以前、スペインの【白い村】をご紹介しましたが
今回は、イタリアの【白い町】…
「色のない色が白…」そう感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが
白色はすべての色の基本を成す色であり、それだから、他の色との比較として存在した場合、他の色に負けるとも劣らない存在感を存分に発揮してくれる色なのです
イタリア南部、プーリア州にに所属するオストゥーニの町は、正に中世の丘上都市
周辺には見渡す限りのオリーブ畑が広がり、その中を進んで行くと突然、真っ白な建造物が密集した『オストゥーニ』の町のある丘が姿を現わします
遠景から『オストゥーニ』を臨むと、いくつもの建造物が立体的に重なりあって、丘の斜面に密集しており、正に圧巻
まるで、真っ白で巨大な一つの建造物がそこにあるかのような錯覚すら覚えるそうで
アドリア海の真っ青な「青」、周辺のオリーブ畑の「緑」に囲まれ、その白色がこれでもかと言わんばかりの存在感を発揮しているそうです
この町の起源は、中世初期の10世紀に遡ります。
アドリア海を挟んでバルカン半島と対峙する立地条件をもつ『オストゥーニ』は、常に海賊など外部からの侵略の危険にさらされていたため、町をそのような侵略から守るために丘の上に建設し、そして、万が一、外敵が侵入してしまった場合でも、容易には町の中に入れないようにあえて、このように密集した形にしたんだとか
『オストゥーニ』が属するプーリア州は、イタリア南部特有の強い日差しが特徴で、そんな環境の中で少しでも涼しく生活を送るための知恵として、『オストゥーニ』の人々は建物の外壁に白い石灰を塗り、その結果、『オストゥーニ』は【白い町】になったそうで…
白だからこそ、夜景もまた素敵
光の中に浮かび上がる【白い町】は、イタリアの他の町とはまた異なった強烈な印象を旅人に植え付けてくれることでしょう
行ってみたいです…