●生き長らええた 運命 ⑤ この前の続き~~
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南陵の終了点より下部を望む 本文とは別の日。
某年9/30(土) 谷川岳 一の倉沢 烏帽子奥壁
南陵フランケダイレクトルート
このまま、 降りよう・・・
いや待てよ。。。
このロープ 終了点に フィックスしてるわけじゃんか‥‥
終了点まで 攀ぼり返さなきゃ ならないわけだわ…
急に 左の 足首が痛くなってきた。。
今 宙吊り状態だけど… 一応止まってる。。
ザックも背負っってるし 中にある 運動靴に履き替えよう~~
クライミングシューズのレースアップの靴紐を徐々に解いて脱ごうとする。
紐を緩めるのを 追いかけるように 足首が 肥大化してくる。。。
あらぁ~~ 内出血してるんだろうなぁ~~
大きくなり過ぎたこの足では 運動靴を履くことは出来ないだろう…
履き替えるのはあきらめた。。
さっきまで 下りたら 温泉入って 生ビールだな… って思ってたのに、
今午後2時。。。
今では 左足の 膝から下に 物が触れると激痛が走るということになっちゃったわ(笑)
左足はユマーチングには特に使わなくても良いけど…
バランスを取ったりするときには便利なんだけど…
手子摺りながら 漸く 終了点の馬の背に着く。。
ユマーリングしながらも 時々 ロープをまとめながら 上がるも
アンカーでは 体制を整えなければならない。。
傾斜は緩いが 脚だけで立つのは辛い所。
片足で立ち セルフビレーで 体制を保ち 不要なガチャをパッキングして
10mmロープと9mmロープは仕舞わずに、 幾つかの捨て縄と捨てビナを準備。。
懸垂下降となる。
バランスを取りながらも 右足だけだと うまくいかないし、 棒のような左足も煩わしい。。
運よく ソロの時は 鐙も使うかもしれないので 膝当てを付けてるので 結構重宝した。。
3回のラッペルで 南陵テラスの着いた。。
ここから 中央稜の基部へと行くわけだが 普段なら 歩いて行ける草付きのトラバースが
めちゃくちゃ怖い。。
腰を付いて滑り台のように 片足を宙に挙げながら下ったり、
後ろ向きで 片足でクライムダウンしたり。。
ザックも背負いながらの 約2ピッチほどだけど・・ 時間がかかる。。
残地ハーケンを見つけて フィックスして ザックを下ろして また攀り返して
ロープを回収しながら… 片足の作業は辛いわ~~~
又、烏帽子のそれぞれの取りつきのアンカーにロープを セットしては下り ロープを回収しながら また懸垂下降での下り…
中央稜の取りつきに着く。
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中央稜の取り付きより衝立岩 本文とは別の日。
漸く、長い距離でラッペルできるようになった来た。。
秋はつるべ落とし。。
暗くなってきた。。 雨が降ってないのが幸いだ。。
一人で タラタラと 下降する
すでに 薄暗いを通り越して 暗い。。。
ライトがないと見辛い。。
ザックをおろして 雨蓋にあるヘッデンを ヘルメットを外して セットする。
さっきの 人たちが
タラタラ坊やの下降に 追いついた。。
”大丈夫ですか?”
”ヘリ 呼びましょうか??”
”ありがとうございます。 情けないけど落っこっちゃった”
”大丈夫です。 まsだ 意識はあるし 自力で 下りますから…”
何人かの人が ロープを張ってくれるのを手伝ってlくれた。。
嬉しいもんだわ。。
テールリッジは ザイル作業を お手伝いして貰って 時間短縮ができた。。
嬉しい限りだわ。
ヒョングリの滝の上まで 助けてもらった。。
ありがとう~を言って 先に降りてもらう。。
これだけ助けてもらったことに 感謝のしようがない。。
落ち口の 雪解け水に 左の足をクライミングシューズのままを突っ込む。。
捻挫は 冷やした方が良いというものね。。
ところがドッコイ。。
半端ない 激痛、激痛、、
何だこりゃ。。 捻挫は何度かしてるけど。。 こんな感覚はなかったのに…
慌てて 水から 足を抜く。。
捻挫じゃねぇのかもな?? 脳裏によぎる。。。
ヒョングリの滝から 右岸への牧道。。上りの60~70mがきつい。。
暗闇の中で どろどろの草付き。。 始めの何メーターかは 片足でのフリーソロ、
その上のフィックスの鎖を握った時の安心感。。。
だがまだまだ安心できない。。泥だらけになって 攀じる。。
すでに辺りは真っ暗だった。。
ヘッドランプの明かりも 薄暗くなってきて、 光に向かってやってくる虫たちが 鼻の穴、 耳の穴、 口の中、 目の中へと ハイハイしてると やってくる。。
貴重な電池を温存のため 明かりを消す。。
星明りの薄暗い中 時々立ち上がっては、 自分の位置を確認する。。
腕と膝で ハイハイして 記憶を頼りに 下るも 腕は疲れる 膝は擦り?けるわ。
四つ足動物の前足が 太い理由が わかったような気もする。
右手、左膝、左手、右膝、とリズムを取りながら ひたすら下る。
一ぼ倉の出合で
張っている テントの連中の 明かりが見えた時に、 残りの電池を使い切っても良いと思ってヘッデンを点けた。。
宴会の途中なのか? さっき手伝ってくれたクライマーが 駆け寄ってくれた。。
自分の 車まで 肩を貸してくれた。。 ザックを置いた。。
夜中の1時だった。。
11時間かかってしまった。。
普段なら1時間程度なのに・・・
甘えついでに ロープウェイの所まで電話をしたいので 乗せてってくれないか?
と、おねだりした。。
その時の愛車はランクルでクラッチ付きなので さすがにこの足だと 都内でエンストしまくると思って、 東京の友人に 朝一の新幹線で 迎えを要請するためだった。。
車に戻って 一人 ビールを2缶呑んで 寝た。。
疲れてたのか 興奮してるのか? 痛みは麻痺してたのか? 眠りにつけた。
翌朝、友人が迎えに来た。
帰り道 伊香保に有る日赤病院に寄った。
”捻挫したみたいなんですけど・・・”
生憎の日曜日ということもあり 内科の医師しかいなかった。。
僕の言葉を鵜?みにして お尻の下から 足先まで 形を取り シーネで
ぐるぐる巻きにしてくれました。。
後部座席を倒して フラットにして横たわっていても
ズキズキと痛む。。
決して 車の振動ではなかった。。。。
やっと自宅へ~~
すぐ地元の医者に行こうと思い 電話するも 明日 来い。。と。
痛みで寝付かず 翌朝月曜日に 医者へ。。。
車椅子に乗せられ
レントゲン医師”いっちゃってますね・・・”
”え??? やっぱ、 折れてんだ??”
診断 踵骨粉砕骨折。。
粉々になりすぎてて どれがどう?繋がってたのか わからん位 って。。
事故後 時間がたちすぎrてるので すぐのオペしても 遅れても そんなに変わらないから、ということで オペは四日 待たされました。。
でも、
生きててよかった。。
追記
2か月半で 退院。
最初の日曜日に 松葉杖で 湯河原幕岩へ
優しいところを リードして リハビリ開始(笑)