌剛之君とのピアノ三重奏の本番で共演した時の僕の気分です。

おふたりは、日頃、オーケストラをバックに弾かれる事が多いので音が大きい。

そしてソリストは基本的に自分の主張を力強く打ち出す事も生業ですから、例えば道で向こうから来る人と肩が当たりそうでも平気な人でないと務まりません(極論)。これくらいの肝っ玉でないと皆さんも、戸田さんと悌くんに挟まれたら洗濯物になってしまいますよ。

一方、僕が長年演奏してきたオーケストラというものは、無駄なぶつかり合いは事前に回避し、皆で力を合わせて1人では成し得ないような大きな音楽を作っていこうというスタンス。

ですので、その日、僕はもみくちゃになっては情けないぞ、体幹逞しく立っていなければ!と最後まで突っ張り通した結果、終演後はヘロヘロでした。

幸いにも、おふたりからは「またご一緒したい」とか「このトリオで、また弾けたら嬉しい」等とコメントを頂いたので、そっと胸を撫で下ろす次第ではありました。



話し変わって、ここは東京、ど真ん中!



窓から武道館が見える某大企業でのクローズド・コンサート。

今度は同じN響でアンサンブルの機微を知り尽くしたハーピスト早川りさこさんとのデュオです。


僕のソロCDでご一緒して以来の共演だったので嬉しかったなあ。特にポンセ作曲「エストレリータ」は、あの録音の時、早川さんに、こんな曲もありますよと教えて頂いて弾いたものでしたので、久しぶりに故郷に戻ってきたような気持ちで弾けました。
早川さんは、僕の心の中で生まれたばかりの音楽を高い見地から見守っていて、それが素敵に発展していくための最上級の道筋を敷く事の出来る方。これはソリストとは別ジャンルの最高の職人技です。
世の中、色々な能力の方々の総合力で成り立っているのですね。


そして今、僕は福岡県大牟田市でヴァイオリン 篠崎マロさんと子供たち向け講習会を行っておりますが、帰りが台風とピッタリ タイミング合ってしまいそうなのです!
先日は宮崎地震直後の宮崎入りし余震に怯え、お盆の頃の仙台からの帰りは東北新幹線が台風とぶつかるかもとドキドキハラハラ。そして今回、新幹線の予定でしたが飛行機に変更して早めに帰ろうとしても全て空席待ち。

今月は、どうも もみくちゃになる事が多いようです。



ところでコンサート情報、幾つかハッキリしました。

島根&広島での無伴奏チェロ・リサイタル


素敵なレストランでのコンサート



クローズドかな?と思っていたら公開でした。しかし1000円じゃないですよ、10000円!チャリティーですから。
オーケストラ伴奏でグリエール「子守唄」、ポッパーのハンガリア・ンラプソディを弾きます。