●生き長らえた　運命　①

フォトと本文は　関係ありませんが…

某年、８月某日。
モンブラン山群　モンタンベールからメールドグラスを歩いて15分のところにある　
エギュードロックの小屋（トポによると）。
実際に　歩いたら　クレパスを超えたりなんだりと1時間では着かなかった。
川幅約1600ｍ　氷河の左岸に位置する小屋は　その氷河より200ｍ上の位置にある。
当時は値段も一泊1500円程度で朝飯　夕飯も　サラダ＆アフター、メインでボリュームもばっちり。　デザートも　でっかいチーズがド～～～ンとテーブルに置かれ　各々ナイフで切り刻んで　ワインを?みながら　キャンドルの明かりで　語りあえるという　優雅な宿。。
宿から　壁まで　15分で　取付て　10ピッチくらいの
6～7程度のグレードのルートが　幾つかあった。
取り付きで　ドタ靴とアイゼンを　シュルンドを埋めたところにデポして　気持ちよく
フリークライミング。。　ラッペルして　取り付きて　クライミングシューズを
ドタ靴とアイゼンに履き替えて　傾斜45°程度の斜面を山小屋まで戻る。。
仲間とわいわい　愉しく語らいながらの下山　約10～15分。
だがしかし　前の週に　ポイント?シュナルで　8ｍほど落ちた時に　左足首を捻挫してしまって　アイゼンのけりこみがチト痛かったので　みんなより　遅れがちになっていた。
そこで情けないことに　アイゼンの蹴りこみの甘さで　アイゼンが雪面から外れてしまった。。。
滑り台のように滑り出してしまった。。
滑落停止の体制をしようとするも　滑り台を滑ってる体制から　身体が反転しない…
あれ・・　　　やばいよ。。
スピードはどんどん上がるよ…
登攀が終わって　クライミングシューズから　登山靴に履き替える時に
ちょっと肌寒いから　合羽の上下を着ちゃったものだから
　余計に滑る滑る。。
ヤバイ、　　マジ　ヤバイ　
　雪面も終わって　　下の氷河まで　行っちゃう。。。
目の前にメールドグラスの氷河が迫ってきてる…
あらぁぁぁ～～～　　遂に俺も終わりか・・・？？？

滑降時間が長い。。。長すぎる。。
　足先を雪面に近づけないようにしながらの滑り台。。。
終わった～～～

後5ｍほどで　氷河の側壁もおしまいだ。。　

思ったところで・・・

　　　　ドボン～～～

ん？？？　　何が起きたんだ？？

　クレパスだ。。。
しかも　水が張ってる。。

勢いよく　全身水没～～～～
足首の痛みなど忘れて　冷え切った水から這い上がることに　神経を集中した。
バイルを　振りかざしてアイゼンを決めて　とにかく　氷水から這い上がることができた。。
全身びっしょりで　小屋に着くと
マスターどうしたの？？
落ちたら　キャーとか、　あぁぁ～～　とか　声を出してくださいよ。。
笑い話で済んでよかった。
クレパスに　感謝。。しかも水がいっぱい張ってあったから　また浮力で浮いたし。

　　今思えば　割れ目の幅も5ｍ程度、
裂け目の幅も2ｍなかったように記憶してる。。。

神はmaster♪♪のために　作ってくれたんだと。。。。(^^♪