NHKの大河ドラマ『光る君へ』第12話で、ロバート秋山竜次さんが演じる藤原実資が見舞いとして差し入れられた扇情的な女性の絵に興奮する場面に、視聴者の注目が⁉
藤原実資は、蔵人の頭などを歴任し、有職故実に詳しく学識のある高級官僚で、相手が天皇であろうと正論を貫き通す強い信念の持ち主❗
宮中では一目置かれる存在‼
先代の花山天皇(本郷奏多)が突如として退位し、まひろの父で、東宮時代から長く漢文指南役として仕えてきた藤原為時(岸谷五朗)が失職⁉
当面官職に就ける見込みがなくなり、藤原為時の家は困窮し始めていました❗
まひろ(吉高由里子)の叔父、藤原宣孝(佐々木蔵之介)はその窮状を救うべく、親交があり、最近妻に先立たれて独身となった藤原実資との縁談を進めようとして、彼の屋敷へ見舞いの品を届け、まひろとの縁談を申し入れました‼
後日、腹具合が落ち着いた藤原実資が、床から起き上がって日記をしたためつつ藤原宣孝が差し入れた見舞いの巻物を手に取ると、1枚の絵が挟まれていました⁉
それは薄衣をまとった女性の後ろ姿を描いたもので、透けた衣ごしにふくよかなボディーラインがあらわになっていて、藤原実資は「…おお、見えておる」と驚き、鼻の下を伸ばしていました❗
このリアクションに視聴者は爆笑…SNSには「赤痢はお気の毒って思ったのに…」「そこは俗っぽいのかよw」「えっ。実資にグラビアをプレゼントした?」「平安の袋とじ」「エロ絵で生き返る実資(わかる)」「実資様も男やった」といった反響がズラリと並んでいました!!
脚本を担当する大石静さんにとって、ロバート秋山竜次さんは、安倍晴明役のユースケ・サンタマリアさんと並ぶ念願中の念願キャスト❗
真面目一徹だったここまでのシーンから一転⁉
“本性”を表した藤原実資のリアクションに、「このためのロバート秋山だったのか」「キャスティングした意図、ここにきてはじめてわかった」「リアクションにロバート実資の真髄を見た」と納得したファンも少なくありませんでした‼
藤原実資は天徳元年(957年)、参議・藤原斉敏の四男として生まれました❗
幼名は大学丸‼
藤原実資の家である小野宮流は、もともと藤原北家の嫡流でしたが、皇室の外戚ではありませんでした⁉
藤原実資からみると大叔父である藤原師輔の娘・藤原安子が村上天皇の皇子を産んだため、藤原師輔の家である九条流が嫡流として扱われていくようになっていきました❗
九条流の風下に立つ小野宮流の藤原実資⁉
それでも由緒正しい藤原北家の一員ですので、昇進は早めでした‼
天元四年(981年)には天皇の秘書官長である蔵人頭となり、円融天皇を支えました❗
藤原実資は、いったん左中将となりますが、永観二年(984年)に円融天皇が譲位して花山天皇が即位すると、再び蔵人頭に‼
花山天皇から一条天皇へ移り変わった際もいったん蔵人頭から退いていますが、再び返り咲いて永延元年(987年)~永祚元年(989年)までその地位に⁉
退任についても問題があったからではなく、蔵人頭より上の参議という官職に昇進したためでした❗
藤原実資は長寿ということもあり、かなりの長期間にわたって日記を書いています‼
『紫式部日記』によると、藤原実資は「女房の衣の袖や裾を見て数を数えていた」と言います⁉
藤原実資は60代を迎えても元気で、治安元年(1021年)には右大臣にまで上っています⁉
とんでもタフネスぶりで、亡くなったのはさらに25年経た永承元年(1046年)1月18日❗
驚愕の享年は、90歳‼