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8月25日のおしゃべりclub Bでの会話を一部ご紹介します。

 

デジタル・コミュニケーションがもたらしたもの

 

今やなくては一日も暮らせないほどスマートフォンは私たちの生活に浸透しています。では、スマホを何のために使いますか?サイトやSNSを見るため、情報検索するため、ショートメッセージを送受信するためなどいろいろあるでしょう。でもそもそも携帯電話なのですから、電話するために使うのが本来の用途ではないでしょうか?

 

ところが最近奇妙な現象が現れています。若い世代のZ世代(1997年~2012年生まれ)やミレニアル世代(1981年~1996年生まれ)の間でphone anxiety(電話恐怖法)が広まっているのだそうです。電話をかけるのも受けるのも怖くて、震えや吐き気などの肉体的症状が現れることさえあるのだそうです。何故でしょう?

 

Maybe they’re just used to chatting through social media instead of picking up the phone. Plus, they might feel like calling someone could be interrupting their day or wasting their time.

 

と推測してくれた参加者がいました。なるほど、電話しなくても別な方法で連絡が取れるというのは便利ですし、相手の時間を奪うことに配慮があるのは思いやりがあっていいことです。でも「恐怖症」なので電話に対する何らかの恐れがあるはずですよね。

 

By avoiding phone calls, they might start feeling less confident about talking on the phone. It’s all about having to respond quickly and spontaneously to what the other person says.

 

電話慣れしていないので、直接話すと相手がどう反応してくるか分からず、それへの返答も瞬時にしなければならないので恐怖を感じるのでしょう。メッセージを送る場合ならしばらく考える時間があるわけですから、確かに慣れていないと怖いかもしれません。でも電話しかない時代に青春を過ごした世代には理解しずらいことではありますね。なにしろ昔はデートの相手に電話連絡する際も、まず相手の家族にあいさつして取り次いでもらわなければならなかったのですから。しかしそんな世代の方からも分かる気がする、という感想が出ました。

 

I get it; I feel the same way sometimes. For instance, when I need to cancel a restaurant reservation, I find it much easier to do it online where I don’t have to talk to anyone. But calling to cancel makes me nervous because I have to explain myself and say something like, 'I’m really sorry for canceling. I hope to visit you another time.' It feels like a big ordeal.

 

そうですね。生身の人間が電話口にいる場合は、「ぶしつけで常識を知らない人だ」と思われたくないので、相手を思いやる言葉のひとつや二つは言わなければなりません。それは多少神経が磨り減ることです。でも社会生活ではそういう状況も往々にしてあるので、慣れておくことも必要ではないでしょうか。現に慣れていない人が起こす行動なのか、こんな現象も報告されています。

 

Ghosting, which means “suddenly cutting off all contact with someone,” is on the rise.

 

もう関係したくない、あるいはできない事情ができた、など何らかの理由はあるのでしょうが、それを説明するのが面倒、あるいは怖いので何も言わずに突然連絡を絶ってしまう行為です。仕事や取引、友人や恋人関係で増えているそうです。ghostされる人はghostee と呼ばれるそうですが、その立場になったらたまりませんね。何故急に連絡が絶たれたのか分からないまま、しばらくは悶々とするでしょう。しかしghostする方もcommunicationがとても負担になって耐えきれず、連絡せずに消えてしまうのかもしれません。

 

こういった現象を見聞きすると、デジタル・コミュニケーションにばかり頼っていると、直接相対する人間同士のコミュニケーション能力が徐々に衰退して行くようで心配です。コロナ禍も大分収まってきた今、たまにはin person(直に)で行うコミュニケーションを楽しんで大切にする機会を持ちたいですね。

 

次回は9月29日です。

 

8月25日の聴き耳club Bで扱ったリスニングの話題は

 

New Revelation of Hostage Deal (人質取引の暴露)

 

今年はアメリカの大統領選挙で、共和党のDonald Trump前大統領と民主党のKamala Harris副大統領との一騎打ちで、これについては日本でも頻繁に報道されていますが、今回の話題は24年前の大統領選挙についてです。

 

1980年の大統領選挙は現職のJimmy Carterと共和党候補のRonald Reaganの間で行われましたが、その前年、1979年の11月4日にイランアメリカ大使館人質事件が起きました。イラン革命を支持する若者たちが、テヘランのアメリカ大使館を襲撃し、52人のアメリカ人外交官らを人質に取りました。

 

カーター大統領にとって人質解放が再選の条件になりましたが、投票日までに人質が解放されることはなく、実際に解放されたのはレーガン新大統領の就任演説の数分後でした。当時、共和党とイランが秘密の取引をしたのではないかといううわさが飛び交いました。

 

それから、40数年後ある事実が暴露されました。元テキサス州副知事のBen Barnesが裏取引があったと明らかにしたのです。

 

彼はテキサス州知事のJohn Connallyに誘われて中東を回っていたのですが、その際にイラン側に対して、大統領選の投票日以前に人質を解放しないように求めるメッセージが伝えられたと告白しています。Reagan共和党大統領になれば、イランに有利な条件を提示するから、新政権誕生までは開放するな、ということです。

 

告白当時、Carter元大統領は、終末医療の緩和ケアを受けることが明らかなっており、Barnesは真実を明らかにしたかったと述べています。Carter元大統領が存命のうちに事実を公にしたかったのでしょう。

 

古今東西、政治の世界で裏取引は珍しくありません。今この瞬間もどこかで表にできないようなことが行われているかもしれません。

 

今月の表現: set the record straight (事実をはっきりさせる、真実を明らかにする)

After rumors circulated about the band's breakup, the lead singer took to social media to set the record straight and reassure fans they were still together. (バンドが解散する噂が広まった後、リードシンガーはSNSを使って真相を明らかにして、バンドはまだ続いているとファンに安心させようとした。)

 

次回は9月29日です。

 

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